ミッション
山田進太郎氏:メルカリ代表取締役会長兼CEOの山田進太郎でございます。本日はお忙しい中、当社の決算説明会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。(2018年)6月19日の上場後、初めての決算を迎えました。2018年6月期通期の決算概況について、ご説明差し上げます。
我々のミッションは、「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイス(を創る)」となっております。今までは家で眠っていたようなものや、「要らないから」と捨てていたようなものなど、個人の資産がたくさん取引されています。自分にとって価値がなくなってしまったものでも、他の誰かにとっては価値のあるものがたくさんあります。これが、「新たな価値を生みだす」という意味です。
「メルカリ」は現在、日本・US・UKでサービスを展開しております。まずはローカルでマーケットプレイスを創りますが、最終的には世界中の国に進出し、すべての国と国をまたいで取引できるようにしたいと考えています。これが、「世界的なマーケットプレイスを創る」という意味です。
重点的な投資領域
重点的な投資領域なのですけれども、メルカリのゴールは、短期的に収益性を高めていくことではなく、中長期的でより大きな成長です。そのために、3つの次の分野に投資をしてまいります。
1つ目は、人材への投資です。現在メルカリには、さまざまな分野におけるプロフェッショナルと、優秀なエンジニアが数多く在籍しています。今後も国内外を問わず、優秀な人材を採用し、次々とイノベーションを起こし続けることを目指します。
2つ目は、テクノロジーへの投資です。市場の競争はますます激しくなり、これからの時代は、テクノロジーで差別化できないプロダクトは生き残れなくなっていきます。メルカリはAI・ブロックチェーン・VR・ARなどテクノロジーへの、積極的・継続的な投資を続けてまいります。
3つ目は、海外への投資です。インターネットオークション市場だけを見ても、海外市場は国内市場の10倍以上の規模があります。少しでも便利な社会を実現するために、できる限り多くの人の役に立ちたい。そういう思いを突き詰めていくと、日本だけではなく世界が舞台となります。アメリカをはじめとする海外展開により、当社のミッションである「世界的なマーケットプレイス」を目指してまいります。
優秀な人材を積極採用
優秀な人材を積極採用というところなのですけれども、重点的な投資領域として挙げているとおり、優秀な人材の採用は積極的に行っています。現状は、事業成長に必要な人材を順調に採用できておりまして、引き続き積極的な採用を続けてまいります。
現在、とくに注力して採用しているのは、AIエンジニアとよばれる技術者です。日本だけではなくグローバルで採用を行っておりまして、(2018年)10月にはインドやアジア各地、イギリスなどで採用した優秀なエンジニアの4、50名の入社を予定しています。
成長戦略
成長戦略ですけれども、以下の3点を挙げております。
1つ目は、日本におけるメルカリ事業の継続的な拡大です。日本のメルカリ事業は安定成長フェーズに入っておりますが、メルカリが属する中古品市場やCtoC市場は高い成長ポテンシャルを有しており、ユーザー基盤の拡大やARPUの向上を行うことで、まだまだ伸ばし続けることが可能だと考えております。
2つ目は、海外におけるメルカリ事業の成長です。まずはUS市場での成長を目指し、取り組んでいます。昨年(2017年)6月にもともとFacebookで事業開発のVPを務めていましたJohn Lagerlingが、メルカリUSに参画しました。
Johnのリーダーシップの下、経営体制を強化するとともに、プロダクトの改善やリプランニングを行い、USにおけるプレゼンス改善に努めています。投資の効果を見極めながら、規律ある投資を行い、中長期での米国事業の成長を目指していきたいと考えております。
3つ目は、中長期でのメルカリエコシステムの構築です。メルカリIDに蓄積する売上金やポイント、信用情報や取引データなどを、オンライン・オフラインを問わず、さまざまな生活シーンに利用できるような、エコシステムの構築を目指します。
メルカリグループは現状に満足することなく事業機会を広げることで、将来の更なる成長を目指しています。現在はまだ、短期的な収益を意識した経営をするフェーズではないと考え、規律を保ちつつも、大胆に挑戦してまいります。
私からは以上です。
決算概況_通期①
小泉文明氏:社長の小泉でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、お手元の資料の7ページ目から、今回の決算の概要をご説明させていただければと思っております。
