2017年12月期第2四半期決算説明会
渡邊大知氏:みなさまこんにちは。JMCの渡邊と申します。本日はわたしから第2四半期決算説明というかたちでお話を申し上げます。
まずはこの場を借りてお詫びを申し上げたいと思っております。当初に掲げた予算・売上目標、売上に関しては15.6パーセント、営業利益に関しては95.4パーセントと、大きな下方修正を先月7月25日にいたしております。株主のみなさま含めステークホルダーのみなさま、期待を裏切ったことを心よりお詫び申し上げます。
今日はそういったところの要因をお話し申し上げながら、対策を申し上げていきたいと思っております。
要因は2つです。基本的には売上が伸びなかった、そしてそれに対して経費を使っていて、見合った経費ではなくて過剰に大きくなった。のちにお話し申し上げますけれども、不良を出すことによって機会損失等、人件費、材料費等が上がったりといったところがございました。
ここから先は推察ではございますけれども、昨今発表がありましたように、自動車業界というのは大きく再編の波が訪れております。わたしども売上の大半を、とくに鋳造事業に関しては輸送機器に関して売上を持っております。
そういったところの大きなユーザーであるトヨタさんとマツダさんの資本提携とか、そういった大きな波がまずは訪れております。
そしてガソリンからディーゼル、最近だとEVへの急速な開発の方針転換、そういったところにわたしども対応が遅れ、追従できなくてこのような結果になったんだと思っております。
そしてわたしども試作市場、常日頃より突発案件が多いところなので、安定しておりますたくさんの顧客を持つことで高収益ですということを上場時にはお伝え申しておりました。しかし、この試作市場自体がディーゼルやガソリン車自体の開発が少なくなったことよって、とくに鋳造市場に関しては大きくシュリンクをしております。
そしてそれに対していろんな競合他社が再度舞い込んできて、価格競争という流れにもなっております。そういったところでのわたしどもの戦略ミスです。これからお話し申し上げるところがいろいろあったと思います。
昨年11月29日に上場いたしたときには、3Dプリンターブームの後押しがあったり、ハートロイドもしくは医療への活用で大きなご期待をいただきました。
そして鋳造に関してはアルミの需要増というところを申し上げて、これから車は軽くなるんだ、アルミというのは大きく使われるんだ、そして我々の商売というのはゆるぎないものになっていくんだというところでお話を申し上げたと思います。
ただ、先ほど申し上げたとおり、急速なEV化、もしくは再編によって開発のペンディング等が多くて、このような業績にいたってしまったことを感じております。
そしてCTに関しては唯一堅調に成長している事業になります。総じてわたしども試作業界のなかで、先ほど重ねて申し上げたとおりゆるぎない高収益化というのを目指しておったんですけれども、昨今ではこういった大きな市場変化の波を受けて、かつ対応が遅れてこのようなかたちになってます。
反面わたしが思うのは、この方針自体、これからものが少なくなるとかアルミの需要が大きくなるということは、間違いないと思っております。ただ、方針以下、戦略・戦術に落とすときに、それぞれのオペレーションですとか、細かい方針、伝達とかってところに大きな戦略のミスがあったと思っております。そこを掘り下げてお話を申し上げていきたいと思っております。
会社概要・経営理念
まず会社の概要を説明申し上げます。今日は新横浜からまいりました。従業員増えております。2017年6月末現在で93名、平均年齢がおそらく31歳程度になると思います。わたしども「この国のものづくりを置き去りにする」という相当エッジの効いたメッセージを掲げております。
先ほど申し上げたとおりいろんな失敗がありますけれども、このメッセージを掲げ続け、攻め続け、従来のやり方を否定しながら、新しい価値のものづくりをこれからも展開していきたいと思っております。
事業概要・事業領域
事業概要になります。わたしどもの事業領域、3つです。3Dプリンターの出力事業、こちらは装置を売ってるのではなくて、あくまでも装置を購入して出力をして、お客さまから対価をいただくといったビジネスになります。
そして鋳造事業、こちらは砂型鋳造、専門は非鉄金属、アルミニウム・マグネシウムになっております。
そしてこの4月より新たな事業として加わりましたCT事業は、こちら産業用CTといわれる新しい分野の装置を用いて、測定だったり品質保証だったりという付加価値をつけてものを納めるといったことを目指したビジネスモデルになります。
下では事業領域になります。わたしども量産の会社ではありません。あくまでも開発品、試作から開発、量産の手前までをサポートするといった会社になります。乱暴な話ですけれども、数のイメージを持っていただくためには、だいたい1個から2,000個とか、それぐらいのイメージを持っていただければいいのではないかなと思います。
