連結業績ハイライト
成瀬隆章氏:今回は決算数値の詳細の説明を行わせていただきます。
まずは連結業績のハイライトでございます。売上高235億6,700万円、前期比11.7パーセント。営業利益は12億900万円、前期比36.5パーセントの増加。
売上高の増加要因としては、Jeep、MINI、VOLVOの新車販売が前年より大幅に増加いたしました。そしてAlfa Romeo、FIAT、ABARTHおよびBMWの中古車が前年よりも伸びました。
さらに我々の得意なストック型のビジネスではありますが、車輌整備・保険・このその他の売上が順調に増加したことが要因として挙げられます。
また、売上高の増加に加え、店舗再編・コスト削減等により、販管費は微増にとどめることに成功いたしました。
さらに2014年にM&Aを行いました帝欧オートの収益化が進んでまいりましたことにより、営業利益も対前年比で大幅に伸ばすことができました。
連結損益計算書
そのため、経常利益は11億9,700万円、前期比38.2パーセントの増加、当期純利益は7億4,300万円、前期比50.9パーセントの増加でございました。
営業利益の推移(増減分析)実績比較
実績ベースの営業利益の推移でございます。2016年6月期の営業利益は8億8,600万円。2017年6月期の売上高の増加額はプラス24億7,300万円。売上原価は車輌整備および車両販売の増加に伴いまして20億9,700万円と増加しております。
また新車販売が好調であったため、売上原価の伸びが売上高の伸び以上になり、売上総利益率では0.7ポイントの減少となりました。
人件費は体制強化による人員増により、2,500万円の増加。減価償却費はCI変更および新機出店により4,500万円の増加。その他は店舗の統廃合およびコスト削減によりまして1,700万円の減少。
2016年の期末から比較し、このような増減で、前期は12億900万円といった営業利益になっております。
品目別売上高
続きまして、品目別の売上高でございます。各品目別におきまして対前年比が大幅に増加しました。とくに新車および業販の伸びが堅調となっております。
品目別売上高増減分析
品目別の売上高の増減でございます。新車販売に注力した結果、Jeep、Renegade、Wrangler、また残価設定型のローンが非常に好評でございますMINIを中心に、新車販売が好調に推移し、17億2,600万円の増加。
中古車は新車販売が増加した結果、MINIで苦戦したものの、Alfa Romeo、FIAT、ABARTHは回復基調にございまして、連結では7,300万円の増加。
業販は、車輌の販売が好調によりまして、下取車が増加いたしまして、4億7,300万円の増加。
車輌整備のほうも販売が好調であったこと、また販売時のメンテナンスパッケージのご加入いただく率が上がりましたことにより、加入顧客が増加。1億5,500万円の増加でございました。
さらに販売の好調によりまして、メーカーからのインセンティブの増加、また我々の得意の任意保険の付保率アップによりまして、その他も4,300万円増加いたしました。
連結賃借対照表(資産)
次に貸借対照表でございます。資産の部でございます。総資産は93億5,400万円、ROAは13.9パーセントで前期比2.2ポイントの増加となっております。
商品の増加ですが、新車の販売が増加いたしました関係で、新車の在庫を増やしたことによります。また、有形固定資産の増加は、CI変更および出店によるものでございます。
連結貸借対照表(負債・純資産)
負債・純資産の部ですが、純資産は41億4,200万円。自己資本比率は44.3パーセントとなっております。
ROEは19.4パーセントとなっており、前期比2.6ポイントの増加となっております。
キャッシュフロー計算書
続きましてキャッシュフローですが、営業キャッシュフローは4億9,000万円。投資キャッシュフローは店舗への投資が増加したことにより、7億2,200万円使用させていただいております。
財務キャッシュフローは、借入金の返済および配当金の支払いがありましたが、長期借入金の増加により、2億6,700万円となりました。
連結損益計算書(期初予想比較)
続きまして、2017年6月期の業績の予想との比較ですが、当社は期中にて上方修正を発表させていただきました。
