2026年2月期決算説明
BeeX、過去最高売上を更新し2027年2月期は17.8%増収計画 AI・SAP領域の拡大を加速
会社概要

広木太氏:みなさま、こんにちは。株式会社BeeX代表取締役社長の広木太です。本日は、2026年2月期通期の決算についてご説明します。
まず、当社の事業概要についてご説明します。当社、株式会社BeeXは2016年3月に創業した、クラウド専業のシステムインテグレーションを行う会社です。現在、連結従業員数は256名規模となっています。
BeeXのマルチクラウド対応力

クラウドにおいて、特に当社の事業領域であるIaaSやPaaSと呼ばれる分野には、代表的なプラットフォーマーが3社存在します。
1つ目がAmazon Web Servicesの「AWS」、2つ目がMicrosoftの「Microsoft Azure」、3つ目がGoogleの「Google Cloud」です。当社はこれら3つすべてとプラットフォーマーとパートナー関係を結び、マルチクラウドインテグレーションというかたちで事業を展開している点が、クラウドインテグレーションを提供する会社としての特徴になっています。
特に「AWS」に関しては、創業当初からSAPの移行など基幹システムの移行に幅広く対応してきた実績をAWSから評価され、現在最上位パートナーである「プレミアティアサービスパートナー」というランクに認定されています。
それからもう1つ特徴的なのが、「SAP」のサービスパートナーである点です。「SAP」は、多くの大企業に導入されている基幹システムパッケージですが、当社は「SAP」のサービスパートナーであることも、事業における大きな特徴です。
当社は、SAP製品とクラウドを活用し、大企業の重要なシステムの構築、移行、運用を行い、大企業と直接のリレーションをもっているのが大きな特徴であり、強みでもあります。
事業内容

我々の事業内容について簡単にご説明します。我々の事業は大きく3つに分かれます。
1つ目はクラウドインテグレーションです。クラウド利用のコンサルティングから、実際のシステム構築、オンプレミス(従来型システム)からの移行、クラウドを活用したアプリケーション開発など、クラウド上のシステム構築を行う事業です。
続いて、クラウドライセンスリセールです。これはライセンスの販売事業ですが、一過性の製品販売ではなく、「AWS」「Microsoft Azure」「Google Cloud」などクラウドライセンスは、電気代や通信費と同じように契約後に毎月利用料をいただく形式になります。
3つ目が、マネージドサービスプロバイダーです。これはわかりづらいかもしれませんが、運用保守サービスとなります。「AWS」「Microsoft Azure」「Google Cloud」のシステムが健全に稼働しているかを24時間365日体制で監視し、障害が発生した際には対応を行っています。
このサービスもクラウドライセンスリセールと同様に、契約いただくと毎月料金をお支払いいただく形態となっています。
これまで3つについて説明しましたが、さらに大きく2つに分けると、「クラウドインテグレーション」がフロー型ビジネスに該当します。お客さまからリクエストをいただきシステムを開発し、その対価をいただくモデルです。一方で、「クラウドライセンスリセール」と「マネージドサービスプロバイダー」は、毎月利用料をいただくストック型ビジネスです。
当社の強みは、このフロー型とストック型を組み合わせてビジネスを展開している点です。売上の比率は「クラウドライセンスリセール」が64.1パーセント、「マネージドサービスプロバイダー」が12.9パーセントを占めています。
このように、ストック型ビジネスが当社の経営基盤を支えており、安定した売上と利益を確保できている点が、我々のビジネスモデルの大きな強みであると考えています。
エグゼクティブサマリー