いわゆる量産に関してはわたしどもの工法で国内でやるということは、お客さまにとってもなんのメリットもないと。ただ開発市場のようにめまぐるしい変化といったところに対応できる業種として、スピーディに若さあふれて、品質を担保しながら、お客さまの開発をサポートしていくといったところを目指した企業でございます。
12月期第2四半期業績の概要、そして下期の取組み、この順番でお話し申し上げたいと思っております。まず始めに概要になります。
【売上高】当初予想・前期 比較
売上高です。当初予想は8億5,000万円設定しておりました。実績として第2四半期累計で7億1,700万円、当初の予想差として1億3,200万円、当初予想比として15.6パーセントマイナスであります。
参考までに前期の実績としてどうだったんだというところがありますので、申し上げますと、前期に関して7億4,100万円、前期に関してもビハインドしておりまして、2,300万円マイナスです。比率でいうと3.1パーセント。
おもな要因といたしましては、3Dプリンター出力事業・鋳造事業における需要動向の読み違い。
先ほど申し上げたとおり、EVへの急な転換だったり、大手の再編によって従来やってたものが止まるとか、推察の域を脱しませんけれども、今の分析論としてはわたしどもはそういう結果を導き出しております。
そしてその分析論を精緻に判断する分析能力や判断能力に、当初は欠如していたんだなと思っております。
それによって営業力・競争力の不足。しっかり分析をしてそこに臨んでいるのであれば、また別の設定も仕掛けもあったと思うんですけれども、当初は、自分たちが信じたお客さんに仕事がある自分たちの商品力をもってすれば市場がひらけるという自信のもとやっておりましたので、その結果もともとの判断からいびつなかたちのところがあり、営業力・競争力の不足になったのかなと思っております。
そして3番目は鋳造に関しての話になります。製造の不具合による機会損失。納期遅延ですとか不良を流出させることによって、顧客の信頼を一部失ったことがございました。そういったところがおもな要因でございます。
次は通期の売上高についてお話し申し上げます。当初予想に関しては、18億7,300万円という高い数字を見込んでおりました。現在通期の見通しとして、16億9,200万円、当初の予想差としては1億8,100万円、当初予想比としてマイナス9.7パーセント。
こちらも参考までに前期実績を掲げております。前期に関しては通期で14億7,700万円、前期との差で申し上げますと、2億1,400万円のプラスになっております。こちらに関してはいろいろ事業ごとに施策をこれからお話し申し上げますけれども、施してまいります。
そういったところは、即効性があるものないものあるんですけれども、ないものが多いです。少しずつ時間をかけながら体制を見直しながら、売上増を目指してまいりたいと思っております。
そんなわけで、効果が業績数字に表れるまでのある程度の時間が必要ということで、要因のところで書かせていただいております。
【営業利益】当初予想・前期比較
営業利益になります。第2四半期の累計実績で300万円、当初予想が7,300万円になりますので7,000万円のビハインドになります。当初予想比として94.9パーセントのマイナス。
前期実績も参考までに8,600万円というかたちで出ております。前期比の差はご覧いただければと思います。
おもな要因としてはのちほども重ねてご説明申し上げますけれども、減収による減益、製造部門への増員による労務費の増加、鋳造事業における外注費の増加、産業用CT販売に伴う仕入れ原価の増加というかたちで要因を書いております。
ここで、鋳造事業全般で売上がいかないものに関して外注費の増加というところが気になるというご指摘をいただくものだと思っております。
そこでご説明申し上げると、わたしども鋳造工程に関しては素材から加工まで、普通分散手配するものを一貫ですることがスピードだったり、品質を高く保つことというところで、いろいろお客さまにご案内申し上げております。
今回トレンドとして感じたのは、木型鋳造、いわゆる鋳造品のものの量をつくらなくなってるというのが市場の動向だと思っております。そのあとの加工という工程があるんですけれども、こちらに関しては非常に多忙を極めておりまして、数字としてもうまく上がっております。
ただ反面、納期のコントロールとか、お客さまの仕事が集中することによって、その舞台ですらもその時期には外注せざるを得なくなって、結果それが外注費の増というかたちで、なってしまったという傾向もあります。
もちろんここに関しては、後ほど申し上げますけれども、生産管理上、スケジュールの不具合等もいろいろ絡んでおります。そういったところを、鋳造のところで重ねてご説明申し上げようと思います。
損益計算書
そして損益計算書、参考までに当初実績、前期比というかたちで、縦に並べております。売上総利益、こちらに関して下がっておりますのと、いろいろ経費がかさんでいって、結果利益としては経常利益率1.3パーセントと、当初の数字よりかけ離れて低くなってしまいました。
営業利益増減分析【対前年同期】