期初に発表いたしました業績予想との比較では、売上高は9.4パーセントの増加。営業利益は36.3パーセントの増加。経常利益は36.7パーセントの増加。当期純利益は39.2パーセントの増加でございました。
営業利益の推移(増減分析)期初業績予想比較
営業利益の推移の期初予想との比較でございます。17年6月期期初の予想の営業利益は8億8,700万円でございました。売上高増加額は、20億2,400万円となりました。
これはJeepが計画ではかなり台数多く見込んでおりましたが、見込み以上に非常に好評で上振れしました。またMINIも新車販売に早々かなり注力した結果、大幅に伸びました。
ただその影響で中古車は計画を下回りましたが、戦略どおりでトータル的にはMINIは計画を大きく上回っております。
VOLVOも台数が伸びましたが、90シリーズ・60シリーズといったミドルクラス以上の販売が好調によりまして、販売平均単価を押し上げました。
売上原価は売上高の増加に伴い16億2,500万円の増加、人件費は体制強化に伴う増員の計画をしておりましたが、若干の遅れが生じまして、6,700万円の減少。
減価償却費は店舗のリニューアル、デモカーの車輌等が増えたことにより、8,000万円の増加。
その他販管費は売上連動費の増加により、6,300万円の増加となり、その結果、2017年6月期の営業利益は12億900万円でございました。
連結損益計算書(業績予想修正比較)
次に修正予想との比較でございますけれども、売上高は4.6パーセントの増加、営業利益は10.2パーセントの増加、経常利益は10.1パーセントの増加、当期純利益は10.9パーセントの増加でございました。
営業利益の推移(増減分析)業績予想修正比較
こちらも修正させていただいた予想との比較ですが、2017年6月期修正予想の営業利益は10億9,800万円でございました。
売上高はJeepが下期も引き続き好調を維持し、Alfa Romeo、FIAT、ABARTHは新型車の導入がないことを見越しまして、中古車販売に注力いたしまして、リカバリーいたしました。
BMWは新車は、ほぼ計画どおりでございましたが、中古車で計画を上回りまして、結果10億3,300万円の増加でございました。
売上原価は売上高の増加に伴いまして8億2,600万円の増加、人件費は3,500万円の減少、減価償却費は5,500万円の減少、その他は売上連動費の増加によりまして7,400万円の増加でございました。
EBITDA 、EBITDAマージン
当社は積極的に投資を行っております。そのため店舗の償却およびM&Aに伴う、のれんが発生しておりますが、これらの影響を除いたEBITDAでは順調に推移しております。
2017年6月期は業績が好調であったことに加え、帝欧オート株式会社の収益改善によりましてEBITDAは17億2,400万円となり、前期比27.1パーセントの増加。
EBITDAマージンは7.3パーセントと前期比0.9ポイントの増加となっております。
子会社業績ハイライト
続きまして子会社のほうの業績ハイライトでございます。チェッカーモータースはFIAT、Alfa Romeo、ABARTH、それからWrangler、Jeepを扱っておりますけれども、Jeep®が販売が好調に推移しました。
FIAT、Alfa Romeoは新車販売は苦戦が続いておりましたが、戦略的に中古車販売に注力し回復しております。
ABARTHは全国で取扱いが開始されたにも関わらず、例年並みの販売となっております。
次にウィルプラスモトーレンにおきましては、BMWが売上単価が上昇し、前年同期比で改善傾向にございます。
MINIは、先ほど申し上げましたが、残価設定型のローンが非常に好評でございます。新車販売が増加いたしました。また、新車販売が好調であったため、メーカーからのインセンティブが増加いたしました。
帝欧オートにおきましては新車の販売が好調に推移し、VOLVO90シリーズ、60シリーズなどミドルクラス以上の車種構成比が高まり、粗利単価が引き続き増加傾向にございます。
また、管理顧客の増加によりまして、整備のほうの売上・粗利が増加いたしました。
チェッカーモータース 損益計算書