メルカリ事業は連結で6社でございますけれども、非常に好調に推移しております。メルカリのジャパンの収益をベースに海外ならびに新規事業に投資をしているフェーズでございますけれども、GMV(流通高)につきましては、年間3,700億円を超える水準となっておりまして、YoYで50パーセント弱の成長を誇っております。また、連結の売上高に関しましても357億円といった数字でございまして、こちらもYoYで60パーセントを超える数字となっております。
(スライドの)左下は、メルカリの日本ですけれども、非常にユーザー基盤が拡大してきたといったところでございまして、MAUで1,000万人を超える水準を引き続きキープして、成長をしている状況でございます。
また、IPO時に戦略としてお伝えさせていただいた、女性関連カテゴリ以外のカテゴリの強化。「さまざまなカテゴリを強化していきます」といったお話をさせていただいたと思うのですけれども、こちらについても、後ほど開示させていただきますけれども、男性向けなどのいろいろな成長が、カテゴリごとに見られている状況でございます。日本の単体だけでございましても、流通高として3,500億円弱といったところで、YoYで50パーセント程度の成長をしている状況でございます。
グローバルにつきましては、現在USとUKを行っておりますけれども、UKは昨年(2017年)から実施しておりまして、まだテストフェーズでございますので、USをベースにご説明させていただきます。先ほど山田がお伝えしたとおり、経営体制の強化とリブランディングを行いまして、昨年1年間で、YoYでは30パーセント弱の成長をしております。なお、こちらにつきましては、QoQでは1年前と比較してほぼ倍増しておりますので、こちらについても後ほどご説明できればと考えております。
最後、メルカリのエコシステム「メルペイ」ですけれども、昨年11月に会社を設立しておりまして、現在鋭意開発をしている状況でございます。こちらにつきましても、どこかのタイミングでは、サービス開始時期をアナウンスできるのではないかなと考えております。
決算概況_通期②
続きまして、8ページ目でございます。連結の流通高でございますけれども、先ほど申したように、だいたいYoYで50パーセント弱の成長をしている状況でございます。だいたい日本のeコマースのサービスにおきましては、Amazonさん・楽天さん・ヤフーさんに次いで、4番目くらいの規模に成長してきております。
(スライドの)右側でございますけれども、売上高は、非常に順調に推移しております。(YoYで)60パーセント以上の成長をしておりますけれども、IPO時に発表させていただいた業績予想は358億円といった状況でございますので、若干ではありますが、1億円だけショートしております。こちらの状況につきましては、買取事業として「メルカリNOW(なう)」といったものを行っておりました。
こちらは、すでにクローズを発表している状況でございますけれども、この「メルカリNOW」の事業におきまして、会計基準上、買い取ったものをいったんすべて売上に計上し、そのあと原価等々になっていくのですけれども。その買取事業を縮小・撤退したといった経緯も含めまして、注力していなかったところでございますので、その部分が、想定の売上高より、若干ですがショートしてしまった原因となっております。
なお、売上総利益や営業利益ベースでいうと、非常にインパクトとしては小さいものであったと認識しております。なお、先日クローズを発表しましたし、それ以外にもいくつかの事業の撤退を発表しております。なかなか、メルカリの規模・事業スケールに見合わないものにつきましては、経営資源の集中というのを非常に重要視していまして、より高い成長が見込めるほうに人材を再配置していきたいと考えております。
(グラフの)グレーの部分ですけれども、営業損益です。海外事業ならびに国内の新規事業の投資をしておりますので、減少している状況でございます。まだまだ利益が出るフェーズではないと認識しておりますので、まずは流通高の成長を、重要なKPIとして追っていきたいと考えております。
決算概況_四半期①
続いて、9ページ目でございます。こちらは、四半期ベースの(GMVの)推移でございます。
1点だけご説明させていただきますと、季節性があるといった状況でございます。やはり、まだアパレルが非常に多いといった状況でございますので、単価といたしましても夏場は少し下がりがちで、秋から冬にかけて上がるといった水準がございますので、多少凸凹しますが、全体的には右肩上がりのトレンドがキープされているといった状況かなと思っております。YoYでは、40パーセント強の成長をしている状況でございます。
