AGENDA
今泉卓也氏:本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます。株式会社GameWith、代表取締役社長の今泉です。よろしくお願いいたします。
それでは、個人投資家向けオンライン決算説明会を開催します。本日は、先日開示した決算説明資料を基に私からご説明させていただき、その後、質疑応答の時間を設けています。
Mission:ゲームをより楽しめる世界を創る
当社は、2023年6月で創業10周年を迎えました。当社のミッション、ビジョン、これまでの軌跡を冒頭で振り返ります。
まずは、ミッションです。「ゲームをより楽しめる世界を創る」をミッションに、私たちは事業を行っています。ゲームに熱中し、ゲームでつながり、ゲームを仕事にして誇れる。そんな世界を創っていきたいという思いで、GameWithを経営しています。
Vision:世界のゲームインフラになる
ビジョンとして、「世界のゲームインフラになる」を掲げています。ゲームに関するいろいろな事業を展開し、ミッションの「ゲームをより楽しめる世界」を創っていきたいと思っています。
特にその中でも、ゲームを仕事にできるようなビジネスモデルをたくさん生み出していきたいと考えています。スライドに記載している、メディア、eスポーツ・エンタメ、新規事業など、ゲームに関わる分野についてこれからも事業を行っていきます。
GameWithの歩み
これまでの歩みです。2013年に創業し、最初は攻略メディア事業からスタートしました。2015年からは「YouTube」での動画配信事業もスタートしています。2017年に東証マザーズに上場し、翌年の2018年からeスポーツ事業に参入しました。
2019年に市場を東証1部に変更し、さらに当社初の事業譲受としてアットウィキを子会社化しています。2020年には、現在運営しているNFTゲーム「EGGRYPTO」をリリースしました。
2021年に株式会社DetonatioNを子会社化し、2022年には新たに東証スタンダードに市場区分を変更して、光回線事業を開始しています。
GameWithは創業10周年を迎えました
当社はこれからも「ゲームをより楽しめる世界を創る」という目的に向けて事業を行っていきますので、応援していただけると非常にうれしいです。
2023年5月期の決算ハイライト
2023年5月期の決算ハイライトです。売上高は35億1,200万円、前年比プラス12.5パーセントで着地しました。こちらは過去最高の売上高を更新しています。
営業利益は3億3,700万円、前年比プラス68.4パーセントとなりました。その中でも特に、メディアセグメントの営業利益が前年比プラス35.2パーセントの10億5,900万円となりました。コスト効率化等によりメディアセグメントが増益となったところが、全社的にも大きな影響を与えています。
セグメント別の売上高について、メディアセグメントは24億4,000万円となりました。コスト削減を進めつつ、前年比プラス1.7パーセントで着地しています。
eスポーツ・エンタメセグメントの売上高は8億7,000万円、前年比プラス42.2パーセントとなりました。主にeスポーツ部門の事業が順調に成長しています。
新規事業の売上高は2億円、前年比プラス85.3パーセントで着地しました。こちらはまだまだ投資を行っていく分野となっています。
営業利益の前期比較
営業利益の前期比較です。メディアセグメントの売上高はプラス4,100万円、eスポーツ・エンタメセグメントの売上高はプラス2億5,800万円、新規事業の売上高はプラス1億2,100万円となりました。また、既存事業のコスト効率化によりプラス2億9,000万円となっています。
一方で、新規領域に関する人件費やいろいろな初期投資の費用でマイナス5億600万円となりました。また、のれん償却費等の増加でマイナス4,000万円です。さらに今回、回線事業の未収金処理がマイナス2,900万円入っています。こちらは後ほどご説明します。
結果として、営業利益は前年度の2億円から、2023年5月期は3億3,700万円で着地しました。
セグメント別年間売上高と構成比推移
セグメント別の売上高の推移です。2023年5月期の年間売上高は35億1,200万円と、4期ぶりに過去最高を更新しました。
事業ポートフォリオについては、これまでメディアセグメントの割合が非常に大きく、今でも大きいところではありますが、69パーセントまで下がっています。eスポーツの事業や新規事業が育ってきているというところです。