営業利益に関する増減分析になります。こちらも対前年同期比というかたちで書いております。主な減益要因に関しては、先ほどと重ねてになりますけれども、減収による減益が2,300万円。
製造部門の人員増に伴う労務費の増加、こちらが3番目ですね。1,900万円。顧客の納期対応、先ほどの外注加工費が上がってしまいましたよというところを、外注加工費というところで1,200万円。
それ以降、販売管理費になりますけれども、当然売上を上げる前提でございましたので、展示会、Webの戦略等に費用を投じております。このような内容になっております。
貸借対照表およびCF計算書
参考までに、キャッシュフロー計算書を付けております。こちらは詳しく説明する部分でもないと思いますので、お時間があるときにご覧いただければと思います。
以降2番目、下期の取り組み。まずは、足元の現状、原因の分析と、下期の取り組み、それぞれの事業ごとにお話を申し上げたいと思います。
事業別売上高比率
2017年12月期第2四半期の、各事業に関してのパーセンテージを振っております。3Dプリンター27.2パーセント、CT事業10.3パーセント、鋳造事業62.6パーセント。昨年、2016年度のときに、これは1年になりますけれども、パーセンテージの割り振りとしては、鋳造事業が72パーセントでした。3Dプリンター出力事業が28パーセントでした。
当初、CT自体は事業化されておりませんでしたので、鋳造の事業の下に入っていたかたちになります。ですので、比率的にはほとんど変わらないまま、この上半期、第2四半期を迎えているというかたちになります。
事業別売上高内訳
こちら、事業別売上高の内訳になります。3Dプリンター、こちらを見ていただくと、精密機器、医療機器、こちらに関しては減になっております。減の内訳としましては、リリースの文章にも書いたんですけれども、こちらは小さいものを作ることが多い会社さんだなと思っております。
そういったところで、3Dプリンター、ブームによって市民権を得ることによって、じゃあメーカーのほうでも買ってみようかというところで、内製化が進んだことによってのマイナスになっております。
臨床モデル、こちらもマイナスになっております。このブームの中でどうしてマイナスだというお声を聞くんですけれども、こちらに関しては保険適用をされておりますけれども、保険適用とのミスマッチが顕在化しております。
いろいろな調査の中、保険の値段、保険診療のほうを上げようという交渉も働いておりますけれども、現状まだドクターのほうで使うに至らないというところで、いろんな乖離が出て、今はマイナスに転じております。
そして鋳造です。鋳造を分解してご覧いただきたいと思います。輸送用機器、こちらに関して大きくマイナスになっております。さらに、その下の機械ですね。こちらに関してはマイナス3,000万円と、輸送用機器を上回るマイナスになっております。
ただ、こちらに関しては、後ほど申し上げますけれども織り込み済みでして、私どものクライアント、機械装置を扱っているところに関しては、開発の狭間であり、今期に関してはあまり数字が見込めないという判断から、輸送用機器に関して注力をしてやっていこうという方針でした。
結局それがあだになって、そこでも売上いかなかったじゃないかというお話になるとは思うんですけれども、努力の結果というかたちにはなってませんけども、成果を出すことができなかったというところが本音でございます。
電気機器、精密機器に関しては、多少の微増になっております。その他もご覧ください。
私ども、昨年上場したときには、航空宇宙というものに的を絞って、しっかり成長していきたいとご案内申し上げたんですけれども、結果こちらに関しては、あまり営業がすることができずに、数字を得ることができませんでした。
その他、こちらに関しても大きな数字、マイナスになっておりますけれども、こちらに関しては人員不足でまったくフォローできず、手をつけることができなかったというところからマイナスになっております。
3Dプリンター出力事業 売上高分析
これからは、各事業に関して細かくお話し申し上げます。
3Dプリンター出力事業に関してです。まずはグラフを見ていただきたいと思います。売上に関しては微増であります。そして新規に関しては減っております。
こちら、主たる要因としては、私どもWebやDMを使ったプル戦略を主体に、3Dプリンターの売上を作っております。ただ、こちらブームで、いろんな業者が参入してきました。
その中で私ども、なかなか市場の声を聞くことができずに、プル戦略のまま放置をした状況になります。そういったところで価格競争があったり、納期競争があったりした中で、お客さんが多少減っていったのかなと思っております。
そして輸送用機器、こちらに関しては大きく増えております。こちらは航空が牽引しております。先ほど全事業の中で、航空に関してシフトしていきますよ、それに対してあまり注力できませんでした、というお話を申し上げたんですけれども、3Dプリンターに関しては反面、航空に関してうまく客を掴むことができて、数字に関しては徐々に作りはじめてるといったところでございます。
