企業理念
長谷川一彦氏:株式会社ロココ代表取締役社長の長谷川一彦です。どうぞよろしくお願いします。2024年12月期決算発表を行います。どうぞよろしくお願いします。
「ロココ」という社名は、「心を大切にしたい、人を大切にしたい」という思いから、「こころ(心)」をもじって付けました。
私の親戚には石垣積み師がおります。その石垣積み師は、石を削ったり割ったりせず、石そのものを大切にする心で石垣を積みます。私も同じように人を大切にしたいと思っています。
そのような意味で、当社にはいろいろな人が集まり、いろいろなユーザーと関わっていますが、人を大切にしたいという思いで、「信頼はすべての礎なり」という言葉を社の心「社心」としています。
沿革
当社は1994年6月の設立以来、ほぼ右肩上がりで順調に成長を続けています。そのような中で、2014年以降にM&Aを行ったジー・インサイト社およびアイ・シー・ティーグループを含め、さらに成長し続けています。
ロココの強み
当社の強みは、売上の80パーセント近くが、上場および上場に準じる大企業であることです。また、解約率が年6パーセント未満で、多くのお客さまに対して、長期的なお取引をさせていただいています。
さらに、多様な業種のお客さまとお取引をしていますが、当社は主に2つのセグメントにおいて7つの事業を展開しており、幅広いお取引をおおよそ直接契約で行っています。この事業展開を私どもの社員が設計から開発、運用に至るまで、ワンストップサービスの提供を行っています。
さらに、お客さまに対し同一のエンジニアが長期常駐していることについても、ご満足いただいている結果であると思っています。
数字でみるロココの強さ
当社の強さを数字でご説明します。売上の伸び率が8.7パーセント、大企業の売上が約80パーセント、解約率が年6パーセント未満、ストック型取引の売上比率が90パーセント以上となっています。
社員の男女比率については、男性64に対し女性36です。また外国籍社員比率は15パーセントとなっています。そのような中で、エンジニア離職率も7.6パーセントと非常に低くなっています。
創立30周年 皆様へ、心から感謝のご挨拶
当社は昨年、創立30周年を迎えました。ユーザーにもお集まりいただき、みなさまに創立30周年の感謝をお伝えする記念パーティーを実施しました。
2024年12月期通期業績サマリー
2024年12月期の決算概要です。売上高は78億300万円となりました。通期予測の77億1,100万円、および、期初予測の77億9,300万円もオーバーし、また、前期の71億7,500万円に対しても8.7パーセントの成長となりました。
また、売上原価が多少上がったため、利益は期初予測未達となりましたが、予定どおりの着地となっています。
2024年12月期通期業績サマリー
通期業績の一番の特徴として、売上・利益ともにServiceNow事業が大きく牽引していることが挙げられます。また、ITサービスマネジメント事業も、安定して成長しています。
そのほかに、受託開発において、受注が見通しどおりにいかなかったため待機要員を発生させ利益を圧迫したことが挙げられますが、現在は、人員配置をしっかり見直すことで待機要員を圧縮し、生産性を向上させています。そのような意味で、2024年12月期の通期業績は売上高・利益ともに順調であったといえます。
株主還元については、1株につき期末配当20円に、30周年記念配当として10円をプラスし、合計30円としました。
業績推移
業績の推移です。売上高については、2025年12月期に86億1,000万円を目標にし、利益については4億9,200万円、売上高経常利益率5.7パーセントの成長を考えています。
セグメント別業績
セグメント別の業績です。主に2つのセグメントにおいて7つの事業を展開しています。ITO&BPO事業は2023年から2024年において、7.5パーセントの増収となっています。営業利益はマイナス22.4パーセントとなり、こちらは人件費の増加によるものですが全体的に成長し続けています。
また、クラウドソリューション事業については、海外に研究開発拠点を置いた顔認証システムを、海外だけでなく国内でも拡大させたいと考えています。
財務状況(B/S2期比較)
財務状況については、負債の部を見ていただくとおわかりのように、短期借入金、1年内返済予定長期借入金、長期借入金が減っており、実質無借金経営を継続しています。その減少額は昨年比でトータル約6億円となっています。
配当について
株主還元についてです。2024年12月期普通配当20円に、30周年記念配当10円を加えて1株30円の増配としました。また、2025年12月期については、現時点では普通配当は25円を予想しています。
基本方針と業績予想
2025年12月期の業績予測は、売上高86億1,000万円、経常利益4億9,000万円、経常利益率5.7パーセントとなっています。
基本方針としてBefore After戦略を軸に、企業のDX推進サポート、ServiceNow事業のさらなる拡大、IT技術の取得による顧客への付加価値向上を目指します。
2025年12月期通期業績予想サマリー
2025年12月期業績予想のサマリーです。営業利益率は5.8パーセントで、昨年より0.3ポイントプラスを予想しています。
セグメント別売上高・経常利益予想
セグメント別売上高・経常利益予想です。クラウドソリューション事業およびITO&BPO事業の着実な成長とともに、利益率も向上させたいと考えています。
また、クラウドソリューション事業における「ServiceNow」の既存拡大・新規獲得が順調に推移することで、昨年と同様に大きく貢献するものと考えています。
成長戦略
成長戦略についてです。「2025年の崖」問題を背景に、各企業においてはシステムの見直しが必要であるという意識が浸透しています。「コンサルティングからお願いしたい」というニーズに対応すべく、コンサルティングから運用まで多角的なサービス展開による、ワンストップサービスの実現に取り組みます。
また、クライアントへの付加価値の創出と契約更改については、エンジニアの資格取得をさらに推進し、サービスの品質と生産性を向上させる考えです。
IT人材の確保と育成については、新卒採用の早期化対応とインターンシップ制度の活用により早期戦力化を図ります。
顔認証の品質向上においては、国内の開発拠点をポーランドに移しました。我々の顔認証技術に、ポーランドの方々の技術力を合わせ、より競争力のある製品開発に取り組んでいきます。
成長戦略
成長戦略として売上・利益の拡大はもとより、人材の育成にも力を入れ、新規顧客や既存ユーザーに対しても、クロスセル・アップセルを通じて事業を拡大していきたいと考えています。
さらなる成長を続けるServiceNow
スライドのグラフは、グローバル市場における「ServiceNow」の顧客数の推移です。当該事業はますます拡大しています。
ServiceNowの伸長
当社においても昨年2024年度拡大を成し遂げたことを受け、今後も同様の成長を図っていく考えです。
当社のServiceNow事業の優位性
当社の「ServiceNow」事業の優位性についてです。顧客の満足度5点満点に対して4.42点という高い評価を得ており、同時にServiceNow社からパートナーとしても高い評価をいただいています。
IT人材の採用と育成
IT人材の採用と育成については、昨年の人材育成、中途採用、新卒など、エンジニアの数も順調に伸ばせています。
ポーランド研究開発拠点の開設
顔認証については、ポーランドの技術力の高さを12、3年前から調査していました。ポーランドのウッチ市に拠点を置くことで、より高度で、より質の高い顔認証のシステムにしていきたいと考えています。
今年は、昨年のような、開発における当社の業績に影響を与えるような失敗をしないよう、徹底した社員の教育、コミュニケーションを中心に展開していきます。
私どもの今後の成長をしっかり見守っていただきながら、株主のみなさまの期待に応えられる会社として成長していきたいと考えています。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。