続きまして、通期のサマリーについてご説明します。こちらはエグゼクティブサマリーとなります。
まず業績についてです。売上高は106億2,600万円で、前期比14.8パーセント増となり、過去最高の売上を記録しました。100億円を超える売上を達成したことが特筆すべき点です。また、ストック収益の比率が77パーセントに上昇し、安定した売上収益を強化できたことが、当社として非常に大きな成果だと考えています。
営業利益に関しては残念ながら一時的な減益となっています。これは、高利益なクラウドインテグレーション案件が今期減少したことや、販管費の増加、さらには成長投資の増加によるものです。
いくつかトピックスをご紹介します。最も大きなトピックスとして、MSP事業を専業とする株式会社スカイ365を子会社化したことです。特にMSPに関しては、海外展開も進めており、ベトナムにセンターを開設しています。
我々のコアビジネスであるSAPビジネスについても推し進めています。まず1つ目として、「SAP Gold Partner」に昇格しました。これまで当社は「SAP Silver Partner」という位置付けでしたが、幅広い対応を行ってきたことをSAPに評価され、「SAP Gold Partner」に昇格しました。
そのほか、「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」への参入や新しいサービスの展開も進めています。これらについては後ほどあらためてご説明します。
株主還元については、期末配当予想を1株当たり0円から25円に修正しました。
KPIハイライト

KPIハイライトです。売上高は先ほどお伝えしたとおりですが、営業利益は5億9,200万円で、前期比9.8パーセント減となりました。
従業員数は256名ですが、BeeX単体では200名となり、前期と比べて16名増加しています。
クラウドライセンスリセールアカウント数も前期の700から892と大きく増加しています。また、ストック比率は77パーセントに上昇しています。
MSP専業会社スカイ365との連携によりMSP事業拡大

トピックスについていくつかご紹介します。先ほどもお伝えしましたが、当社はMSPの専業会社である「スカイ365」を子会社化し、連携を強化しています。
MSPビジネスは、私たちのストックビジネスの高収益を支える非常に重要なビジネスです。スカイ365という専業会社と連携することで、彼らのノウハウと私たちのノウハウを結集し、さまざまな新しいサービスを共同で開発することにより、特にストック型ビジネスの成長を目指していきたいと考えています。
BeeXグループの株式会社スカイ365、 ベトナム・ニャチャンに海外MSP拠点を開設

スカイ365では、ベトナムのニャチャンに初めて海外拠点を開設しました。ベトナムは若者が多い国です。IT業界では人材不足が課題とされているため、ベトナム拠点は新しい人材の確保において非常に有効だと考えています。
また、グローバル対応の大幅な強化にも取り組んでいきたいと考えています。
ベトナムのニャチャンは日本人にはあまり聞き慣れない土地かと思いますが、ベトナム南部に位置しています。拠点については、スライドの写真にあるとおり、「アーミーソフトウェアパーク」と呼ばれる、軍と民間が共同で運営している設備を使用しており、運用保守サービスを行っています。セキュリティが強固なインフラで運用している点が、強調したいポイントです。
SAP PartnerEdgeプログラムでSAP Gold Partnerに昇格

SAP関連のトピックスについてご紹介します。当社は「SAP Gold Partner」というパートナーランクへ昇格することができました。
これまでの「SAP」における取り組みが評価されたことに加え、後ほどご紹介する「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」と呼ばれる推進活動や、「BTP」と呼ばれるイノベーション基盤など、新しい取り組みをSAP社に高く評価していただいた結果です。
SAP S/4HANA Cloud Public Edition分野へ本格参入

先ほどからお伝えしている「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」ですが、これはSaaS型のSAPシステムを指します。従来のものと異なり、「Fit-to-Standard」と呼ばれる方式で、あまり開発を行わず、「SAP」に業務を合わせるかたちで早期の導入を図る新しいサービスモデルです。
「Fit-to-Standard」という業務をシステムにあわせ、SAPシステム本体では追加開発を行わない「クリーンコア化」という点が非常に重要ですが、クリーンコアとはいえ、お客さまに必要な開発を行う必要があります。我々は、クリーンコアを維持するSide by Sideという開発において、ノウハウ・スキルを保有しています。
このSide by side開発において、日本企業にとって必須となるだろう機能をパッケージ製品として提供しています。その第1弾が、「会計伝票登録/承認ソリューション」となり、今後も更なる追加ソリューションを予定しています。
SAPの週末マイグレーションを実現