2023年5月期通期および第4四半期 業績サマリー
第4四半期の業績サマリーです。売上高は前年比プラス6.5パーセントの8億9,300万円、営業利益は前年比プラス267.9パーセントの9,000万円で着地しています。
今回からEBITDAを新たに資料に含めています。こちらは、営業利益から減価償却費とDetonatioNののれん償却費などを除いた金額で出しています。
回線事業における未収金の会計処理について
先ほど少しお伝えした、回線事業における未収金の会計処理についてご説明します。発生した要因は、回線を申し込みいただいたユーザーさまのクレジットカードの期限切れや、銀行口座の振替・引落しの設定が請求タイミングに間に合わなかった時に未収金を再請求する社内オペレーション体制に不備があったためです。
そのため、クレジットカードの期限切れや口座振替において請求できなかったものの再請求処理が正しく行われていませんでした。
2022年5月期第4四半期からこの事業を開始していますが、これまでに発生した未収金をすべて当第4四半期の売上から差し引く処理を行いました。その影響で、未収金の一括処理によるマイナス2,900万円が発生しています。
今回発生している未収金に関しては現在回収を進めており、順調に回収できています。回収した月に売上として計上される予定です。
今後はこのようなことが起こらないように、オペレーションなどの社内整備をしっかりと行い、これまでの未収金に関しても着実に回収していきます。
売上高・営業利益の四半期推移
売上高・営業利益の四半期推移です。第4四半期の売上高は8億9,300万円、営業利益は9,000万円となりました。第4四半期に関しては、先ほどお伝えした未収金の一括処理の影響が含まれています。未収金がなければ、2,900万円が加算されていたというところです。ただし、前年と比較すると営業利益率は改善しています。
セグメント別売上高の四半期推移
セグメント別売上高の四半期推移です。メディアセグメントについては、第4四半期は前年同期比でやや増加しています。eスポーツ・エンタメセグメントについては、前四半期比でも増加し、前年同期比でも17パーセント増えています。
新規事業に関しても、前年同期比で15.9パーセント増えています。ただし、こちらは未収金の一括処理2,900万円の影響が大きく、第3四半期と比べると低い着地となりました。
セグメント別営業利益の四半期推移
セグメント別の営業利益です。メディアセグメントは、利益をしっかりと確保できています。eスポーツ・エンタメセグメントに関しては、まだ赤字の状態です。新規事業は第4四半期においてマイナス7,300万円となりましたが、未収金がなければここから2,900万円分マイナス幅が縮小したというところです。
コスト効率化プロジェクトについて
前年度は、コスト効率化プロジェクトを掲げて取り組んできました。その成果についてご説明します。スライドのグラフをご覧ください。グラフの濃い緑色は既存事業のコストです。主にメディアセグメントを中心にコスト削減を行っています。
例えば、不要な残業や深夜休日帯の勤務の削減、細かいものの積み重ねとしてはオフィスの一斉消灯や空調の温度管理などです。全社的にしっかりとコストの意識づけを行ったことで、全体としてコスト削減を順調に進められたと思っています。
今後も、既存事業についてはコスト削減を行った現状の利益率を維持しつつ、新規事業に関しては積極的に投資を行っていくことで、中長期的な売上・利益の向上を目指していきたいと考えています。
メディア:売上高推移
セグメントごとの詳細についてご説明します。まず、メディアセグメントの売上高推移です。メディアセグメントは、主にネットワーク広告とタイアップ広告の2種類の売上があります。
ネットワーク広告は、簡単に言いますとPV数に応じて広告のインプレッションが出て、アドネットワークによってマネタイズしています。タイアップ広告は、一つひとつゲーム会社を中心としたクライアントさまに営業して売っています。
現在、タイアップ広告に関しては成長しており、特に有料ゲーム攻略の分野が成長しています。一方で、新型コロナウイルス感染症が中国で流行した影響でモバイルゲームの新作本数が減ったため、新規ゲームの紹介記事は減少していましたが、第4四半期に関しては徐々に回復傾向が見られました。
メディア:ネットワーク広告KPI推移
