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金谷智浩氏:株式会社ヴィス代表取締役社長の金谷です。お忙しい中、ご視聴ありがとうございます。2025年3月期第3四半期の決算をご説明します。よろしくお願いします。本日のコンテンツは、当社のビジネスモデルと2025年3月期第3四半期の連結業績です。

フィロソフィー

当社は、「はたらく人々を幸せに。」をパーパスとして掲げています。今、日本人の健康寿命は約85歳と世界一であるのに対し、幸福度は世界の中でも50位程度となっています。

長く生きられますが、幸福度はそこそこという現状には、いろいろな要因があると思います。私自身、働くということがネガティブに捉えられていることもあるのではないかと考え、環境をより良くして、一人ひとりが自己実現できる社会を作りたいという思いで事業を展開しています。

外部環境

ビジネスモデルについてご説明します。外部環境としては、世の中が人的資本経営を重視しており、特に設備投資額の大きいワークプレイスへの投資が高まってきていると思います。

ワークプレイスに関する意識調査において、社員のモチベーションを大事にしていると回答した人事担当者が8割以上いました。中でも、人的資本経営にワークプレイスを整えていく必要があると考えている人事責任者は9割を超えており、非常に関心が高まっていると考えられます。

ビジネスモデル

当社の柱となるのが、ブランディング事業です。オフィスデザインやウェブデザイン、グラフィックデザイン、企業のロゴマーク、コーポレートアイデンティティも含めて、ワンストップでデザインし、ブランディングを向上させています。

プレイスソリューション事業では、東京都渋谷区、大阪市、名古屋市の3拠点で、コワーキングシェアオフィス付きフレキシブルオフィスの「The Place」を運営しています。

新しい働き方や人的資本について考察を深め、中堅のビルオーナー向けにバリューアップを提案するとともに、自社でノウハウを貯めてお客さまにソリューションを提案しています。

そのような実績を積みながら、実際にワークデザインプラットフォームを提供し、働いている方々のデータを貯めていきます。組織改善のサーベイを用いて、作ったオフィスの使い方も含めて提供している会社です。

デザイン実績

デザインの実績はスライドに掲載しているとおりです。延べ8,000件以上のオフィスを作っており、各社各様のストーリーで喜んでいただいています。

オフィスデザインのプロジェクトの流れ

ビジネスのフローは、まず実際に働いている方のサーベイやトップインタビュー、ワークショップなどを行い、プログラミングしていくコンサルティングのフェーズがあります。その後、デザイン、施工、アフターフォローまで行います。

アフターフォローはただフォローするのではなく、実際に働いている方がどのように変性していくか確認します。オフィスは作って終わりではなく、作ってから社員がどのように成長していくかが大切です。このようなものを一緒に作り、伴走していくサービスです。

特長と強み

当社の強みは大きく4つあります。第1に独自のサービス領域、第2に顧客基盤、第3に経営の基盤となる人材、第4にデザイン力の評価です。

特徴と強み 01_独自のサービス領域

1つ目の独自のサービス領域についてご説明します。オフィスデザインをワンストップで行う会社は、当社が事業を開始した約20年前から数社あったと思いますが、年々増えてきました。その中で、コンサルティング分野や、ハードだけでなく人的資本などのソフトまでカバーし、企業価値を高めていくのが当社の強みだと考えています。

特徴と強み 02_顧客基盤

2つ目の顧客基盤については、当社は成長力のある会社との取引が多く、年間の売上に対してリピートのお客さまは半数以上となっており、年々増えています。

一方、成長に伴って1社当たりどのくらいオフィスを移転していくのかと言いますと、スライド右側の矢印のように10回程度の設備投資があります。本社移転だけではなく、周辺の設備投資も成長に伴って発生するとお考えください。

特徴と強み 02_顧客基盤

当社は高成長企業の実績を多く持っています。例えば、2021年から2024年の新規IPO企業は385社ありますが、そのうち実に4分の1にあたる94社が当社のお客さまです。ある程度グロースで上がっていく会社もあれば、ノウハウを活用してイノベーションを起こしたいというプライム企業からの案件も増えています。

特徴と強み 03_経営の基盤となる人材

多様化する案件に対応する人材も、年々着実に採用しています。スライドに記載のような有資格人材も十分に確保している状況です。

特徴と強み 04_デザイン力の評価

当社の手掛けたデザインは、日本経済新聞社が毎年主催するアワードで「日経ニューオフィス賞」を受賞しています。その他デザインアワードなども多数受賞しており、受賞歴は合計34件となっています。このようなアワード受賞により、当社社員のみならず、お客さまにも喜んでいただいています。

2025年3月期 第3四半期連結業績 エグゼクティブサマリー

2025年3月期第3四半期の業績についてご説明します。売上高は前年同期比122.4パーセントの121億3,200万円、営業利益は前年同期比161.1パーセントの14億5,300万円となっています。

トピックスとしては、引き続き大規模案件が増加しており、受注単価自体が向上しています。結果として、売上営業利益ともに第3四半期として過去最高を更新することができました。

当社では1億円以上の案件を大規模案件と呼んでいますが、こちらの受注も堅調で、当第3四半期が終わった時点で27件となっています。昨年度の通期が29件でしたので、1四半期を残して、すでに同等の数字を達成しています。

2025年3月期 第3四半期連結業績

第3四半期連結の業績はスライドのとおりです。各指標において前年同期を上回るかたちで推移しています。

主要KPI

ブランディング事業の主要KPIです。当社は戦術的な部分として、プロジェクトの件数を追うのではなく、プロジェクトの単価をアップさせることで付加価値を高めていく方針です。加えて、人材、さまざまな仕組み、案件の進行の仕方などを改善しながら、受注率を高めることで売上を向上させ、効率を上げていきます。

主要KPI推移

第3四半期は、プロジェクト件数137件に対して単価は4,400万円強となり、プロジェクト単価が上がったことが業績につながっていると考えています。受注率については、平均程度で推移しているとお考えください。

売上高推移(四半期)

この結果、第3四半期の売上高は過去最高となりました。

営業利益推移(四半期)

営業利益は4億8,300万円、前年同期比28.5ポイントの増加で着地しています。

受注高と受注残の関係

当社は受注高と受注残で指標を見ています。受注高は、実際にお客さまに提案して受注した金額です。そのうち、四半期に引き渡しが完了せず、来期以降に計上していく未来の数字が受注残になります。

受注高推移(四半期)

四半期受注高は、前年同期比12.5ポイント減となりました。ただし、昨年度は今期第1四半期の好業績につながる受注高となり、順調に進行した期でもあったことから、四半期でならすと順当な数字だと考えています。

受注残推移(四半期)

受注残は、受注高との連動により前年同期比22.6ポイント減少しています。こちらも四半期全体でならしていくと、堅調に推移していると考えています。

2025年3月期 連結業績予想の修正

連結業績予想の修正についてご説明します。当初の業績予想を大幅に上回って着地する見込みです。売上高は当初予想比プラス7.8ポイント、162億円強の数字で着地する予想で、4期連続増収となる見込みです。営業利益は当初予想比プラス15.8ポイントと、こちらも4期連続増益の予想となっています。

株主還元強化

配当予想の修正についてです。1株当たり36円の予想でしたが、今回の業績予想修正を受け、1株当たり44円に修正しています。

以上で、第3四半期の決算報告を終了します。本日はご視聴いただき誠にありがとうございました。