続いて、SAP側の新しいトピックスとして「週末マイグレーション」というサービスの提供を開始しました。これは先ほどのSaaS型ERPではなく、従来型の「SAP」を「S/4HANAアップグレード化するとともに、クラウド上で稼働させるものです。
ただ、この移行に際して、数日間の稼働停止、場合によっては1週間に及ぶ停止が必要となり、これまで非常に大きな課題となっていました。また、そのために「S/4HANA」化が進まないといった問題も生じていました。
しかし、今回、ドイツのツールベンダー「SNP」と連携することで、週末である土日の2日間で非常に大規模なシステムを移行できる仕組みを新たにリリースしました。
実際に、かなり大規模なシステムで、かつ「24時間しか停止できない」お客さまの移行も実施しています。これにより、これまで「S/4HANA」化に足踏みをしていたお客さまに対して、当社独自の新しいソリューションを提供し、ビジネスの拡大を目指していきたいと考えています。
「CHECK POINT Japan Harmony SASE Partner Award 2025」受賞

セキュリティ関連のトピックスを2つお話しします。まず1つ目は、Check Point社の「CHECK POINT Japan Harmony SASE Partner Award 2025」を受賞した件です。
これは、「SASE」とも呼ばれ、「ゼロトラストネットワーク」として知られる新しいネットワークの考え方に関連するものです。従来の境界型セキュリティから、「ゼロトラスト」と呼ばれる、信頼できる部分がないことを前提とした新しいネットワークの構築へと移行するやり方を指します。
この分野において、当社は実際にお客さまへの導入を行った実績を、Check Point社に評価され、アワードを授与されたものです。
代表導入事例 Okta導入事例

セキュリティ関連については、こちらの「ゼロトラスト」を導入するにあたり、まず取り組むべき事項としてIdentity管理があります。
ゼロトラストを実現する上で重要なのは、どのユーザーがどのシステムにどのような権限でアクセスできるかを整理することです。その第一歩がIdentity管理です。
このIdentity管理において、世界的に最も著名で高機能とされている「Okta」という製品があります。我々は、この「Okta」を使った導入事例も今回発表しました。具体的には、2,800台を超えるデバイスの管理を実際に導入・運用しています。
業績サマリ 前期比較

続きまして、通期決算の概要についてご説明します。まず、業績サマリーです。こちらの売上高と利益については、先ほどKPIハイライトでご説明したとおりです。
サービス別売上高

ここからは、売上をサービス別に分解してご説明します。こちらのグラフには、サービス別の売上高が記されています。先ほど冒頭でご説明したとおり、ストック型の売上が堅調に伸びている状況です。
グラフ中のオレンジ色の点線で囲んだ部分が「クラウドライセンスリセール」と「MSP」を合わせたストック型ビジネスです。ご覧のとおり、右肩上がりで成長していることが確認できます。
クラウドライセンスリセール売上の推移

さらに分解してご説明します。まず、クラウドライセンスリセールの売上については、継続した成長ができています。2025年2月期末と2026年2月期を比較すると、大きく伸びていることがグラフからも確認できます。
クラウドライセンスリセールビジネスアカウント数推移

クラウドライセンスリセールの売上を支えるビジネスアカウント数です。ビジネスアカウント数は、お客さまの数ではありません。例えば「AWS」や「Microsoft Azure」といった複数のアカウントを持つ場合がありますので、お客さまの契約数を指します。
2025年2月期末のアカウント数は700件で、2026年2月期末には892件と大幅に増加しているのが確認できます。アカウント数の増加に伴い、今後さらに売上が拡大していくと考えています。その結果、2027年度も継続的なライセンス売上の成長が期待できると見込んでいます。
マネージドサービスプロバイダー売上、ユーザー数の推移