ネットワーク広告のKPIです。PV数は4.5億PV、2021年5月期第1四半期を基準値として算出したPV単価指標は139ポイントです。PV単価指標は、これまでの推移の中でもかなり高い水準になっています。この影響で、売上高が順調に推移しました。
メディア:有料ゲーム攻略の売上高推移
有料ゲーム攻略に関しては、ゲーム会社から運営費をいただいてゲーム攻略サイトを運営していくモデルです。こちらは案件数が増加し、売上高は2年間で約1.5倍になっています。引き続き成長が見込まれる分野ですので、来期はより積極的に案件を増やしていきたいと思っています。
eスポーツ・エンタメ:売上高推移
eスポーツ・エンタメセグメントの売上高です。スライドのグラフの薄い青色がeスポーツです。今期の売上成長で言いますと、そのほとんどをeスポーツが占めています。
eスポーツ:売上高項目別割合
eスポーツの売上の内訳です。現在はかなりバランスが良く、スポンサー収入が27パーセント、タイアップ・イベントが23パーセント、大会賞金・支援金が33パーセント、ファンビジネスが17パーセントという売上構成となっています。
新規事業(NFT・回線等):売上高推移
新規事業の売上高です。スライドのグラフの濃いピンクがNFTゲーム「EGGRYPTO」、薄いピンクが回線事業です。
回線事業に関しては、売上のマイナス処理を第4四半期に一気に行ったため、100万円となっています。実際の契約者数は順調に積み上がっていますので、未収金の一括処理のマイナス2,900万円がなければ3,000万円となっていました。
2024年5月期の事業戦略方針
2024年5月期の業績予想についてご説明します。まずは、全体の方針です。既存のメディアセグメントに関しては、利益をしっかりと確保しながら堅実な成長を行っていきます。一方で、新規領域に関しては投資を加速していく計画です。
メディアセグメントに関しては、コスト効率化によって改善した利益率をしっかり維持していきます。ただし、モバイルゲーム市場のゲームのリリース本数は減少傾向にあるため、一部リスクを見込んだ計画となっています。
eスポーツ・エンタメセグメントに関しては、増収増益を計画しています。現状、営業利益ベースで赤字ではありますが、まずはEBITDAを重視し、DetonatioNの株式取得の費用を除いた場合に黒字化していくことを、2024年5月期に実現していきたいと考えています。
新規事業セグメントに関しては、回線事業で未収金がありましたが、事業としてはある程度の手応えがあり、契約者数の順調な増加などでビジネスとして成り立つところは確立できたかと思っています。現状、NFTゲームに関しても手応えがあります。
こちらの新規事業に関しては事業規模の拡大をしっかりと進め、プロモーションなどの強化により中長期的な利益最大化を目指していきたいと思います。そのための先行投資が必要になりますので、営業利益では短期的に悪化することを見込んでいます。
2024年5月期 業績予想サマリー
2024年5月期の業績予想のサマリーです。売上高は、前年比プラス6.8パーセントの37億5,000万円を予定しています。営業利益は、前年比プラス3.7パーセントの3億5,000万円の計画です。
中長期的な成長を目指し、しっかり投資を行っていきます。その結果として、今期の利益はそれほど伸びる計画になっていません。
営業利益の前期比較
営業利益の前期比較です。既存のメディアセグメントとeスポーツセグメントの売上高は、プラス1億300万円を見込んでいますが、それに伴う費用として3,000万円増加します。
また、新規事業の売上高はプラス1億3,500万円、関連費用も増えてマイナス1億1,000万円となります。さらにプロモーション費の増加と、のれん償却費の増加が加わり、営業利益の着地としては3億5,000万円の予想です。
中⻑期的な成⻑イメージ
中期事業戦略についてご説明します。中長期的な成長イメージとしては、メディアセグメントに次ぐ第二、第三の柱として、eスポーツ・エンタメセグメントや新規事業であるNFT・回線事業を育てていこうと考えています。
セグメント別中⻑期戦略の概要
セグメント別中⻑期戦略の概要です。新規事業は、前年比でプラス85.3パーセントと急成長したため、規模は小さいですが、しっかりと軌道に乗せられたと考えています。これから、規模拡大に注力していきたいと思っています。
eスポーツは、売上高が42.2パーセントの成長を達成できました。市場拡大の追い風があるため、しっかりと注力して、スポンサー収入の向上やビジネスの拡大を狙っていきたいと思っています。
