2019年3月期 第2Q決算の概況

和田成史氏:オービックビジネスコンサルタントの2019年3月期第2四半期の決算説明を行います。まず、3月期の第2四半期の決算概要でございますが、売上高が18.6パーセント増でした。ソリューションと書いてありますのが、OBCの奉行パッケージの製品そのものです。

ちなみにOBCは、ソフトウェアと、そのメンテナンスサービスだけを提供していますので、ハードウェアのようなものは一切ございません。すべてがソフトウェアですから、付加価値としてほとんどが出てきます。減額部分が15パーセントになっていますが、その減額部分はMicrosoftへの支払いになります。

ソリューション製品の売上が約14億円。そしてサービス・メンテナンスの増加が約6億円、合計で約20億円の増加になりました。

売上総利益では、原材料費が1億9,800万円。これは、先ほどのマイクロソフトなど、その他外部に対する素材費になります。

営業利益が31.9パーセントで、その内容がご覧の通りです。経常利益が12.8パーセント。ここは、営業外が昨年金額的に非常に多かったので、今年は営業外収益が少し入ったことで、前年対比が12パーセントになっています。

当期利益が33.5パーセントです。ここは、OBCが所有していた株式……中国の薄荷という会社なのですが、その株式を15パーセントほど保有していたものを、18億円の金額で売却したため、14億円の売却益が出ました。

その分が特別利益に加算されて、33.5パーセントになりました。グラフで見ると、ご覧のとおりです。

2019年3月期 第2Q決算の概要

昨年度との決算比較ですが、売上高、販管・一般管理費で営業利益が36パーセントの構成比でございましたが40パーセントにアップして、だいたい上期が30パーセント後半で、下期が45パーセントぐらいで、42、43パーセント程度の営業利益率となっております。

営業外収益はご覧のとおりで、昨年が約11億円でした。今年は約4億円と減額したことで、経常利益が12.8パーセント程度でありました。そして当期利益が約33パーセント。ここまでが、全体的な内容です。

部門別売上高

売上の内容・構成比ですが、約109億円から約130億円と(伸びている)約20億円の増加部分は、ソリューションがおよそ14億円です。また、関連製品……これは奉行と連動する製品です。

奉行と連動するパートナー様が開発したパッケージのサービスとの連携で、OBC経由で導入してるものが、だいたい昨年と同額で、ほぼ14億円程度売れています。

メンテナンスを含めたサービスが約66億円から約73億円で、6億円ほど増えています。その合計が、ご覧のとおりの売上金額となります。

ソリューション別出荷数量(本数ベース、バージョンアップ含む)

次に部門の内容を(細かく)見てまいります。奉行シリーズ部分が28億円から42億円。ここは先ほどの14億円です。「奉行V ERP」につきましては、550本が約倍増しています。

そして、各製品の本数支度がご覧のとおりです。約7,700システムが約1万システムに増え、約38パーセント増。多くが「奉行V ERP」の金額であると(いうことです)。

比較的バージョンアップが多く、新規が35パーセント、バージョンアップが143パーセントでした。金額に換算してみますと、新規は非常に金額が高いです。バージョンアップはその差額分を補完していきますから、金額的に見ますと、バージョンアップ(と新規を比べた数字)が6:4ぐらいの比率になると思います。

このように、「奉行V ERP」が増えている理由はどういうことかと言いますと、今、システムのところで人手不足になっています。そして、カスタマイズしたり修正したりするよりも、早期導入していくため……OBCはパッケージ化された、完成されたものを導入するため、非常に効率がいい点が評価されて、新規が増えてきている状態です。

パートナー様も、積極的にOBCの奉行シリーズを売っていただけており、それがこの金額的な部分を牽引しています。本数で見るとバージョンアップのほうが大きく見えますが、全体的な動きとしては、バージョンアップに加えて、新規導入が非常に増えてきており、全体的な活性化が起きている状況です。

EBソリューション

次にEBについてですが、昨年は約2万3,000、今年は約2万1,000システムです。これはOEMで、都銀様に提供してますが、約1,000本ほど減っています。

これはWindowsのシステムで、セキュリティは非常に強固にできており、奉行のEBソリューションとしては、このOFFICEBANKを中心に堅調に導入をしています。