ストック型ビジネスであるマネージドサービスプロバイダーの売上およびユーザー数です。こちらのユーザー数は顧客数を指しており、スカイ365の子会社化により大きく伸びています。
しかし、第4四半期では一部のお客さまが内製化への移行で、顧客数および売上がやや減少しました。
今後はスカイ365との連携を強化し、新しい案件の獲得や新たなサービス提供を通じて、再び売上を伸ばしていきたいと考えています。
クラウドインテグレーション受注件数・四半期売上高の推移

クラウドインテグレーションの受注件数および四半期の売上高推移です。2026年2月期は、第3四半期に売上がやや減少しましたが、第4四半期では再び回復しています。
前期は、官公庁向けの大型案件や「SAP」の大規模案件がありましたが、今期はそのような案件がありませんでした。それでも、第4四半期においては中小規模の案件や成長分野であるAI・データ分析関連の案件を獲得したことが、業績の改善に寄与しています。
特にAI・データ分析については、第4四半期で終了する案件ではなく、2027年へと続く大型案件となっています。これにより、今後クラウドインテグレーション事業を再び確実に成長させられると考えています。
貸借対照表の推移 ~健全な財務基盤を継続~

貸借対照表の推移です。ご覧のとおり、健全な財政基盤が継続していることをご確認いただけるかと思います。
2027年2月期連結業績予想

2027年度の業績予想についてお話しします。まず、売上高ですが、全体として125億1,600万円を予想しており、増減率としては17.8パーセントの成長を見込んでいます。
内訳としては、クラウドインテグレーションが15.9パーセント増、MSPが6.5パーセント増、クラウドライセンスリセールが20.7パーセント増と予想しています。
その他の売上高、営業利益、経常利益については、スライドのとおりです。
2027年2月期 主なポイント-売上-

売上のポイントについて、いくつかご紹介します。
まずはクラウドインテグレーションです。昨今、多くの企業で「AI」がキーワードとして注目されています。
AIを活用するにあたっては、企業がAIを活用できる準備を整えること、つまり「AI Ready」にすることが重要であると考えています。
従来より、私たちは「SAP」のクラウド化やクラウドネイティブのアプリケーション開発、データ分析といった領域で強みを発揮してきました。これをAIが活用できるように、「AI Readyモダナイゼーション」というかたちで発展させていき、今期は新たな案件を積極的に獲得していくことを目指しています。
また、中小規模の案件については継続して獲得を進めていきますが、今期は「SAP」関連の大型案件の獲得にも力を入れていきたいと考えています。
次に、MSP関連では、先ほど触れたスカイ365との連携を強化し、ベトナム拠点などを活用した新しいサービスの展開や顧客獲得を目指していきます。
3点目はクラウドライセンスリセールです。前期にライセンスリセールの専門組織を立ち上げました。この組織が非常に機能し、昨年は新しいライセンスリセールのアカウントを多数獲得し、売上を伸ばすことができました。今期も、この組織を中心に新規のライセンスリセール売上の獲得を目指していきます。
SMBエリアや公共エリアといった新しい販路の拡大はもちろんのこと、大型案件や大型ライセンスリセールについても、昨期獲得した実績を踏まえ、今期も継続して獲得を目指していきたいと考えています。
2027年2月期 主なポイント-費用-