メディアセグメントについて、コスト効率化は一巡したと考えています。削減したコストを維持しながら、堅実に成長を目指していきます。また、ネットワーク広告に依存しないタイアップ広告の売上高が拡大しているため、これからさらに伸ばしていくことで、より安定性を増していきたいと考えています。直近では、「ChatGPT」などのAIの進化への対応を加速させていきたいと思っています。
メディア:メディア事業の概況
メディアセグメントの概況です。モバイルゲーム市場の拡大に伴い、2019年までは右肩上がりに伸びてきました。内訳としても、ネットワーク広告が大部分を占めていました。そこからモバイルゲーム市場の成長が鈍化し、2020年にかけてPV数が低下していきましたが、そちらをカバーするかたちでタイアップ広告などに注力してきました。
結果として、現在はタイアップ広告とネットワーク広告の比率は同じくらいになりました。今後も、モバイルゲームのリリース本数が増えることは考えにくいですが、一方で、家庭用ゲーム市場は直近で需要が増加しています。
モバイルゲームだけではなく、家庭用ゲームの攻略でしっかりとシェアをとり、カバーしていきます。また、ゲーム会社から費用をいただき、運営していくモデルの有料攻略サイトの運営もあります。こちらも拡大していくことで、売上高を再成長させていきたいと考えています。
メディア:中⻑期戦略
メディアセグメントは利益率が向上しているため、さらなる利益の源泉となる事業へ成長させていきます。また、ネットワーク広告依存から脱却して、タイアップ広告に注力し、安定した成長を目指します。
eスポーツ・エンタメ:中期的な成⻑のイメージ
eスポーツは、売上高は伸びてきていますが、営業利益はコストも増えているため、赤字となっています。EBITDAベースでも、2023年5月期は赤字となったため、まずはEBITDAベースでしっかり黒字化することを目指していきたいと思っております。
eスポーツ:直近の国内及び世界の市場動向
直近では、eスポーツに対するオリンピック競技採用に向けた政府支援のニュースが流れました。eスポーツの市場全体に追い風が吹いていると思っているため、その中で日本を代表するeスポーツチームとなれるよう、「DetonatioN FocusMe」にしっかりと注力していきます。
eスポーツ:eスポーツ市場規模
eスポーツの市場規模に関しては、グローバルでみると日本の市場規模はまだ小さいため、今後も拡大していく余地があると考えています。
eスポーツ:世界水準のチームへ
「DetonatioN FocusMe」が世界で結果を出せるチームとなれるよう、強化していきます。現在は「VALORANT」のリーグでも結果を出せていないため、チーム運営をしっかりと行い、強化して、結果を出せるようにしていきます。スポンサー獲得も行っていきますが、まずはチーム力を強化することが非常に大事だと考えています。
新規事業(NFT・回線等):中⻑期方針
新規事業は売上高が順調に伸びています。回線事業は、プロモーションを打てば打つだけ売上高として返ってくるというモデルが確立できています。今後もユーザーの獲得やプロモーションを行うことで、規模を拡大していきたいと思っています。
NFTゲーム:「EGGRYPTO」について
「EGGRYPTO」も、2023年5月期はかなり伸びたと思っています。売上高もしっかり成長しており、ユーザーベースで見てもKPIが改善しています。
NFTゲーム:中⻑期方針
「EGGRYPTO」は、第3四半期に比べると第4四半期の売上は落ちています。第3四半期は年末年始イベントがあったのと、12月にはランキングを争うPVPのアリーナの新シーズンが始まったため、たくさんのユーザーに課金していただきました。そのロイヤルユーザーに継続してプレイしていただいており、ユーザー数に関しては第3四半期よりも第4四半期のほうが増えています。
課金のKPIはアリーナの新シーズンが始まったタイミングに比べると、少し低くなっていますが、前年と比べるとかなり成長しています。現在伸びているKPIを維持しながら、ユーザーの獲得に最注力し、売上高の最大化を目指していきたいと考えています。
回線事業:ユーザーあたりの利益構造
回線事業は、契約数が積みあがっていくモデルとなっていますので、プロモーション費を使えば、売上高も伸びていきます。ただし、基準を設定せずにプロモーション費を使っていくと、赤字幅が大きくなったり、回収できるかわからなくなってしまいます。