それから、地銀向けのOFFICEBANKとしてはご覧のとおりです。

販売費及び一般管理費の内訳

販売費及び一般管理費の内訳ですが、多いところでは販管人件費と研究開発の人件費です。OBCとしては、この部分の人員を増加させてきましたので、人件費の増加(が大きな部分です)。広告宣伝費、その他の経費はだいたい横ばいで推移しています。

貸借対照表-資産の部

貸借対照表の内容ですが、現金預金が約870億円から約920億円で、他はほぼ横ばいです。3月と9月の決算においては、やはり3月での納品が多いため、売掛金が膨らみ、それが9月に回収されて現金預金が増えて、売掛金は減っているということです。毎年このようなパターンで推移しています。

貸借対照表-負債・資本の部

負債についてです。負債の中では、利益に対しての未払い法人税の金額と、前受収益……3月のメンテナンスの契約が非常に増えるため、前受収益は膨張いたします。9月は、その分回収されてきますので、前受収益は若干減少します。このような傾向があります。先ほどの売掛金と前受収益、未払い法人税の内容としては、同じ傾向となります。資本の状況としては、約1,052億円から約1,100億円という状況です。

キャッシュ・フロー  サマリー

キャッシュフローの内容はご覧のとおりです。

計画の前提

事業計画の内容ですが、今回の上期のポイントは売上の増加です。売上の増加の内容が、本数的にはバージョンアップなのですが、新規の導入も非常に多く増えているような状況です。

売上高は、(前年同期比)17パーセント増の275億円を通期で計画しています。通期計画275億円に対して、上期が130億円、下期が144億円という数字で設定いたしました。

営業利益は、前年同期比18.1パーセント増の115億円。そして経常利益は11.6パーセント増の125億円。当期利益は12.9パーセント増の90億円と設定いたしました。

2019年3月期 通期事業計画

2019年3月期の通期事業計画におきましては、売上高275億円。230億円から約46億円の売上増で、17パーセント、前期比で増えています。

販管費はご覧のとおりです。営業利益は約90億円から約115億円です。営業外損益としては、前期は約14億円。今期は10億円です。経常利益につきましては、約111億円から125億円で、当期純利益は約81億円から約92億円となります。

部門別売上高

売上275億円の構成比としましては、ソリューションが約65億円から約92億円で、構成比は33パーセント。前期比では約40パーセント増となります。関連製品についてはほぼ横ばい。メンテナンス等を含めたサービスについては、約137億円から約150億円。これは導入している企業で発生するサービス売上が9.2パーセント増で、増額金額が約12億円。合計で約40億円の増加となります。

業績の推移(半期ベース)

業績の推移ですが、(こちらのスライドは)全体的な流れが比較的わかりやすいかと思います。上期(の売上高)が約109億円から130億円。そして下期(の売上高)が約120億円から約144億円です。利益部分については、上期が39億円で、昨年よりは下げたのですが、ここ(2018年9月)で52億円と、十数億円増えました。

売上が20億円増えて、下期の(営業利益の)金額は昨年度が61億円のため、今年の下期はこのラインで出てくるのではないかと、そういう意味では固く見積もらせていただきました。

品目別売上高(半期ベース)

折れ線グラフで今の流れを見ますと、サービス売上がだいたい40億円前後だったのが、今では約77億円から80億円。サービス売上は4年間で倍増しています。ソリューションもここへ来て、今後のクラウドに向けて増えていきます。関連製品としてはご覧のとおり、だいたい横ばいとなっています。

ソリューションの出荷数量(半期ベース)

ソリューションの出荷本数としては、ご覧のとおりです。ここに来てスタンドアローン系の数字も伸びてきており、回復していくと思います。また、新規のERPならびにバージョンアップも今後増えていく中で、数字を作っていくということです。

経済産業省が発表している「2025年の崖」のメッセージのように、人手が不足しています。システムを受託してきて、今はフル稼働のような中で、このようなサービスの導入時に、OBCを選択していただけるような会社様が増えてきたというのが、最近の傾向です。