ほか、先ほど冒頭に申し上げたとおり、EVへの開発の移行があったんですけれども、こちら3Dプリンターでは、電装部品等いろいろやっておりまして、そういったところは変わらず、受注が盛況のような状態です。
ただ反面、内装部品ですとか、インテリア部品に関しては、こちらは減となっております。このグラフからは、さらに詳細になりますので、読み取ることはできないかもしれませんが、セグメントの中の航空だったり、EVだったり、内装とか、そういった部品関係の中の内訳になります。
とにかく3Dプリンター、みなさまもこの名前を聞いて、パッとわかるようなかたちになったのはいいんですけれども、それによって競合が参入してきたり、価格競争が起きたり、内製化したりといったところの全般に対する対応の遅れが、この数字になっておると思います。
3Dプリンター出力事業 売上高伸び悩みの要因
開示の文章だと、3Dプリンター装置の普及に伴う需要動向の正確な把握ができなかったことによる、新規顧客の受注減少というかたちで要因を書いております。
先ほど申し上げたとおり、プル戦略ベースでこのまま突き通してしまったというのと、鋳造に関して一番のテコ入れをしなきゃいけなかったので、そちらに関して人員を割いてしまったという台所事情もあります。そういったところで全般の対応が遅れたという認識です。
そして医療分野、既存顧客におけるISO規格改定に伴う試作・開発の手控え。こちらは私どもの一番大きな主力の顧客である、医療機器関係のお客さまに限っての流れになりますけれども、いろんな規格の見直し、ISOだったりJISだったりというところが統一化されずに、なかなか開発が進ませることができないといったところが、医療関係の市場ではありました。
こういったところも結果、売上や客先動向に関して、半期の立ち返りで見てみて、初めて気づいたことが多かったです。とにかく私ども、いろんな意味で顧客にしっかり取材をする、声を聞く、それに対して営業をかけていくというところが、プル戦略ベースにしていったので、おざなりになっていたのかなという反省もございます。
顧客業界別取引実績(3Dプリンター出力事業)
こちら、セグメントの表記を多少変えております。自動車メーカー20.5パーセントが24.8パーセント。こちら、輸送機器ではなくて自動車メーカーに限っては、こちらは増えております。
医療機器メーカー29パーセントに関しては、先ほどの事情も申し上げたとおりになりますけれども、29パーセントから21.1パーセントと。
デザイン・広告、これは微増しております。文具・雑貨に関しては、半減までいきませんけれども減っております。
その他、まるっとまとめてありますけれども、産業機器ですとかロボットですとか重工系とか、そういったところに関しては、航空が入っております。先ほどの航空のところの牽引もございまして、37.6パーセントが44.3パーセントという流れになっております。
3Dプリンター出力事業 重点実行施策
いろいろ理由申し上げました。3Dプリンター試作サービスの、Webによる拡販キャンペーンなどを含めて、まずはお客さまにJMCという会社をしっかり思い出してもらおうと。
そして営業人員の増員ですね。3Dプリンターブームになることによって、お客さまやみなさまにも3Dプリンターという言葉をわかっていただけるようになりました。
ただ反面、3Dプリンターで作らなくてもいいものが問い合わせとして入ってきてしまったり、個人のお客さまが増えてしまったりとか、いろんな意味で窓口に対する負荷が増えてしまいました。
そういったところに、プル戦略ベースでやってながら対応が遅れたり、それによってさらにサービスが劣化して、ちゃんとした回答ができないとか、代案の提案ができないとか、そういった事象も続いたと思います。
その中では、まずは営業人員を増員、教育をしながら、まずは専門性を活かした窓口として差別化を明確にしながら、Web戦略等も含めて拡販をしていきたいと。
そして3番目、各種医療シミュレーターの開発。こちらに関しては、HEARTROIDという商品があります。
心臓に関しての、カテーテルデバイスの挿入のシミュレーターになります。私ども、こういったものの営業活動をしている中、もしくは慰労だったりとか、点滴とか、いろんなところのトレーニングのキットのオーダーをいただきます。ご相談をいただきます。
「HEARTROID」に次ぐ商品シュミレーターの開発というのは、ごく一部手がけながら、今だんだんと増やしていってる次第でございます。
こちらに関しても、価格競争ではなくて、自社で商品を作ることによって、自社がメーカーとなって売るといったところを、「HEARTROID」に次いでやっていきたいと思っております。
そして「HEARTROID」です。こちらに関しては、いろんな周知方法を駆使しながら、海外の展示会等で、どんどんどんどん引き合いが増えております。
ただ反面、先ほどの人員不足というお話がありました通り、医療に関しても、外に回っている人間も補充しながらやっておりますけれども、正直引き合いに対して対応できていないのが状況です。