費用面についてお話しします。まず新サービスの開発についてです。当社は「スカイ365」と連携し、海外進出や拠点の展開を行ってきました。今期も海外拠点を活用した新たな開発や、AIを活用した「AIOps」というサービスの開発に継続的に投資する予定です。
トピックスでも「SAP」ソリューションの新サービスについて触れましたが、今期も「SAP S/4HANA」化の推進、新しいSaaS版の開発、運用サービスの開発など、新たなサービス開発を進めていく予定です。
また、AI関連については、この後ご紹介しますが、多様な取り組みを計画しており、これら新しいサービス開発にも投資を継続していく予定です。
投資の2点目は、マーケティング投資です。特にクラウドライセンスに関しては、依然として当社の名前が十分に浸透していない部分もあるため、WebやSNS、動画を活用した積極的な広告展開やセミナーイベントへの参加を通じて、認知を広げていく予定です。
また、お客さま向けのリアルイベントも開催します。当社では「ロイヤルカスタマー」と呼んでいる重要なお客さま向けイベントや、先ほど言及した「SAP」のユーザーさま向けのイベントを企画しています。
投資の3点目は、人的資本への投資です。中途のエンジニアや営業の採用は、IT業界において最も重要な課題の1つとなっているため、人材紹介会社との積極的な連携やマーケティング施策を通じて、人材獲得に努めていきたいと考えています。
また、今年4月にBeeXとして初めて新卒採用を実施しました。現在、1期生が入社した段階ですが、新卒採用についても今後継続する予定です。
さらに、人材教育も非常に重要と考えています。テクニカルなトレーニングだけでなく、特にAI時代に向けた新しいコンサルティングサービスのトレーニングについても、随時実施していきたいと考えています。
中期経営計画の売上高目標

最後に、成長戦略についてお話しします。まず、中期経営計画の売上高目標です。
新たに2030年の目標として200億円から220億円を設定しました。この目標には、先ほどお話しした「SAP」やAI、ライセンスリセールの売上を含むほか、M&Aなどへの投資も行い、達成を目指していきたいと考えています。
SAPシステムのクラウド化・S/4HANA化支援

3つの成長戦略についてお話しします。1つ目は基幹システムのクラウド化およびモダナイズ化です。
こちらは、我々の会社が継続的に取り組んでいる分野です。基幹システム「SAP」のクラウド化をはじめ、現在「ERP6.0」と呼ばれているお客さまが使用中のバージョンについては、標準サポートが2027年、延長サポートが2030年で終了する予定です。そのため、後継製品である「S/4HANA」への移行を最優先で推進しています。
また、「S/4HANA」自体のマイナーバージョンが存在します。以前は毎年リリースされていましたが、最近では2年に1回のペースでリリースされています。
2020年以前にリリースされたS/4HANAについてはすでに標準保守が終了しており、今後もリリースから5年から7年で保守が終了していきます。このため、S/4HANA化した後も定期的なアップグレードが必要となります。
こうした状況の中で、ERP6.0 から「S/4HANA」化する相談をいただく一方で、「S/4HANA」化済みのお客さまからも、新しいバージョンへのアップグレードのご要望を多数受けています。
我々は、「S/4HANA」化や「S/4HANA」化の後のアップグレード、および導入後のDXのための拡張を継続的に支援することを、ビジネスのコアとして推進しています。
S/4HANA化のための2つのアプローチ

「S/4HANA」化のためには2つのアプローチがあります。1つは「ブラウンフィールド」と呼ばれるアプローチです。これまでの「ERP6.0」の既存資産を適切に活用し、「S/4HANA」に移行するという方法です。
「ブラウンフィールド」手法においては多数の移行実績をもっております。この実績をもとにS/4HANA化を推進していくとともに、先ほどトピックスでもお話ししましたが、「週末移行」という他社にはない独自のソリューションを展開することで、これまで導入に慎重だったお客さまの「S/4HANA」化を推進していきます。
もう1つのアプローチが「グリーンフィールド」と呼ばれるものです。こちらもトピックスで触れましたが、「Fit-to-Standard」というパッケージに業務を適合させる方法です。SaaS版の「ERP」を利用して展開するビジネスを、昨年度から本格的に開始しました。新たな分野として本取組みを拡大させていきます。
DXのための拡張 ーSide by Side拡張ー

