Q4連結決算業績(10月〜12月)
マヘンドラ・ネギ氏:2017年12月期第4四半期の決算説明になります。最初は5番目のスライドです。こちらは10-12月の連結決算業績です。
売上は対前年比11パーセント増収で410億円。一方、費用(原価および販管費)は16パーセント上がって、結果、営業利益は対前年比4パーセント減。
下のPre-GAAPの売上をご覧いただくと、14パーセント伸びています。Pre-GAAPと(スライド)一番上の売上の間には60億円の差があります。その60億円の売上は計上していないのですけれども、こちらは後ほど、帳簿上に繰延収益のかたちで計上しています。
もう1つ(の要因は)、ご存知かもしれないですけれども、我々は社内で株価連動型報酬を持っておりまして、最近ちょっと株価が下がってしまいましたが、12月末の時点で6,400円前後の水準で推移しております。そうすると前の(第3)四半期、9月末の時点から計算すると、その株価上がりで費用は7億円ほど膨らんでおります。
3番目(の要因)は一時的な、カナダの会社の買収費用も入っておりまして、営業利益は4パーセント減益になっております。
経常利益は対前年比マイナス17パーセント。こちらは逆に言うと、経常利益は上の営業利益に対してほとんど同じになります。
去年、20億円前後多めに出ているのは、為替の差益が出ているためです。今年はそれがないので、去年と比較すると減益に見えますけれども、去年は特別要因がありました。
一番最後の純利益はマイナス28パーセント。こちらは今期の要因になりまして、米国の法人税が下がると、今まで帳簿に載せた繰延税金資産は取り崩す必要があります。そうすると、税率が下がっているのに、一時的に税率が上がるように見えます。この四半期ではだいたい15億円です。
この次の四半期からなくなりますが、今回は少し特別な要因もあり、減益になっております。後ほどキャッシュ・フローの水準も出てまいりますけれども、キャッシュ・フローの2桁の伸びは続いております。
地域別売上高
9番目のスライドは、地域別の売上高です。日本は残念ながらマイナス1パーセントで少し減っていますけれども、他のすべての地域が伸びております。こちらは為替の影響抜きです。
日本が減収になっているのは、2016年の第4四半期(の数字)が大きかったので、(2016年と比べて)2017年の第4四半期に大型案件が取れなかったためです。
セグメント別売上高
12番目のスライドは、セグメント別売上高です。個人向けと法人向けに分けておりますけれども、ご覧のとおり、法人向けは日本以外すべて伸びています。
日本は先ほど申し上げたように、去年と比較すると減収に見えるのですけれども、去年が特殊要因になりますので、(今年に)何か問題が起きているとは思っておりません。それ以外(の地域)は健全に伸びております。
Hybrid Infrastructure protection & User protection 総売上推移
13番目のスライドです。こちらは第3四半期の時点で、伸び率が鈍化しているのではないかという懸念が一部の投資家からあったのですが、20パーセントの高い伸び率が第4四半期で出ております。我々としては堅調に推移していると思っております。
参考値 Pre-GAAP(繰延収益考慮前 売上金額)
15番目のスライドです。Pre-GAAPの売上を見ると、Europeはプラス29パーセント、AMEA(APAC,Middle East and Africa)はプラス27パーセント、Latin Americaはプラス38パーセントと伸び率が高いです。そのような意味で、日本以外の数字は堅調です。
売上高 & Pre-GAAP成長率(前年同四半期為替レート適用ベース)
17番目のスライドは、法人向けと個人向けの売上高伸び率です。同じ為替レートで見ると、法人向けは2桁の成長を確保しております。個人向けは、残念ながらパソコンの市場が成熟した市場で、1パーセントの伸びでとどまっております。
繰延収益
繰延収益の残高は、順調に伸びております。
Cost
21番目のスライドは経費です。こちらはとくに人件費が増えております。
Pre-GAAP vs Total Costs
23番目のスライドはキャッシュ・フローです。一番上の営業活動によるキャッシュ・フローは137億円でプラス13パーセント。非常に堅調な数字ではないかなと思っています。
Q4 ハイライト
27番目のスライドはハイライトです。第4四半期としては、トレンドマイクロの歴史の中で最高の売上高です。先ほど申し上げたように、Hybrid Infrastructure protectionは強い成長を続けております。日本を除いて、すべての地域で2桁の成長が続いております。
Q4 “ロー”ライト
“ロー”ライトは当然のこと、日本地域の成長率が少し弱かったことと、通期のPre-GAAPの高い成長により、変動型報酬の費用が膨らんで減益となりました。あとは高株価の要因で、株価連動型報酬の負担も増えました。
2017年度配当
37番目、2017年度の期末配当は149円になります。こちらは前年と比較すると、プラス6パーセント増配です。こちらも過去最高です。そのような意味で、投資家さんとしてもプラスではないかなと思っています。
2018年通期 業績予想
最後40番目のスライドは2018年通期の業績予想です。売上高は11パーセント増で1,648億円です。営業利益はプラス12パーセントの407億円です。2018年は2桁の売上と利益の成長をしたいと思っております。