決算概況_四半期②
続きまして、10ページ目でございます。
四半期ごとの売上の推移でございますけれども、(スライドの左下に)1点小さく注記をさせていただいておりますけれども、会計基準を、この(2018年)1月から変更しております。具体的に申し上げますと、過去につきましてはコストのところにクーポンのものを計上していましたけれども、監査法人との協議の基、売上を控除するかたちに変えております。なので、今まではどちらかというと、売上にもグロスし、コストにも入っていたのですが、それをネットするかたちに会計基準を変更しております。
その分、(グラフで)黒い実数の数字だけを見ると鈍化しているように見られますけれども、少し点線で囲った数字が、会計基準を連続性を持たせた上で引っ張った数字になっておりますので、引き続き、YoYで40パーセントという成長を築いているといった状況でございます。詳細については、注記をご覧いただければと思っております。
右側のコストにつきましても、季節性でありますとか……後ほど出てきますけれども、私たちの会社のコスト構造は、かなり広告宣伝費に左右される業態でありますので、多少の入り繰りがありながらも、全体感としましては目論見のとおりの数字になっているんじゃないかなと思っております。
メルカリ事業(JP)_通期
続いて11ページ目から、それぞれの事業別のご説明をさせていただければと思っております。
まず、メルカリの日本の事業でございますが、こちらについては、今までの説明とほぼほぼ重複しておりますが、MAUについてはYoYで1,075万人といったかたちになっております。非常に売り買いを、それぞれでバランスよく伸ばしていくことが、非常に重要だと認識しております。
セラーだけをとってもバイヤーがいないと、やはり商品のセルスルーがなかなか上がらないですし、バイヤーだけをプロモーションしてもやはり売物がないといけないということで、そのセラーとバイヤーのバランスが非常に重要なビジネスになっておりますので、それぞれのプロモーションをしながら、順調に伸びてきている状況でございます。
こちらについては、他のネットサービスのMAUに比べると、まだまだ成長余地があるものかなと思っていますので、今後も引き続きプロモーションしながら、MAUをきちんと積み上げていきたいと思っています。
それ以外の売上と利益につきましては、先ほど説明したところとほぼほぼ重複しますので、次のページにいかせていただければと思っております。
メルカリ事業(JP)_四半期①
13ページ目でございますけれども、こちらも流通高(GMV)とMAUを、四半期ベースで開示しています。こちらも先ほどお話ししたように、多少の季節性があるといった点だけご配慮いただければありがたいかなと思っております。
メルカリ事業(JP)_四半期②
続いて、14ページ目でございます。メルカリ事業の(日本の)四半期の状況でございますけれども、こちらについても、先ほどお話ししたようなクーポン(の計上方法の変更)のところがあるといったところです。
(スライドの)右側の営業利益につきましては、次の15ページ目にコストの詳細なストラクチャーがありますので、15ページ目でコストについてご説明できればと思っております。
メルカリ事業(JP)_四半期③
まず、QoQでコストについては20億円分、前四半期より増加しております。
内訳としましては、だいたい4億円強が賞与等の一時的なコストの計上になっております。その他が16億円ほどがありますけれども、まず1つ目は、人件費の増加でございます。こちら賞与以外の(部分で)、先ほどのページ(4ページ目の「従業員数の推移」)で、人員が非常に大きく伸びていたチャートを開示しておりました。非常に人員が増加していることによります人件費の増加ならびに、上場に伴う一時的なコスト。こちらにつきましては、租税公課ですとか、いくつかのコストを数億円計上している状況でございます。
その他、広告宣伝費につきましても、この(2018年)6月のIPOのタイミングで、いくつかのキャンペーン(がございました)。ちょうど、アプリのローンチの5周年もありましたので、いくつか非常に大型のプロモーションを前四半期より積みましたといったところで、トータルで20億円ぐらいの増加となっております。
引き続き、プロモーションが多い状況でございますけれども、(スライドの)下の数字にありますとおり、年間広告宣伝費率としましては、徐々に下がっていっている状況かなと考えております。
メルカリ事業(JP)_アップデート(1)
続きまして、16ページ目でございます。カテゴリーグロースの戦略の進捗状況でございますけれども、こちらに記載のとおり、女性のアパレルのもの(レディース)が若干減ってきておりまして、エンタメ・ホビーとかが伸びてきている状況になっております。