DXの拡張についてお話ししたいと思います。先ほどから「S/4HANA」はクリーンコアを維持しながら「Fit-to-Standard」で作るかたちになりますが、当然ながらお客さまのニーズへの対応や、日本独自の商習慣の対応、DXのための継続的な拡張が求められます。
それに対応するため、「SAP」本体ではなく、「Side by Side」と呼ばれる外部で拡張を行うというのが「SAP」の戦略です。そして、そのためのプラットフォームが「SAP Business Technology Platform」、通称「BTP」と呼ばれるものです。
我々は、BTP上のアプリケーション、自動化、データ連携などに強みを持っているため、先ほどお話ししたパブリッククラウドの導入はもちろん、ブラウンフィールドを含めたお客さまのさらなる拡張に向けて、BTP上での拡張を進めていきたいと考えています。
また、セキュリティ機能の充実化や、AI機能を活用して「SAP」プラスAIの世界を構築していくことにも注力していきたいと思います。
DXのための拡張 SAPサラウンドソリューション

DXの拡張としてもう1つ重要なのが、データ分析の充実です。これは「SAPサラウンドソリューション」と呼ばれており、特にAI時代において非常に注目されています。
「SAP」では重要なデータが蓄積されていますが、「SAP」のデータや「SAP」以外のデータを集約し、これに対応する各種BI製品の導入を当社の強みとして従来から進めています。
特にAI時代ではこの部分が重要なポイントとなるため、今後も継続して取り組んでいきたいと考えています。
BeeXにおけるAI活用への取り組み

2点目の成長戦略は、AIとデジタルトランスフォーメーションになります。現在、ほとんどの企業がAIの活用に取り組み始めています。もちろん取り組み内容は企業ごとにさまざまですが、まずは我々BeeXの取り組みについて簡単にご紹介します。
当社もAIを活用しなくてはならないという認識のもと、社内業務改革などにAIを活用してきました。具体的には、社内のナレッジである「ChatBot&RAG」と呼ばれる部分に生成AIを活用し、社内ナレッジを自然言語で検索できるシステムを構築しました。
また、社内システムをAI駆動型開発、つまりAIを活用した開発へ切り替えるほか、スカイ365を中心にAIを用いた運用を行うなど、社内業務改善に努めてきました。
こうして得られたノウハウを現在、お客さまに展開しています。AI駆動開発により、アプリケーションの保守開発を展開し、これまでよりも圧倒的なスピードでサービスを提供できるようになっています。その結果、納期を従来より大幅に短縮することが可能になり、お客さまへのサービス向上につながっています。また、当社の利益率向上にも貢献しています。
お客さまのAIシステム構築も提供しています。「ChatBot&RAG」の構築だけでなく、AIが業務の運用を行う「AIエージェント」と呼ばれるシステムが注目されていますが、このAIエージェントの基盤構築などを提供しています。
また我々が得意とする「SAP」のデータ分析のAI活用なども展開しています。MCPと呼ばれるアダプターを利用して、生成AIを介して「SAP」のデータを呼び出すなどのサービスを提供しています。
企業のAI駆動を推進

こうしたさまざまな取り組みを行ってきましたが、我々は今期、これをさらに発展させるべく、大きなキーワード「AI Ready」を掲げて活動を開始しています。
「AI Ready」には2つの柱があります。1つは企業のIT基盤をAI Ready化すること、もう1つは企業の文化をAIを活用できるAI Readyの状態にしておくこと、この2つのアプローチを取っています。
「AI Readyモダナイゼーション」については、次のページであらためてご説明しますが、従来型のシステムをAIを活用できるように整備することを「AI Readyモダナイゼーション」として我々は位置付けています。
また企業がAI活用できるように企業文化改革をテクニカルな面から伴走型で提供しています。「AI駆動開発ライフサイクル」と表現していますが、従来の開発やお客さまによる内製開発において、単純に一部にAIを活用するのではなく、ライフサイクル全体をAIを前提にして全面的に組み替えるという取り組みです。
現在、この取り組みをサービスメニュー化しており、これまで社内で活用していたものを実際にお客さまに展開することを検討しています。
また、AIOpsやAIを活用した運用の実現、「AIエージェント」の導入、基盤整備などについても、伴走型でお客さまと共に進める形でサービスメニューを展開しています。
これにより、AIによる企業価値の向上、従業員体験の変革、新たなお客さま体験の提供、そしてAIを前提としたビジネスプロセスの刷新を図っていきたいと考えています。
4つのAI Ready モダナイゼーション