そういったところを、今回は国内外に関して代理店を設けることによって、対応をスムーズにすることによって、より市場への投入を、いち早く機微を感じながら、商品開発をしながらいきたいと思っております。
そして医療機器の製品開発から製造・販売までのビジネスモデルの構築というかたちで最後に書いております。高度管理医療機器等販売業および貸与業の許可を取得しております。
こちらに関しては何かと申し上げますと、医療機器に関しても、いろんな開発があります。私ども、つねに呼ばれながらそのオーダーを聞いております。ただ聞くんですけれども、残念ながら今までは施策でしかお答えすることができませんでした。
ただ、私ども販売業を取得したことによって、医療の製造とつなぐことによって、製造にものを作っていただいて、薬事を通して、認可を通して、さらに私どもが仕入れて、青のお客さまに売っていくような、帯の長いビジネスモデルをここでh構築できると思います。
今までは、とにかく施策止まりだったものに対して、もう少し長いレンジで商売のところを作っていきたいという次第でございます。
「HEARTROID(ハートロイド)」
先ほど、「HEARTROID」に関しては申し上げた通りです。比較的順調にこの事業は推移しております。
ただ、申し上げた通り馬力がなくなってきておりますので、今日もそうですけれども、いろいろ海外をまわりながら、代理店を今作りながら、1つ1つネットワークを作ってやっている最中でございます。
最初の3番に書いております、国内外代理店の拡充というかたちで、急務でやっておりますので、そういったところでの攪拌というのを、私としても期待している次第です。
鋳造事業 売上高分析
事業をうつります。鋳造事業の売上分析になります。
こちらに関しては、売上自体が落ちております。4億9,000万円から4億2,000万円というかたちで落ちております。
ただ、新規に関しては増えております。1,100万円から2,700万円というかたちで、こちらに関しては大きく舵を取って、お客さんを絞って集中営業をかけました。
ただ結果、上期の数字には残念ながらほとんど結びつきませんでした。私ども、今までというのはCTや高い品質、もしくはCTを使った商品だったりとか、素材から加工まで一貫してできますよといった短納期に関して、お客さまの取引口座を取得してまいりました。
ただ、ここのところ、いろいろ行くところに関しては、まずは実績が必要というお声がけを多くいただくことになりました。
そこに関しては、この上期でやったことをお伝えしますと、1つ1つサンプルを無償で提供を申し上げて、それに対して評価をいただいて、実績として扱っていただいて、下期に対して売上を作っていくような流れを取っております。
こういった流れは当初から予測できたんじゃないかというお話もありますけれども、それ自体はごめんなさい。こんなに時間がかかるというものは、正直思わない部分もあり、今に至るところです。
ただ、下期に関してはこういったところが功を奏して、着実に数字を作っていけるんではないかなとは思っております。
分類に関しては、見ていただいている通りです。件数に関しては494件。輸送用機器に関しては増えております。ただ、売上が減っております。
そこの要因に関しては鋳造品。品物自体の数が少なくなっているというのが市場の動向。業界の再編等で数が減っている。そんなに炉を作らなくなっている。慎重担っているというのは、致し方ない現実なのかなと。
機械・電気それぞれ見ていただければ、数字は入っている通りでございます。こんな流れになっております。
鋳造事業 売上高減少の要因
要因をもう一段掘り下げて、重ね重ねの部分もありますけれども、内的要因というかたちで、そこをクローズアップして見たいただければと思います。
外的要因としては、先ほど書いている通りになります。自動車業界の再編だったり、EV化への対応の遅れだったり、EV化だからと言って、アルミの鋳造の部品を使わないというわけではないんです。
ただ、エンジンやディーゼルに関して、対比して言うと圧倒的に少なくなる。その部品に関して、私どもはアンテナを張りめぐることができずに、特にその部品に注力して営業をかけたということもございません。そういったところが、この結果になっていると思います。
下のグラフ、参考までにABCDEFGと言うかたちで、これは既存取引で、おそらくエンジン部品だろうと推察される会社さまの売上の去年と今年の対比を表記をしております。
一部、E社に関しては、今年の方が出っ張っているんですけども、それ以外の会社さんに対しては、劇的に半減、もしくはそれ以下になっていると。
もちろん車メーカーさんの社別に言えば、EVを今までやってなくて、ディーゼルやエンジンで一点張りだった会社さんもあると思います。
そういったところで、市場動向自体が私ども一部良かったり、一部悪かったりしたもので、精緻に判断することができずに、エンジン部品に注力して、追っかけてしまったというのが、この上期の反省でございます。
内的要因を読み上げたいと思います。