現在は、2年で回収できる範囲内でコストをコントロールしています。2年で収支がプラスになる範囲でユーザー獲得単価をコントロールし、その中でユーザー獲得の最大化やプロモーション効率の最大化を目指して、事業として拡大させていきます。
累計の利益の損益分岐点としては、約2年ほど先に置き、それまでは営業利益ベースでは赤字になる計画です。
質疑応答:回線事業について
「回線事業は、本業とどのようなシナジーがあるのでしょうか?」というご質問です。
回線事業は当社が単独で行っているわけではなく、アルテリア・ネットワークス株式会社との共同事業です。回線インフラの部分はアルテリア・ネットワークス株式会社にご提供いただき、当社はユーザーリーチの部分を担っています。
GameWithは、多くのゲームユーザーに使っていただくサービスを展開しているため、ゲーマー層へのリーチはかなりの数を持っています。このリーチを活かし、アルテリア・ネットワークスの品質の高いインフラを使った回線を届けていくところが、本業とのシナジーになると考えています。
当社が持っているユーザーリーチや、認知度を強みとして、事業を行っています。
質疑応答:ブラウザのプライバシー強化について
「ブラウザのプライバシー強化における影響はどの程度見込んでいるのでしょうか?」というご質問です。
現在のところ、それほど大きな影響があるとは思っていません。
質疑応答:「EGGRYPTO X」のリリース日について
「『EGGRYPTO X』のリリース日が気になっています」というご質問です。
「EGGRYPTO X」は、延期を発表してからリリース日に関して発表できていません。大変申し訳ございません。「EGGRYPTO X」は、もともとブラウザゲームを想定していました。トークンを使ったPlay To Earnが元々の企画としてありましたが、大きく方向転換して、現在はモバイルゲームとしてリリースする予定です。
「EGGRYPTO」と同様に、iOSやAndoroidでプレイできるゲームアプリケーションとして、企画を一新して作り直しているため、今の段階ではリリースのタイミングの目途が立っていません。
私たちが非常に重視しているのは、NFTゲームの領域です。直近の1年で、このNFTゲーム領域にはいろいろな変化がありました。「EGGRYPTO X」を発表した時と比較しても、現在はNFTゲームがリリースされる流れなどが大きく変わっていると思います。そのため、そもそもトークンを発行して持続性があるのかなどをあらためて検討した結果、「EGGRYPTO」に手ごたえを感じました。
「EGGRYPTO」の魅力は、難しい知識がなくても誰でも簡単に楽しめる点や、ウォレット機能がなくてもアプリケーションをインストールするだけで、他のソーシャルゲームと同じように始められる点、NFTを手に入れられるかもしれないという夢がある点です。これらの要素をしっかりと踏襲したゲームにしようと考えています。
「EGGRYPTO X」を出しても、既存の「EGGRYPTO」がなくなるわけではありません。「EGGRYPTO」はこれからも進化させていきますし、「EGGRYPTO」と「EGGRYPTO X」の両方を遊んでもらいたいと思っています。
「EGGRYPTO」は、本気でプレイすると時間がかかるゲームです。「EGGRYPTO X」も時間がかかると、両方遊ぶのが難しくなります。
そのため、「EGGRYPTO X」はなるべく時間をとらない、しかし「EGGRYPTO」のような手軽さとNFTをゲットできる夢の部分、アリーナや個体値厳選、パーティーを考える戦略性などを踏襲したゲームとして、企画をあらためています。
このように、一度振り出しに戻って作り直しているため、リリース日は未定となっています。お待たせして申し訳ありません。
質疑応答:「ChatGPT」について
「最近流行っている『ChatGPT』などを活用する予定はありますか? どのように活用するか具体例があれば教えてください」というご質問です。
「ChatGPT」は、調べ物や翻訳業務の効率化として、すでに全社的に積極的に取り入れています。しかし、プロダクトとして「ChatGPT」で得られた結果を提供するところには、まだ法的なハードルなどがあると思っています。
「ChatGPT」で得られる結果は著作権として問題がないか整理している途中で、自分たちで言語モデルを作っていくところでも、まだ満足のいくサービスレベルの提供が難しいと思っています。