先ほど少しお話しした「AI Readyモダナイゼーション」ですが、当社では4つのAI Readyを実施しています。
1つ目は、インフラストラクチャーのモダナイゼーションです。これは、いわゆるAI時代に対応したアプリケーションのインフラを整備するものです。従来型のオンプレミスからの移行にとどまらず、移行後のシステムをさらにAIを活用したものへと進化させたり、新しいネットワークである「ゼロトラスト」への移行を進めたりする取り組みを行っています。
2つ目は、アプリケーションのモダナイゼーションです。これはいわゆるレガシーの古いアプリケーションをAIと適切に連携できるものへと改変する取り組みです。
非常に重要なのがデータプラットフォームのモダナイゼーションです。「AI Ready」と表現される際、ここだけが取り上げられることが多いですが、AIにデータを提供する必要があるという点が欠かせません。
AIに対するデータの道を構築していくとともに、データガバナンスが重要となります。つまり、必要な人やシステムが正確にアクセス可能となるよう、どこにどのようなデータが存在し、誰がアクセスできるのかを明確にする必要があります。
このようなデータガバナンスの整備は、AI時代のデータプラットフォームとして非常に重要です。そのため、こうした分野の推進に大きな力を注いでいます。
最後に、SAPモダナイゼーションについてです。先ほど述べた「S/4HANA」化、BTPなどを活用することで、AIとのさまざまな連携を実現できるようになります。「SAP」自体を従来型のシステムからモダナイゼーションすることで、AIとの連携を強化します。
マルチクラウド対応マネージドサービス

成長戦略の3番目は、マルチクラウドリセールとMSPです。ストック型ビジネスとしてご説明していますが、ライセンスリセールとマネージドサービスが当社の売上の7割以上を占めるコア部分となっています。
ライセンスリセールの拡大

ライセンスリセールについてです。当社の基幹システム「SAP」のマイグレーションに伴うライセンスリセールがこれまで非常に大きな割合を占めていましたが、最近ではそれだけでなく、DX推進の内製化拡大や、得意ではなかった公共部門やSMBエリアといった新しい販路の開拓にも昨年は取り組むことができました。
このような新しい販路拡大と、引き続き大型のライセンスリセールを獲得していくという2つの目標を遂行していきたいと考えています。その実現のために、冒頭でお話ししたマーケティング活動や、インサイドセールスの活用といった取り組みをさらに推進していきます。
マネージドサービスの推進

マネージドサービスの推進についてです。当社は、これまでクラウドの監視運用をコアビジネスとして展開していましたが、近年ではそれにとどまらず、セキュリティサービスやBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)にも力を入れています。お客さまのIT運用業務を、ベトナム拠点などを活用して顧客業務の巻取りなどを行い、BPOビジネスなどを拡大していきます。
また、AIOpsやオブザーバビリティと呼ばれる運用基盤を、AI技術を活用して一層強化していきます。スカイ365との連携や、セキュリティ分野では「テラスカイグループ」との協力を通じて、体制を強化していく考えです。
クラウド運用監視に関しても販路拡大を進める計画で、今までになかった販売経路の拡大を企画しており、まもなく発表する予定です。
Our Vision

以上、成長戦略の3つについてお話ししました。どの企業においてもAIを中心としたビジネスの刷新が必要となっています。
我々も、システムインテグレーターとしてAIの活用が必須となっています。自社におけるAIを活用した改革の推進と、お客さまのAI活用支援、この2点をお客さまと目線を合わせながら進めていきたいと考えています。
AI時代にふさわしい新しいシステムインテグレーションを推進していきたいと思います。今後ともご支援いただけると幸いです。私からの発表は以上です。ありがとうございました。
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