輸送機器分野の新規顧客獲得に注力するも、競争力不足から受注獲得に至らずというかたちで書いてある通り、この鋳造の試作分野というのは、限られたプレイヤーで成り立っておりました。
大きな参入もなく、ある程度限られた社で、安定して施策をまわしていくというのが成し得たマーケットだと思います。
ただ、それがなくなって一気に価格競争になり、私どもとしては営業力強化が不足して、このような状況になりました。
そして2番目。製造の不具合から再作が発生、さらに機会損失。とくに輸送機器分野の既存顧客からは受注が減少するという流れもございました。
そして3番目になります。輸送機器分野以外の顧客からの受注が減少する。こちらに関しては、輸送機器に関して注力をしすぎて、他の分野に関しては、軽視をした訳ではないんですけれども、営業自体が人員不足も含めてアプローチしきれなくて、劇的に下がったということも結果でございます。
顧客業界別取引実績(鋳造事業)
顧客業界別取引実績で、全体的に比率は下がっておりますので、自動車メーカーに関しては、66.5パーセントから74.9パーセントさらに上がってしまっております。
産業機器メーカーに関しては、13.6パーセントが9.3パーセント。船舶に関しては、私どもレジャー用のボートに関する開発をお手伝いをすることが多くございます。
そういった中で、昨年いろいろ仕事が多かったので、開発のはざまということもあり、3.3パーセントが0.6パーセントという結果になっております。
重工業・ロボットメーカーに関しては、先ほどのその他に含まれますけれども、ほとんど手をつけられず、アプローチしきれなかったという結果でございます。
そして、合わせてその他のところの、15.8パーセントから15.1パーセントで若干減っております。
鋳造事業 重点実行施策
鋳造事業の重点実行施策であります。
まずは事業環境・顧客分析、売上高見込みの精緻化というところで、いろんな業界再編はあるんですけども、私ども上半期でいろいろ動いて掴んだ手応えとしては、私どもがやっている部品以外に、EVになっても付加価値があって、普遍的な部品というのは、足回りも含めていろいろあります。
そういった所の手応えも掴んでおりますので、そういった部分に注力しながら、営業していこうと。
3番目になります。営業部門の人員補充、営業力強化というかたちで、先ほど車業界に注力するがごとく、他の業種に関しては、ほぼノータッチになってしまいましたというところは、反省で申し上げました。
ここに関しては、現場から人を引っ張りあげて、営業に変えること、教育することによって、接点を多く持つことによって、次の開発のお手伝いをさせていただこうと。少しでも売上を作っていこうという努力をする所存です。
次4番目。営業戦略の見直し。既存顧客への営業強化。自動車関連以外の産業へのアプローチ強化。価格帯の見直し。
こちら価格帯の見直しというところで、社内からもいろいろ声が上がりました。「安くするのか?」みたいな話になるんですけど、それは別に安くするという話ではなくて、納期と品質を詳しく取材すること。それと競合の有無を鑑みることによって価格を出していこうと。
私ども、今までは短納期・高品質を売りに、特に価格に関して顧客の色を見ながらご提示申し上げるという手法は取っておりませんでした。
ただ反面、それが結果として今回のように仕事が取れなかったということもございましたので、そういった所の反省も踏まえて、価格帯の見直し。
暗に安くするというわけではなくて、あくまでも競合状況と納期と品質。しっかり鑑みて、コントロールをしていこうという次第です。
最後です。製造部門の生産管理機能強化。まずは新工場の稼働。こちらは次のシートでご説明申し上げます。
2番目、コンサルの導入。こちらは上期から導入しておりますけれども、いろいろな意味で結果が出てくるのは下期なのかなと感じております。
そして、二交代制勤務の導入。こちらも先ほど外注費がかさみましたよというお話がありましたけれども、お客さまの納期のコントロールというのができなくて、仕事が、その工程にだけ集中してしまうことが多かったです。
それ自体は、そのときは一勤でやっておりますので、捌き切れない。だから外注に出す。それによって、外注とのコミュニケーションを、まだ不足している会社なので不具合が出て、また社内で対応して、二重三重のトラブルがありました。
そういったところを回避するために、今後は二勤務にして、安定して生産できるようなキャパを作っていこうという施策になります。
その下です。管理職の配置・役割の見直し、書いております。こちら、生産管理に関していろいろ立ち返って考えて、体制を整えていこうということです。そして最後、人材育成および作業スキルの向上。こちら物を作る会社なので当たり前ですけれども、私ども飯田の工場で言うと、若い子をどんどんどんどん採用していっています。
現在、平均年齢が恐らく26歳いかない年齢でやっております。その中で、私ども昨今急成長してまいりましたので、確かに作業者のスキルに関しては、今はばらつきが出て、それがこの結果になっているのだろうなと。そこをいったん立ち返って、教育してスキルを上げて、お客様の製品に臨ませることによって、こちらは早めに信頼回復できるのではないかなと思っております。