メルカリ事業(JP)_アップデート(2)
エンタメホビーとしましても、基本的には本のようなものが多い状況ですが、17ページ目の左にありますとおり、直近の四半期におきましては、「バーコード出品」というものを開始しております。
バーコード出品は、「メルカリカウル」にあった機能ですけれども、これを「メルカリ」の中に移植するといったことをしております。「メルカリ」の出品ボタンを押していただきますと……今(スライドで)赤丸でくくっているものですけれども、「バーコードで出品(本など)」を押していただきますと、バーコードを読み取って、自動的に本の情報がすべて入力されるようになっています。
やはり出品のハードルを下げるということが、いわゆる(出品への)面倒くささへの対応かなと思ってますし、その出品数の増加がeコマースのサービスにおける在庫の増加だと思っておりますので、引き続きこの出品の簡単さにつきまして、技術的なアプローチできちんと対応していきたいなと思ってます。
右側につきましては、「スマホ簡単出品」と「あんしんサポート」でございます。スマートフォンにつきましても、「メルカリ」で出品ボタンで(品物を)撮っていただきますと、自動的にスマートフォンと判定して、スマートフォンの型番が徐々にクリックしながら選べるようになっていくんですけれども。
それに付随した「あんしんサポート」がございます。スマートフォンの中ですと、当然個人情報が非常に多く含まれているといった状況でございまして、お客さまによっては、スマホを売る場合においても「それが非常に心配だ」といったお声がありました。オプションサービスでございますけれども、スマートフォンの検品をサポートする事業です。ここに「データ削除(や動作確認等をサポート)」と書いてありますけれども、こういうものをサポートする事業も開始しております。
こうすることによって、さらにカテゴリーごとにそれぞれのペインポイントがあると思っていますので、きちんと対応することで、今までの全体的に「メルカリ」をプロモーションしていたというフェーズから、カテゴリーごとに戦略を描いていきながら、流通を伸ばしていきたいと考えております。
メルカリ事業(JP)_アップデート(3)
続いて、18ページ目はそのプロモーション施策ですので、こちらも簡単に触れますけれども、今までのプロモーションとは違って、少しカテゴリーに特化したようなCMをやっています。
メルカリ事業(US)①
19ページ目からは、USの事業の状況でございます。
GMVの推移を載せておりますけれども、通期ではYoYで27.2パーセントの増加といったところでして、212ミリオンの数値となっております。こちらについて、成長性が鈍化してるように見られますけれども、(スライドの)右側が四半期の推移でございまして、少し凸凹している状況でございます。
私から、歴史的な背景を詳細にご説明させていただきますと、左側の山(2016年第4四半期~2017年第2四半期)は、一昨年(2016年)の夏に、私たちのプロモーションが一時的に非常にアメリカの中でヒットしました。全米で、おそらく全体の3位くらいまでにいきまして、その後に非常に多くのお客さまに使われたんですけれども。
この時は、私たちとしましても、まだ非常に会社が未熟な状況でございまして……カスタムサポートが回らなくなったりですとか、いくつかのオペレーション上の問題があったりですとか。その後、私たちはプロモーションを縮小し、再度オペレーションを構築することをしました。
この過程で流通高が下がっていったんですけれども、先ほど申し上げたように、去年(2017年)より、経営体制の強化や、サービスのアプリのユーザインタフェースを変えていくことなどをやることによりまして、また再度持ち上がってきている状況でございます。
よって、YoYでは3割弱というところでございますけれども、YoYの四半期(の推移)で見ますと、100パーセント以上の成長、2倍ぐらいの成長をしております。
去年も第3四半期・第4四半期が落ちていますけれども、例年第3四半期・第4四半期は、それほどよくない四半期でありますので、来年(2019年6月期)の今走っている第1四半期を、再度成長フェーズにもっていきたいと考えております。
メルカリ事業(US)②
20ページ目が、昨年(2017年)1年間のUS事業について、経営体制強化とプロダクト強化の両面から、いくつかをハイライトしている状況でございます。
メンバーの増強としては、CEOのJohn Lagerlingをはじめとして、Scott LevitanやMok Ohとを採用しております。