積極的に取り組みたい気持ちはありますが、慎重に考えています。直近では、クリエイティブな領域や、ユーザーのニーズを汲み取って企画を考えるところに人のリソースを使って、AIには社内の業務効率化など、自動化できる業務を任せていく方針です。
質疑応答:eスポーツについて
「eスポーツについて、政府の支援やオリンピック競技への採用など追い風となるニュースをよく聞きます。事業にはどのような影響を与えますか?」というご質問です。
このようなニュースをきっかけに、多くの人に注目されると、eスポーツの視聴人口が増えます。露出が増えれば、例えばスポンサーの収益が向上するなど、いろいろなプラスの影響があります。
ただし、まだニュースで報じられた段階なので、本格的に動き出した時にどうなるかは考える余地があると思いますが、今後もニュースが出てくると、まず興味を持ってくださる人が増えて、露出が増え、スポンサー収入が増えるなど、追い風となりいろいろな好循環につながっていくと予想しています。
質疑応答:「EGGRYPTO」のCMについて
「『EGGRYPTO』はCMをしないのですか?」というご質問です。
「EGGRYPTO」のCMについては、今の時点では決まっていることはありません。ただし、「EGGRYPTO」は、積極的にプロモーションを打っていきたいと思っており、ユーザーもどんどん増えているため、いろいろな手段を模索していきます。
質疑応答:「YouTube」の「GameWith esports」の更新について
「『YouTube』の『GameWith esports』がほとんど更新されていないようですが、チームとして動いているのでしょうか?」というご質問です。
厳密に言うとeスポーツは、DetonatioNと統合して、「DetonatioN FocusMe」にブランド統合しています。そのため「GameWith esports」としての活動は終了している状態です。「YouTube」のことは把握できておらず、申し訳ありませんが、チームとしての活動は、「DetonatioN FocusMe」のほうに集約している状況です。
質疑応答:国内のeスポーツの課題について
「国内のeスポーツは海外ほど盛り上がりがないようですが、どのあたりに課題があるとお考えでしょうか?」というご質問です。
私は国内のeスポーツも毎年、前年度に比べたらどんどん盛り上がってきていると思います。FPSの分野においても「VALORANT」などが視聴数を集めています。確かに海外、例えば韓国などと比べると、まだ盛り上がりは少ないですが、日本という市場自体は年々盛り上がりを増しています。この調子でもっと盛り上げていきたいと思います。
課題は、世界大会できちんと勝つことです。やはりeスポーツですから、競技としての成績が重要です。日本のチームが世界で勝つということが、eスポーツの人気や注目を集める上では、一番重要だと考えています。したがって、「DetonatioN FocusMe」を、しっかりと世界大会で結果を出せるチームにしていきたいと思います。
質疑応答:「EGGRYPTO」の人気とその理由について
「150万ダウンロードされた『EGGRYPTO』は、他のNFTゲームと比べて人気があるのでしょうか? また、その理由があれば教えてください」というご質問です。
まず、150万ダウンロードという数値は、NFTゲームの中でもかなり大きいと思っています。ただし、すべてのNFTゲームのダウンロード数が公開されているわけではないので、あくまで私が把握している範囲内ではありますが、かなり大きい数値だと認識しています。
他のNFTゲームとどこが違うのかというと、アプリストアに出ている点が非常に大きいと思います。「App Store」や「Google Play」では、ダウンロードボタンを押せばプレイできます。それに対して、例えばウォレットを接続し、NFTを買ってから始めるとなると、それだけで最初のハードルに大きな差があり、ユーザー数が変わってくるのは当たり前だと思います。
やはりハードルが低いということが非常に大きいと思います。「EGGRYPTO」はNFTゲームですが、実際はスマホゲームやソーシャルゲームのような感覚でプレイされています。
NFTゲームの市場は、まだまだこれからだと思います。仮想通貨やNFTを扱うためのウォレットの作成などもハードルが高く、間違えたら資産を失ってしまうなど、リスクも少しあります。そのような中で、一部盛り上がっているといっても、ユーザーのパイは国内のみだとまだ10万人、20万人という数値です。正確に調べたわけではないので、あくまで私の推定になりますが、NFTゲームユーザーは全体でまだそれくらいだと思います。
