①決算概要 >>Diverse子会社化
石坂茂氏:2018年12月期第2四半期の決算説明ということで、私、代表取締役社長の石坂から説明させていただきます。まず決算概要ですが、その前にトピックスとして、7月2日にDiverseというオンライン婚活を専門としているミクシィの子会社を、M&Aによって100パーセント子会社にいたしました。
これによって少し弱含んでいるように見えるオンライン婚活の分野が、徹底的に強化されるということ。(さらに)開発チーム、技術チームをすべてグループ内に収めましたので、開発・技術のスピードの強化が期待されると考えたいと思っています。
こちらによって、7月からそれなりに決算にプラスの効果が出ている模様ですので、今期は予算どおり、そして来期以降は数億円の利益が出ることが予想されます。よって期待できる子会社かなと思います。
①決算概要 >>Diverseのユーザー層
ユーザー層は、比較的ライトなユーザー層がターゲットです。グループシナジーの向上と書いてありますが、それぞれのサービスがライトなユーザーとはいえ、結婚を望んでいる方は一定の割合でいるのです。
その方が明確に(結婚を)望んでいるケースと、なんとなく活動を始めたけれど本当は結婚したいという方は、活動し始めると見えてくるものですから、そういった方についてはIBJのサービスに誘導することもできるだろうと踏んでおります。
①決算概要 >>住宅ローンサービス開始
住宅ローンの取り付けというサービスを開始いたしました。(住宅ローン)専門の金融機関であるARUHIさんという上場企業との取り組みで、IBJは恵比寿に店舗を構えまして、フランチャイズ店舗としての住宅ローンサービスを開始します。
もちろん、「(結婚して)最初から家を買うんですか?」と思われる方もいらっしゃると思います。半分ぐらいの方……半分以上の方は賃貸を希望しています。(しかし)最近の金利の低さはローンしやすい環境で、われわれが想像している以上に、結婚されるカップルは買うことを検討される方は多いです。
ですので、賃貸でも販売でも、不動産会社さんとの提携によって、住宅斡旋ができるようにして、賃貸でお借りになられても、きちんとそのデータを管理し、1年半後ぐらいにフォローして販売につなげていく。その時にローンの取り付けができるような機能を提供するというものであります。
①決算概要 >>成婚組数3%
そしてこれが、従来からいっている「成婚組数3パーセント」の目標です。2022年までに日本の成婚組数の3パーセントをIBJから作りだそうというものです。2017年が5,000組前後ぐらいだったのですが、今年は6,000組と(考えていました)。
6,000組になれば、日本の結婚カップルである60万組のうち、1パーセントをIBJで創出するということになるわけです。このまま2019年、2020年、2021年と、この1万8,000組という高いハードルに向かって成婚組数を積み上げていくことが我が社の目標であり、IBJという会社グループの社会に対する最大の付加価値であると認識しています。もうぶれることなく、これを実現していきます。
①決算概要 >>お見合い件数・会員数
直結してくるのは、お見合い件数と加盟店と直営店の会員数です。どちらも上昇トレンドにあり、お見合い件数については過去5年ぐらいの推移でいうと、2倍とまではいかないですが、件数は2倍になる勢いです。
そして加盟店と直営店の会員数も順調に増やしています。去年にもう約5万9,000人がいるわけですから、6万人を超えていくような勢いを実現したいと思っています。
①決算概要 >>連結業績
2018年度の実績が赤い(枠の)ところです。予想に対しまして、第2四半期までは売上高、利益は若干下振れているものの、ほぼ第2四半期の業績予想は達成しております。イベントを主体とするマッチングの事業……イベントやコミュニティ事業を主体とするマッチングの事業は、予算が未達です。この予算未達を結婚相談所事業、すなわち直営店舗の事業と、コーポレート連盟という加盟店の事業がカバーして、第2四半期の業績予想をほぼ達成したという状況にあるわけです。
①決算概要 >>通期業績予想の修正
2018年度通期の予算では、利益の中でそれなりに割合が大きいイベントを主体とするマッチング事業の進捗が、当初の予想には達しないと、この段階で予想することが誠実で正しいだろうと考えました。今期は、来期以降の成長投資を積極化することで、減益の修正予想を出させていただきました。
売上については、Diverse社を子会社化したことによって上乗せされただけです。大事なのはこの(営業利益の)「1,750」という当初の予想です。去年と変わらない予想で、14億円からの上昇を見込んでいました。
これを横ばいで着地する予想を立てましたが、重要なのは、来期以降の成長投資をこの市場の変わり目、潮目の変わるところできちんと実施しなければ、中長期的な成長の実現が遅れてしまうだろうということです。
要するに2019、2020年度……すなわち先々、これを実現するためにありとあらゆること、やれることをやっていこうということで、業績予想を修正させていただいた次第であります。
①決算概要 >>業績ハイライト
売上高は前年同期比で8.6パーセントのプラスにはなりましたが、これはM&Aの効果です。M&Aの効果はそんなに大したものではないということで、来期以降はこのDiverse社のM&A(による効果)というのは、数字だけでなく、かなり期待できるものがあると思っています。前期におきましては、前年同期比で横ばいです。