5期フラグシップファクトリー
先ほどありました、第5期のフラグシップファクトリーというかたちで、今回11月29日に上場することによって、資金調達させていただいて、そのお金を工場に投資するということは昨年ご説明を申し上げました。
その工場が完成して、その中に今いろいろ設備を入れて調整をしている最中でございます。できあがりが12月、もしくは1月というかたちで、ここから稼働開始というかたちになります。
概要
この工場自体、何が違うかというところで、作業スペースが1.5倍みたいな話は、面積の話になりますのでわかりやすいと思います。
私ども鋳造の事業で一番悩ましいところとしては、日本の四季。春・夏・秋・冬。あとは湿気。そういった変動要素が材料に関して多く含まれます。そういった中で、私どもものづくりするのは、なかなか鋳造に関しては困難なことがございました。
それであれば、今回上場することによって得た資金でその問題、懸念事項というのを根こそぎ対応していこうというところで、完全空調、湿度もコントロールするといったところで、工場を建設しております。
もちろんこの工場、稼働させるには当然仕事の量がなければいけません。先ほど売上のところでご説明申し上げたとおり、鋳造品が減っていますというところを申し上げております。それに関して、上場時に関しては鋳造が多くあふれていた状況なので、こういった策を取っております。
ここに関して、「この工場が稼働して大丈夫なのか」というところは、社内でも上がっております。その中での対応策として、いわゆる足回りですとか、EVになっても普遍的な部品を作ることによって、こちらの生産管理・生産設備、もしくは環境設備。
そういったところが大きく寄与してくると思います。従来の事業から多少ビボットしながら、製品のクオリティを追う付加価値が高い商品に移行していくというのが、この期に関してはとても重要なことだと思っております。
二交代制勤務の効果見込み
そして、先ほども間で申し上げました、二交代制勤務にすることによる効果の見込みというかたちで、人件費のコントロールも積極的にやってまいりたいと思います。
二交代制勤務にすることによって、労務費の削減というかたちで、前年比で残業代を20パーセントほどカットできるのかなと。従業員の負担も変えれるのかなと。
もちろん先ほどの工場も湿度・温度を管理をすることによって、従業員の作業環境というのも格段に上がります。
そういった内への努力もすべからくやりながら、従業員のみなさまにがんばっていただいて、いい物を作っていきたいと思っております。あと一番大きいのは、稼働時間の拡大になります。
私ども機械設備も多く持っておりますので、そういったところの稼働時間を拡大することによって、人件費を削りながら売上を作っていく、稼働時間を作っていくというところも、こちらは積極的にできるのかなと。
課題としては、生産管理。もともと今期の、上期のいろいろな反省の中で「不具合が多かったです」というところを申し上げました。ほとんどがヒューマンエラーになります。
ヒューマンエラーと先ほどの環境のところですね。湿度の問題とか。そういったところ、課題としては残ります。ただ二交代制勤務にすることによって、人員が2分の1になりますので、接点を多く保つことによって、教育に関しては早めに、より密度を高くすることによって、早くできるだろうということを考えております。
そして、2番目の技術の均一化。こちらも併せて問題になっておると思いますけれども、こちらに関してもわさっと人数が多いよりかは、二交代制勤務にすることによって接点を多く、教育を多くすることによって、そういったところのクオリティも上げる策というのも、今施しております。
CT事業売上高分析
事業の方、3つ目の事業、CT事業に移りたいと思います。こちらは、売上高は前年同四半期より増加。こういう言い方はどうかと思いますけれども、私どもの事業の中で唯一勝ちに回っている事業でございます。
昨年対比で申し上げますと、売上のところで5,700万円だったのが7,300万円というかたちで、非常に成長率が高い事業でございます。
こちらに関しては堅調に推移をしておりますので、引き続き人員の教育、ソフトの拡充、ボトルネックをなくし、生産能力・測定能力を高めていくような努力というのをしてまいりたいと思います。
CT事業重点実行施策
こちらも開示資料にはありますけれども、CT装置の販売になります。開示資料に文言ありましたけれども、現時点で成約はございません。この4月に始めておりまして、まだ数字を見込める状況ではありません。
ただ、引き合いが多く出ておりますので、そういったところで事業に寄与してくれると思っております。こちら装置販売をすることで、来季に関しては装置の保守・メンテ、必要部品の交換等、そういったところをJMCでやることになっております。