一方で、「EGGRYPTO」はNFTゲームユーザーではない方にもプレイしていただいていると理解しています。ソーシャルゲームユーザーや、そうでないユーザーなども含め、NFTゲームのユーザー層ではない人たちに対してリーチできていることから、150万もダウンロードされているのだと思います。
そのため、NFTゲームと比べるのは少し違うのかなと感じています。そもそものビジネスモデルがまったく違うので、そこで数値を比較しても仕方ないと思います。「EGGRYPTO」は、私たちの中ではNFTゲームの1つのかたちです。成功モデルの1つとして考えているので、何かと比較する、他のNFTゲームと規模を比較するというよりも、しっかりと新しいNFTゲームとソーシャルゲームをミックスしたかたちを進化させて、独自の成長路線を歩みたいと思っています。
質疑応答:「GameWith NFT」の成長性について
「『GameWith NFT』のメディアは今後、『GameWith』くらい大きく成長するものなのでしょうか?」というご質問です。
これは先ほどの回答につながってきますが、現状、「EGGRYPTO」を除くNFTゲームをプレイされているユーザー、つまり仮想通貨などのウォレットの知識を持ってプレイされているユーザーは、まだ10万人くらいしかいないと私は思っています。
一方で、「GameWith」のメディアがリーチしている層は、スマホゲームをプレイするゲームユーザー全般です。そこを比較すると、そもそも全体としてのユーザーのパイに100倍以上の差がある状態ですので、すぐに「GameWith NFT」が「GameWith」より規模が大きくなることはないと思います。
ただし、NFTゲームという領域は、まさにこれから出来上がっていく市場で、「GameWith」のメディアとは違ったビジネスモデルが展開できる可能性があると考えています。
広告モデルではなく、また違うビジネスモデルです。そのようなところを含めて、今後の伸びしろがあり、まだ他にNFTゲーム領域のメディアは確立されていないと思うので、しっかり今から投資して、No.1のポジションを取っていくことを重視しているところです。
したがって、直近1年や2年でPV数が非常に大きくなる計画は組んでいません。ただし、NFTゲームメディアならではのビジネスモデルを作るべく、現在いろいろと模索している最中です。
質疑応答:チーム名を「DetonatioN FocusMe」に変更した理由について
「『GameWith esports』のブランド変更について、なぜ『Team DetonatioN』ではなく、『DetonatioN FocusMe』にしたのかを教えてください」というご質問です。
「DetonatioN FocusMe」というのは、もともとDetonatioNのLoL部門のチームの名前です。今回「GameWith esports」を統合してチームを作ることになった時に、「世界でしっかりと戦っていけるチームにする」ことがテーマでした。DetonatioNのLoL部門は、日本代表として、いろいろな世界大会に出場し続けています。
グローバルでの認知度という点で考えると、「DetonatioN FocusMe」のブランドを使わないのはもったいないし、「DetonatioN FocusMe」がこれまで築き上げてきた実績などを、しっかり全体に拡大していきたいということで、「DetonatioN FocusMe」に統一する意思決定をしました。
質疑応答:今後のグローバル展開とビジョンについて
「会社としてよりグローバルに展開していく予定はありますか? 具体的なビジョンがあれば教えてください」というご質問です。
直近では、一番グローバルに近いのはeスポーツ事業だと思っています。すでに参加している大会が、そのまま世界大会につながっているというところもあり、足元のリーグで、しっかりと結果を出すことが、そのままグローバルでの知名度につながります。
また、以前より行っている攻略メディアのグローバル展開に関しては、正直苦戦しています。いろいろとオペレーションなど整えるなど、試しているのですが、なかなか海外でのシェアが取れていません。特に検索エンジンからの流入は、やはり国内のメディアやトラフィックの割合が大きいです。