次に事業会社のほうの損益計算書でございます。まずはチェッカーモータース。売上高が114億800万円、前期比8.2パーセントの増加、経常利益が5億4,200万円、50.6パーセントの増加、当期純利益が3億5,300万円、77.7パーセントの増加でございました。
ウイルプラスモトーレン 損益計算書
続きましてBMW、MINIのディーラーであるウイルプラスモトーレンでございます。売上高は85億9,300万円、前期比14.5パーセントの増加となっております。
経常利益は3億9,700万円、対前期比で39.1パーセントの増加。当期純利益は2億5,400万円で、対前期比36.5パーセントの増加でございました。
帝欧オート 損益計算書
最後に帝欧オートでございます。売上高は36億800万円、前期比で14.9パーセントの増加。経常利益は1億9,700万円、前期比で40.2パーセントの増加。当期純利益は1億2,700万円で前期比45.5パーセントの増加となりました。
各ブランド、各事業会社順調に推移しております。こちらで新車販売のディーラーランキングをご紹介させていただいております。
新車販売ディーラーランキング
チェッカーモータースではFIAT、Alfa Romeo、ABARTH、Wrangler、Jeepの取扱いで、2016年に引き続き圧倒的ナンバーワンでございました。
ウイルプラスモトーレンで取り扱っておりますMINIにつきましては、2016年度は5位でございました。この17年度では4位といったかたちで1位上がっております。
帝欧オートで取り扱っております、VOLVOにつきましては、前年と同様の6位となっておりますけれども、小田原が5月から加わっておりますので、さらに上位を目指してまいりたいと思っております。
ストック型ビジネス(新規任意保険付保率)
また、毎回ご説明させていただいております、ストック型ビジネス。保険のところですが全国の輸入車のディーラーの平均の新しく車を購入いただいてご加入いただく率は、全国平均17.6パーセントでございます。
2015年27.1パーセント、2016年32.5パーセントというかたちでございます。前期は36.1パーセントと増えております。今期に関しましては40パーセントを目指しております。
続きまして、簡単に市場の動向についてご説明させていただきます。
国内自動車市場
当社を取り巻く環境でございます。みなさまご存じのように少子高齢化、消費スタイルの変化、そして嗜好の変化により、1996年には538万台、1990年初頭には700万台ぐらいの販売がございましたが、2016年では325万台と縮小傾向にございます。
しかしながら、国内における輸入車の新車の登録台数は、リーマンショック後16万1,000台から増加の一途をたどっております。2016年においては29万5,000台と増加傾向にございます。
こちらが台数のほうでございますが、シェアのほうが次のページに記載させていただいております。
事業環境認識(国内シェア)
昨年のシェアは過去最高の9.1パーセントとなっております。
輸入車シェア拡大のポイント
このように輸入車が伸びている背景としては、各メーカーが日本市場をアジアにおける重要な地域と位置付けており、電気自動車やプラグインハイブリッド等、環境技術の進んだ車の投入を進めていること。
また幅広いセグメントサイズの車輌の投入や価格のラインナップの増加。このように日本のニーズに合った市場を投入した結果によるものでございます。
今後も先進技術を搭載した多数の魅力的な車種が投入される予定でございます。国内における輸入車のシェアは、まだまだ上がると考えております。
ストック型ビジネス
ここから、2018年6月期の取り組みについてご説明申し上げます。
これまでと引き続きでございますが、今期に関しましても当社グループのおもな戦略であります、マルチブランド戦略、ドミナント戦略、M&A戦略を推し進めてまいります。
また我々の安定した基盤となるストック型ビジネスの車輌整備、保険に関して、引き続き強化を続けてまいります。
新車販売への注力
新車販売につきましても、今まで以上に注力してまいります。
新車販売は遠隔地への販売可能性がある中古車に比べまして、お客さまがテリトリーのなかにいらっしゃる販売が多いために、車輌整備、保険のご加入、お買い替え等、お客さまとの長期の関係を築きやすいというところで管理顧客の増加が見込めます。