そういったところで、今までの短期集中的なものづくりビジネスから、多少レンジが長くなった保守とかメンテ。そういったビジネスモデルに多少変革しながら、売上を作っていくような工夫もしていきたいと思っております。
2017年12月期事業別売上計画
総じてまとめになります。3Dプリンターの出力事業、通期比ですね。3億8,400万円に関して4億2,300万円。前年比10.3パーセント。鋳造事業。9億9,100万円に関して9億5,900万円。前年比に関しては、3.3パーセントマイナスと。
CT事業。1億100万円に関して3億円で、200パーセントというかたちで高い成長を見込んでおります。下に書いておりますけれども、CT事業に関しては2017年4月に開始をしております。ですので、4月からのスタートということでお考えください。
2017年2月通期修正予想
売上予想になります。修正予想も含めて、当初予想との比較、前期実績との比較の総合計になります。重ねて申し上げますけれども、売上でいうと16億9,200万円と。
営業利益に関しては1,000万円。まだまだ数字は少ないです。回復するには多少時間がかかる。その結果、こういった数字になっております。経常利益1,500万円の、当期純利益1,000万円というかたちになっております。
2017年12月期上期の諸問題
最後のまとめになります。上期に発生した事象・問題点。まず、読み違えというところに関しては、大きな市場変化がございました。
そこに対して認識をしながらも、それほど「海外のようにEVにドラスティックに変革しますよ」という日本国としての発信はまだないと思います。
そういったところで、「まだディーゼルエンジンが生きるんじゃないか」、「まだまだ俺たちはいけるんじゃないか」というところで、舵切りを大きく間違えた部分があったかと思います。
もちろん、この先にEVだけになるということではないと思うので、既存顧客に関しても、先ほどの反省点も含めてタッチポイントを増やしながら、お仕事をお手伝いさせていただいて、私どもの価値を認めていただくような努力を引き続きしていきたいと思っております。
受注見込案件の取りこぼし。こちらに関しては、先ほど言ったように市場分析ができておりませんでしたので、営業に関しても一生懸命仕事を取りながら、相変わらず短納期・高品質の一点張りでの価格提示というのをしてまいりました。そういったところで、市況ですとか競合を見ながら工夫をしていくといったところが課題になってくると思います。
製造の不具合による再作ですね。こちら二交代制勤務も含めて、生産管理を多用していくと。一部顧客の信頼喪失に関しては、不良に関してです。こちらに関しては一生懸命ご説明申し上げて、対策書を練って、体系立てて反復しながら向上していきたいと思っております。外注加工費の増加に関しては、まず案件のコントロールがすごく大事なんだろうなと。
そこに関しては、生産管理の徹底も含めてやってまいりたいです。あとは技術不足および設備のキャパ不足がありますので、こちらに関しては案件見合い、売上見合いを作りながら、随時補強していこうと。四角に囲ってあります根本の原因です。社内のコミュニケーション不足というのが一番大きかったと思います。
そこに関しては、大方針も含めて戦略に落とすときに、しっかり経営陣がチェックできていなくて、そこに関してアクションしてしまった営業があって、そこに関して意思が届かない価格設定があって、だんだんだんだんとお客様の信頼を失ってたというのが、流れとしてはあると思います。それは、組織体制の不備にもつながっております。
全社的重点実行施策
全社的な重点実行施策というかたちで書いております。列挙して重ね重ねになりますので、簡略して申し上げます。まずは人員の補充です。そして、営業戦力の見直し。
先ほど申し上げたとおり、意思が通らないような流れというのが多くありました。それは、お客様も感じていると思います。
そういったところに、アプローチ先とか産業見直し、価格帯の見直し、あとは担当者制とか、そういったものを引きながらお客様との接点を多く持って、距離をより近くというかたちでやってまいりたいと思います。
製造部門に関しては先ほどの、ご心配にもなると思いますけれども、新工場の稼働。こういったところで不確定要素があった環境というものを取り除きながら、鋳造に邁進してまいりたいと。
コンサルの導入、二交代制勤務を含めて生産管理を上げて、工場稼働を上げていきたい。管理職の配置。人材等のスキルというのは、先ほどのコンサル導入、二交代制勤務も含めての流れになります。
そして、産業用CTの販売の強化というのは、もちろんあれば嬉しいんですけれども、ここに依存することなく、従来の中心である鋳造事業を、まずは立て直すことに注力をしてまいりたいと思っております。
2017年12月期下期の経営方針
こちら重ね重ね書いてありますので割愛しますけれども、顧客ニーズに合った有効的な施策を練ることによって、まずは信頼回復もそうなんですけれども、売上の増というところを実現してまいりたいと思っております。
ちょっと時間的に長くなってしまいましたけれども、ご説明を申し上げました。ご清聴ありがとうございました。