Agenda

志水雄一郎氏:ただいまより、2023年第1四半期決算説明会を開催いたします。本日のアジェンダはこちらになります。では、2023年3月期第1四半期の業績からお話しいたします。

【全社】 2023年3月期 第1四半期業績ハイライト

業績のハイライトです。全指標について、順調に進捗しています。売上高は7億900万円で、前年同期比プラス34.9パーセントで成長しています。

タレントエージェンシー事業は採用支援サービスが好調であり、重要なお客さまからの受注が拡大しています。人材紹介サービスにおいては、単価が向上しています。エンジニアの支援、ハイレイヤーの支援が多く行われています。

オープンイノベーションについては「Public Affairs」、スタートアップ政策支援が好調です。さらに「スタートアップデータベース」のエンタープライズ課金が好調に推移しています。

次に営業利益についてです。営業利益は1億8,900万円で、前年同期比プラス33.8パーセントで成長しています。人件費の拡大が見込まれていましたが、特に「タレントエージェンシー」における採用支援サービスの売上増、受注増が寄与したため、大きくプラス成長となりました。

全社受注高は7億8,600万円で、前年同期比プラス36.5パーセントの成長を示しています。後ほどお話ししますが、タレントエージェンシーとオープンイノベーションの両事業とも好調に推移し、どちらとも過去最高値を記録しています。

最後に、前年に課題としていた人員の純増数について、現在の従業員数は135名で、前期末比プラス20名の純増となっています。

【全社】業績予想に対する進捗

業績予想に対する進捗については、全指標とも順調です。

【全社】人材確保目標に対する進捗状況

前年に課題として出ていた、人材確保の進捗状況についてご説明します。今年度の目標値である50名に対し、第1四半期末時点でプラス20名の純増です。さらに第2四半期末時点では、6月末時点の入社予定ベースでプラス26名と順調な進捗を示しています。

直近でも500名が当社の採用を希望され、その中で月間120名ほどの面接を行っており、毎月数名の意思決定者が出ている状況です。この点にしっかりとフォーカスし、前年度の課題を解決しながら成長していきたいと考えています。

【全社】サービス別売上高の推移

サービス別の売上高の推移についてです。季節性があるため、前四半期と比較すると若干のマイナスになっていますが、前年同期比プラス34.9パーセントで成長しました。

【全社】営業利益の推移

営業利益の推移についてです。こちらは前年同期比33.8パーセントの成長で、過去最高を記録しています。特に「タレントエージェンシー」における採用支援サービスの売上増が寄与しています。

【全社】受注高の推移

受注高の推移についてです。タレントエージェンシーとオープンイノベーションの両事業とも受注は順調に成長しており、どちらも過去最高の受注高を記録しています。前年同期比プラス36.5パーセントという高成長を果たした四半期でした。

【タレントエージェンシー】売上高の推移

次に事業部別にご説明します。まずはタレントエージェンシー事業の売上高の推移です。第1四半期は、前年同期比34.2パーセントで成長し、過去最高を記録しています。特に、採用支援サービスが初めて四半期で1億円超えというかたちで推移しています。さらに成功報酬型の人材紹介サービスにおいても、営業戦略を有力スタートアップへ集中することにより、実績が確実に向上してきました。

【タレントエージェンシー】人材紹介取引数と単価の推移

次に、人材紹介の取引数と単価の推移です。取引数に関しては、過去最多タイでした。特筆すべきは単価の部分ですが、過去最高値の329万円でした。営業努力による紹介料率の向上やエンジニアの支援、CXO・経営幹部の支援などにより、提示年収が向上しており、この点をしっかり捉えた結果として過去最高の紹介単価となっています。

【オープンイノベーション】売上高の推移

オープンイノベーション事業の売上高は、順調に推移しています。イベントによる大きな売上高がスポットで発生した前年度の第4四半期よりはダウンしていますが、前年よりも向上し、さらによい進捗を示しています。

【ベンチャーキャピタル】READYFOR社に対して投資を実行

子会社であるフォースタートアップスキャピタルのベンチャーキャピタル事業において、新たな投資先が誕生しました。クラウドファンディングを提供するREADYFOR社です。