①決算概要 >>売上・営業利益進捗推移
通期の営業利益については、減益を見込んでいます。今までは勢いよく、ずっと利益を積み重ねてきたのに対して、少しエネルギーを溜めていくということで、営業利益を固めに見て、下げて予想しているものですから、市場が反応しているということは理解できるといいますか、甘受しなければいけないと考えております。
①決算概要 >>中期経営計画に向けて
こちらが中期経営計画に向けてというところです。投資家のみなさんからも、300億円の売上と50億円の利益を実現することは可能なのかと(問われます)。これはまだ、5年間というタームにおいて緒についたばかりでして、実現できるのかどうかということでいうと、実現するつもりでこの目標をぶらすことなく、我々はやっていくつもりであります。
この300億円、50億円という目標は、売上利益ありきでやっているわけではなく、成婚数を1万8,000組……要するに、日本の成婚数の3パーセントを実現するとどうなるかということで、売上と利益を積み上げてシミュレーションしたものですから、最も大事なのは成婚カップルを増やすことであると認識しております。
そのために何をするかという投資の具体的なことについてです。大事なのは人員増強、人材投資……特にミドルマネージャー育成だけでは足りないため、そういった方を外部からも採っていきます。少し特殊な分野ではあるため、早めにこの業界のいろんな分野に慣れていただき、活躍いただくということであります。
もちろん、マーケットの変化によって結婚相談所や加盟店の事業が主軸になっていくことが牽引力であることは明らかです。それでも裾野になっているオンライン婚活の強化はせざる得ない。ここから撤退してはいけないと思っていますので、グループを挙げてオンライン婚活の強化をしていきます。
そのためには、アプリ開発やシステム開発など、まだまだ遅れているところをキャッチアップできるような投資が必要ということで、開発やシステムへの投資については、資産になるものだけではない、費用になるものを含めてお金をかけていきます。
そして、住宅ローンの事業に代表されるようなライフデザイン事業の拡大。これも併せてやっていくというところで、2018年は投資に専念したいと思っております。人間がやらなくても良い仕組みは、システムやロボットにしていく。そうでないところで、きちんと人間のサービスを手掛けていくというものです。
②事業別サマリ >>コミュニティ事業
事業別サマリです。婚活サイト「ブライダルネット」を主体とするコミュニティ事業ですが、ずっと純減でどうなるのかと考えています。いろんな施策を試みてきましたが、ブライダルネット単体でもかなり下げ止まりの様子を見せています。いろんなことをしてきて、一番効いたのはプライシングのところです。
我々は今まで、月会費3,000円で勝負してきましたが、他社さんは大体1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月といろいろな料金体系で、期間が長くなればなるほど、割安な商品を提供するというかたちです。
第3四半期からは、Diverseの会員基盤がここに連結で乗ってきますので、グループで複数のサービスを運用して、このコミュニティ事業を再度上昇気流に乗せていこうという状況です。
②事業別サマリ >>イベント事業
次にイベント事業です。これ第1四半期に店舗の投資を行って、それが徐々にお客さんがついてきました。お客さんがつくのは半年から10か月……おそらく第4四半期ぐらいにならないと(数値に)効いてこないだろうとは思います。
ある意味では、このイベント事業の動員、売上は非常に注力しているところです。月次で上がった、下がったという部分を、トレンドとしては上げているところを確認していただくことが、肝要なのではないかなと思っております。
②事業別サマリ >>ラウンジ事業
そして、直営店舗の結婚相談所であるラウンジ事業ですが、店舗はそれほど拡大していません。しかし成婚者数については過去最大の401名を第1、第2四半期で実現しており、入会者も1,118名と過去最高であります。
そこまで店舗を拡大してるわけではないのになぜ伸びているのかというのは、極めて簡単な話であり、ひとえにスタッフのクオリティを上げているからです。それほど、人数が増えているわけでもありません。
もちろん会員数に応じて、そのお世話をするカウンセラーの数というのは増やしています。しかし、要するに一人当たりの付加価値が明らかに上がっている事業部が、このラウンジ事業部です。
②事業別サマリ >>コーポレート事業
そして加盟店が運用しているコーポレート事業です。社内ではコーポレート事業部と連盟事業部で成り立っていますが、加盟相談所数は1,700社を突破いたしました。これは非常に好調です。
相談所数がどんどん伸びており、どこまで伸びるのかというと、しばらくは伸びていくと思います。毎月30、40社と新しい事業所が増えていくわけです。かなりのスピードでIBJの営業網は広がっているというイメージでよろしいかと思います。
非常に大事なのは、成婚数……月間お見合い数ですが、先ほど少し話しましたが、5年で倍とまではいかなくとも、1.6倍、1.7倍くらいのお見合い件数になっていまして、この件数が多く増加しております。