英語版のメディアに関しては、検索エンジンでなかなか上位表示できていません。検索エンジン以外のチャネルなど、日本と同じ戦い方だと厳しいところもあります。海外展開はこれからもしっかりと続けていきますし、日本と比べると、PV単価自体は非常に高いです。月にもよりますが、だいたい2倍から3倍になるので、ビジネスがきちんと広告モデルで成り立つことは理解しています。
トラフィックが一時的に、例えば、良い時は4,000万PVに到達することもあります。4,000万PVを稼ぐだけでも、国内よりも単価が3倍高かったら、国内で1億2,000万PV稼ぐのと同じ売上になります。このように、市場があるということはわかっているのですが、そこでどのようにしたら勝てるのか、というところで苦戦している状態です。そのため、引き続きトライしていきます。
また、グローバルという観点で言いますと、「EGGRYPTO」が挙げられます。「EGGRYPTO X」のリリース日はまだ決まっていませんが、「EGGRYPTO」に関してはNFTゲームでもありますので、しっかりと海外でも展開していきたいという思いはあります。ただし、まだ具体的に「どれくらいのプロモーション費を使う」というプランまでは明確になっていないというところです。
中長期的には、「EGGRYPTO」もしっかりとグローバルで使えるプロダクトにしていきたいと思っています。eスポーツでは、「DetonatioN FocusMe」を世界で知名度のあるチームにしていきます。メディア事業に関しては、アメリカなどの英語圏でしっかりとシェアを取って、きちんと売上と利益を伸ばしていきたいと考えています。
質疑応答:仮想通貨、NFTアート、VRマーケット領域への進出について
「NFTゲーム以外で、仮想通貨、NFTアート、VRマーケット領域などに進出はしないのでしょうか? 既存の新規事業領域以外で新規事業の計画はありますか?」というご質問です。
NFTに関して、直近で手掛けているのは、ゲーム関連のみです。冒頭でもご説明しましたが、GameWithという会社では「ゲームをより楽しめる世界を創る」をミッションに掲げていますので、ゲームに関わらない領域に手を出す予定はないです。
NFTゲームという領域で先駆者になっていきたいと思っています。領域を絞るからこそリソースも集中できます。そこでしっかりと結果を出していきます。
質疑応答:NFTゲームの海外展開と国内外のユーザー比率について
「NFTゲームは、海外で展開していますか? その場合、日本と海外のユーザーの比率などを教えていただけますか?」というご質問です。
NFTゲームに関しては、海外でも展開しています。「App Store」や「Google Play」のマーケットでは、地域を指定してのリリースが可能で、日本以外の地域、例えばアメリカなどでもリリース自体はされています。ただし、現状、海外に向けたプロモーションは行っていないため、ダウンロードはできるものの、ほとんどプレイされてない状況です。比率としても1パーセントくらいの水準になります。
質疑応答:株価と市場の評価について
「株価が残念です。市場から評価されていないのでしょうか?」というご質問です。
私から株価について言及するのは難しいのですが、利益率は改善しており、営業利益も前期に比べて高い数字を出せたと思っています。しかし、厳密に言うと成長企業として見ていただいていると思いますので、おそらく今出している計画の成長率は、少し厳しく見られているのかなと思っています。
私たちとしては、新規事業などできちんと結果を出すことで、株主のみなさまの期待にお応えしたいと思っています。今展開しているNFTゲームや、回線事業などの新規事業に関しては手応えを感じています。
回線事業では、しっかりとユーザーを一人ひとり獲得していき、売上を積み上げていきます。1年でいきなり伸びるというよりは、きちんと毎月契約数を積み上げていくモデルです。プロモーション効率とユーザー満足度を向上させ、継続していただけるサービスにすることで、数値を積み上げ、2年後、3年後の利益を作っていきたいと考えています。
一方で、NFTゲームは、急激に伸びることが起こり得る領域だと考えています。ただし、予測を立てるのは非常に難しいです。いろいろなアイデアや施策を練り、同じことを繰り返していくのではなく、毎月「こうしたらさらに良くなるのではないか」と改善を図りながら運営しています。
そのような中で、いつどこで何が跳ねるかというのは、なかなか予測としては難しいところですので、このような計画となっています。お約束するのは難しいところですが、計画以上の数値を出せるようにしっかりと努めて、結果を出すことで株主のみなさまの期待に応えていきたいと思います。