当社はREADYFOR社に対して、経営幹部から順番に組閣するなど人材支援を中心とした成長支援を行っており、先方から見てNo.1のエージェントとしてご認識いただいた結果、ハイブリッドキャピタルとして資金面においても支援することが決まりました。

上半期のスタートアップ企業を取り巻くマクロ環境

マーケットの環境についてご説明します。当社が運営している、日本の未公開市場を可視化するためのデータのプラットフォーム「スタートアップデータベース」で、2022年上半期の資金調達額をリサーチしました。

その結果、2021年上半期の6,384億円に対して、2022年上半期は前年の約3分の2水準となる4,566億円で着地しています。しかしながらスライド下部に記載のとおり、大型のファンドの組成は相次いでおり、さらに、100億円以上を調達したスタートアップ群も多く存在しています。

前年度の数字を分析すると、大手企業から子会社への出資なども含まれており、それを除けば、前年度と比較しても遜色のない投資環境が現状も進捗しています。したがって、大きな悪化はまだ顕在化していないと考えていますが、しっかりと市場を見極めながら、戦略を講じていきたいと考えています。

【タレントエージェンシー】足元のマクロ環境を受けた事業状況

資金調達市場の影響を特に受けるタレントエージェンシー事業について、現時点における事業の状況をご説明します。

1点目は、採用支援サービスについてです。当社における重要クライアントに対して、アドオンした採用支援サービスの受注が減っている状況であれば、採用市場は悪化していると考えられます。しかし、営業戦略が功を奏し、過去最大の受注額および売上高を示しています。

2点目に、紹介手数料についてです。求人ニーズが低下していれば、単価は下落傾向にあると考えられます。しかし、現時点においては正反対の結果となっており、紹介手数料はさらに向上する一方です。

3点目に、資金調達状況についてです。当社における重要クライアントにおいては、各社が数十億円から百数十億円の調達を実行しており、この潤沢な資金をベースにそれぞれが採用計画をさらに進捗させ、そのニーズを当社が受け取っている状態です。

したがって、当社のタレントエージェンシー事業においては、引き合いは堅調に推移しているため、営業戦略をフォーカスしながら事業をしっかり進めていけば、現状のところ課題のない運営ができていると考えています。

政府によるスタートアップ支援政策の状況

次に政府の動きについてお話しします。岸田政権においては、「骨太方針2022」の1つにスタートアップ支援を挙げ、それ以外の項目もイノベーションの分野に関してフォーカスした戦略となっています。

さらに本年度末には「スタートアップ育成5か年計画」が発表される予定です。経団連からも発表されている「スタートアップ躍進ビジョン」が1つの参考材料になると言われています。

現在の政府の動きとしては、スタートアップの投資環境を、5年後の2027年に現在の10倍の規模まで拡大しようとしています。裾野も10倍、さらにユニコーンの数も10倍と、大きなスタートアップ支援市場が生まれていきます。当社はここを確実に捉え、大きく成長していきたいと考えています。

官公庁等との連携状況

当社の動きとしては、Public Affairs戦略室を設立し、その後官公庁との連携を深めてきました。スライドに記載のとおり、政府、官公庁、自治体、大学、主要な経済団体などと連携し、各種スタートアップ支援の政策を進めてきました。

こちらに関しては、今後さらに拡大していくと考えています。さらに、この中における各自治体、スタートアップの支援都市として国が定めた地域に対してのスタートアップ政策支援をしっかり捉えながら、各地域から生まれてくる有力スタートアップを育成するような支援も行っていきたいと考えています。

【全社】中長期の考え方

中長期の考え方についてです。以前よりお話ししているとおり、ハイブリッドキャピタルを進化させ、成長産業支援事業としてさまざまなソリューションを大きく立ち上げていきたいと考えています。

【全社】中長期 財務目標

3ヶ年の成長戦略としては、連結売上高50億円を目指すと発表しました。CAGR30パーセントと高い成長率を誇りつつ、もともと持っている高い営業利益率をしっかりと担保しながら成長していきます。当社はそのような力強い成長を行っていきたいと考えています。