(彼らの)経歴につきましては、21ページ目で開示をしております。
これらのシリコンバレーでの第1級の人材を確保するために、オフィスにつきましても、この(2018年)春にサンフランシスコの市内からシリコンバレーに移転をしている状況でございます。
また、プロダクト強化におきましても、先ほどご説明したとおり、オペレーションが回らなかったという過去の反省を踏まえまして、カスタマーサポートの現地化でございますとか、アプリのリニューアルなどをしております。
また、(プロダクト強化で)一番大きいのは、このリブランディングでございます。それまでは、赤色の日本の「メルカリ」に非常に近しかったものを、青色のベースのUSのメンバー・USのお客さまに受け入れやすいかたちに変更しております。
メルカリ事業(US)③
22ページ目に、ユーザーインターフェイスを載せています。日本のアプリを使い慣れている方々からすると、非常にちょっと違和感があるという状況かなと思うんですけれども。こちらにつきましては、アメリカのメンバーが、アメリカの今のアプリのトレンドや国民性を考えまして、このようなかたちに変えてきております。
また、「メルカリ」のロゴも当然変えておりますが、その下に(キャッチフレーズとして添えているのが)「The Selling App」でございます。アメリカにいても、やはり「買う」というサービスは非常に多いんですけれども、「売る」というアプリはまだまだ少ないところでございますので、この「The Selling App」というキャッチフレーズのもと、いろいろなブランディングをしている状況でございます。
これは、まだまだUSにおきましては、やはり認知率の低さが経営課題かなと認識していますので、このようなアプリのユーザーインターフェイスの最適化ですとか、リブランディングをすることで、もう一度プロモーションを踏んで、認知率を上げていくといったことをやっていきたいと思っております。
メルカリエコシステム構築①
3点目が、「メルカリエコシステム」の話でございますけれども、23ページ目でございます。
現在、メルカリIDにおきましては、ウォレットとかデータなど、さまざまな信用情報のデータがID上に貯まっておりますけれども、これを「メルペイ」というサービスとともに、外部の事業者さまに提供していく予定になっております。
オフライン・オンラインを問わず、外部の方々に「メルカリ」のサービスで得たお金を流通させることによって、エコシステムを創っていきたいと考えております。
メルカリエコシステム構築②
具体的なフローにつきましては、24ページ目でございます。「メルカリ」の非常に特徴的な機能としましては、この入金サイドに「メルカリ」で売ったお金が入ってくるというところです。
当然、他のペイメントサービスは、基本的には銀行でありますが、クレジットカードに紐付いた入金で、そのペイメントサービスを通したいろいろな店舗で使える状況になっていくと思うんですけれども、私たちとしましては、この入金のところに「メルカリ」があることによって、毎月300億円以上のお金が、お客さまのアカウントに入っていくと。
お給料とは別のお金がここに入っていくというのが、非常に特徴的な点かなと思っております。例えば、「クレジットカードを持つのがちょっと怖いよ」という主婦の方も、「メルカリ」で売っていただけると「メルペイ」を使えるといったところで、非常にハードルが低く、このキャッシュレスのサービスを提供していきたいと考えております。
また、副次的な効果としましては、当然「メルペイ」を使いたいというニーズのもとに、「じゃあ、もう少し『メルカリ』で物を売ってみようか」というお客さんも、出てくるかなと考えています。
メルカリエコシステム構築③
なので、(メルカリエコシステム構築の)フェーズ1としまして、まず、今メルカリIDを持っていて、「メルカリ」をアクティブに使っている方にアプローチしまして、「メルペイ」「メルカリ」のそれぞれに良い影響が出た後に(メルペイの更なる浸透ということで)新規顧客の開拓といったフェーズに、移っていければいいのかなと思っております。
メルカリエコシステム構築④
最後でございますけれども、26ページ目です。「メルペイ」のサービス拡大を推進する上で、加盟店の獲得は非常に重要だと思っていますので、戦略的な子会社としまして、(2018年)7月2日に株式会社メルペイコネクトを設立しております。
メルペイコネクトを通じて、多くの加盟店さまに「メルカリ」「メルペイ」の仲間として、ビジネスをやっていきながら、一緒にエコシステムを築いていきたいと考えております。
私からは、以上になります。その他、Appendixに詳細な情報等が載っておりますので、そちらをご確認いただければ幸いでございます。