出店関係(1)
次に今期に決まっている出店でございますが、こちらが9月の頭にオープンいたします『アルファ・ロメオ世田谷』『フィアット・アバルト世田谷』。
1階がアルファロメオでございまして2階がフィアットアバルトになっております。最新のCIでございます。こちらをリニューアルオープンする予定でございます。
出店関係(2)
また同じ日になりますが、9月の第1週目でVOLVO・CAR福岡南、こちらもVOLVOの新しいCIの基準に準拠したショールームにリニューアルを行います。
続きまして、おもな新型車種について簡単に、ご説明させていただきます。
ニュースモデルローンチ
まずJeepがCompass、Alfa RomeoがGiulia、BMWがX3、VOLVOがXC60といった車種が今期中に発売を予定しております。
今期販売予定車種ご紹介(1)
まずAlfa Romeo Giuliaが、間もなく発売になります。独創的なAlfa Romeoらしいフォルム、この絶対感を主張する研ぎ澄まされたデザイン。
そして走りにも理想を追求したフォルム、これらが調和するものがAlfa Romeo Giuliaとして、我々の販売に大きく寄与してくれると期待しております。
今期販売予定車種ご紹介(2)
またJeep Compassでございますが、Jeepらしい力強さと都会的なルックスでございます。こちら現在もっとも売れておりますJeep Renegadeという車がございます。
Renegadeの1つ上のグレードをカバーする車になります。10年ぶりのフルモデルチェンジになります。一定の車間距離を保ちながら走行可能な安全装備なども備えておりまして、販売に大いに期待しております。
今期販売予定車種ご紹介(3)
続きましてBMW X3でございます。こちらは6月28日に発表されました。スポーティで個性的なデザインですが、週末のレジャー、またご家族と一緒のとき、おひとりでお過ごしのときにもチャレンジする喜びを思い出させてくれる車輌と我々は考えております。
今期販売予定車種ご紹介(4)
最後にVOLVOのXC60でございますが、VOLVOの一番期待できるSUV、昨年XC90という車種を発売させていただきましたけれども、その1つ下のカテゴリーを担いますけれども、こちら8年ぶりのフルモデルチェンジでございます。
VOLVOは、最新型の安全技術が搭載されており、デザインも走りも安全性も守りに入らず攻めの、かなり我々も自信作と考えております。
連結業績予想ハイライト
続きまして2018年6月期の業績の予想につきましてご説明申し上げます。
連結業績予想のハイライトでございますが、売上高は248億2,400万円、前期比5.3パーセントの増加。営業利益は12億3,100万円、前期比1.8パーセントの増加を予想しております。
先ほどご紹介いたしましたニューモデルを中心に、引き続き新車の販売に注力し、ストック型のビジネスをしっかりと積み上げてまいりまして、直近、M&Aいたしましたボルボ・カーズ小田原店の収益改善等を実施しまして、必ずや達成を目指してまいりたいと思っております。
連結業績予想
また経常利益は12億2,100万円の対前期比2.0パーセントの増加、当期純利益は7億5,900万円、前期比2.1パーセントの増加を予想しております。
株主還元
続きまして株主のみなさまへの還元についてご説明申し上げます。
まず配当のほうでございますが、2017年6月期につきましては中間配当5円、業績の上方修正に伴い期末配当を2円増配させていただきまして、年間配当を24円とさせていただきました。
2018年6月期の配当につきましては、配当性向15パーセント程度を目安といたしまして、安定した配当を継続させていただきまして、中間配当10円、期末配当15円、年間配当25円を予定しております。
株主優待、記念株主優待の導入
次に、当社では2017年6月期より、当社株式への投資魅力を高め、より多くの方々に当社の株式を保有していただくことを目的といたしまして、株主優待制度の導入を行わせていただきました。
毎年6月末日に、当社株式を100株以上保有されている株主さまを対象に、QUOカード1000円贈呈させていただきます。また、2017年6月期は、設立10周年記念優待を実施いたします。