連結売上高

松尾民男氏(以下、松尾):株式会社メルコホールディングスの松尾でございます。ただいまより、2021年3月期の決算説明会の資料についてご報告します。はじめに決算内容についてお話しし、IT関連、及び食品に関しての重点取り組みの報告、そして次期の予想についてご説明いたします。

2021年3月期の連結売上高は1,299億円と、私どもが上場して以来、3番目の売上高となりました。参考までにお伝えすると、過去最高は2008年3月期の1,395億円ですが、過去最高の売上に徐々に近づきつつあります。また売上高は、3期連続の増収となりました。

事業セグメント別連結売上高

6ページは、事業セグメント別の連結売上高の推移です。2021年3月期は、IT関連事業の売上が前期比24.7パーセント増の979億円と大きく伸長しました。これに関しては、この1年間にテレワーク関連商品の需要が増加したこと、また代理店ビジネスの拡大が大きく寄与したことが挙げられます。詳しい内容については後ほどお伝えします。

また食品事業は、売上高が前年比10パーセント強、減少しました。これはコロナ禍における売上構成の変化、すなわち外出自粛等に伴う業務用商品の売上減少が大きく響きました。家庭用の商品の売上は伸びましたが、全体としての売上は大きくマイナスとなりました。

金融事業は、もともと構成比1パーセントほどで、投資環境の変化によって預かり資産が減少した結果、前期比半減となりました。

連結営業利益

連結の営業利益は88億円、前期比113.9パーセントの増加となりました。88億円の利益は、上場以来2番目に高い数字です。参考までにお伝えすると、過去の最高値は2011年3月期の107億円ですので、まだ100億円台まで回復していませんが、これから100億円台に向けて努力していきたいと考えています。

事業セグメント別連結営業利益

8ページは、事業セグメント別の営業利益についてです。先ほどIT関連事業の売上が大きく伸長したとお伝えしましたが、利益も、前期比190.7パーセント増の79億円と、IT関連事業の利益増加が全体に大きく寄与しています。

ただ、テレワーク等の伸長による売上増加がこの利益増加に影響しており、この分野は競争が非常に厳しいところです。そのため採算面でみると、利益貢献が厳しい部分がありました。むしろ空気清浄機やCPUなどの代理店ビジネスの拡大により利益を伸長したのが実態です。

食品事業は、売上が前期比10パーセントの減少とお伝えしましたが、この1年間は広告宣伝費などの経費を徹底的に削減し、生産工場の効率化も図りました。その結果、食品事業の利益は前期比10パーセント弱の増加となりました。

金融事業については、前期比6億3,000万円の減少となりました。先ほど売上の減少についてお伝えしたとおり、投資環境の変化による預かり資産の減少が要因です。

連結営業利益分析

9ページは、連結営業利益をチャートで示しています。昨年、2020年3月期は41億円でしたが、今年度はIT関連事業が大きく伸び、その他の増減もあったため2021年3月期には88億円となりました。

一株当たり当期純利益

10ページは1株あたりの当期純利益ですが、2021年3月期は402円08銭となりました。この1年間ずっと進めてきた自己株式の買い入れ等で割り算した結果、当期純利益は増加となりました。この402円08銭は、私どもの上場以来、過去最高の1株あたり当期純利益となります。

株主還元推移

11ページは株主還元についてです。この数年間、私どもは総還元性向80パーセント以上を目標に掲げてきました。まず2021年3月期までに、総還元性向80パーセントを達成しています。さらに5年間の実績では、総還元性向は5年平均で122.4パーセントと80パーセントは歴年ベースでもカバーしています。

また、2020年10月28日に開催した取締役会で、新たに自己株式取得にかかる決定事項を決議し、取得株式の上限を180万株、取得価格の上限を45億円としました。、決議からほぼ半年推移した現在の進捗は、取得株式数、取得価格の上限の約50パーセント強に達しています。

連結決算 B/S

12ページは、連結決算のバランスシートです。2020年3月期と2021年3月期を比較すると資産が約69億円の増加となっています。内訳で特徴的なのは、その他の流動資産が126億円減少している点です。これは、1年内に投資に回していた減価償却の現金化によるものです。この結果、現金及び預金が、前期比191億円増加となっています。大きな変化としては以上の2点です。

設備投資・減価償却費・研究開発費

2021年3月期の設備投資、減価償却費、研究開発費の状況は、設備投資が合計額で17億2,100万円となりました。設備投資の全体としては有形が減少し、無形資産が増加した状況です。

減価償却費は、23億9,500万円と、前期から微減となりました。一方で、研究開発費は29億2,300万円と、前年と比べても増加し、新しい製品の開発等に注力した1年となりました。

IT関連 新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策

IT関連事業の重点取り組み事項についてご報告します。この1年、そしてこの第3四半期も、また世界的にも同じ状況ですが、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策が私どものビジネス面だけではなく、グループ内と社内でも注力した部分です。

基本的には、政府及び地方自治体の動きに合わせて、指針や方針を会社ベースに落とし込むかたちで進めました。例えば、緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置などの指針が政府ないし地方自治体から発表されるごとに、社内に対して行動指針をアップデートすることを繰り返していきました。

2020年の4月に発令された第1回目の緊急事態宣言では、その時点で80パーセント以上のテレワークを目標とし、20パーセントの通勤者についても、オフィス内で密を避ける分散型業務を実施しました。

またその緊急事態宣言が解除されたあとも、私どもは、テレワークの割合を上位でキープすることを目標とし、全社目標をテレワーク50パーセント以上に設定して継続していきました。

今年の1月には第2回目の緊急事態宣言がありましたが、ここでも常態化したテレワーク率50パーセントを再度70パーセント以上に上げ、指針に基づき指定地域勤務者は7時までの時間外業務を徹底しました。また、第3回目の緊急事態宣言の方針にも全面的に協力し、引き続きテレワークビジネス70パーセント以上を目標に努力しています。

IT関連 カテゴリ別の売上高

次に、ビジネス面についてお伝えします。17ページはIT関連のカテゴリー別の売上高です。従来製品のネットワーク、ストレージ、メモリ、サプライなどの売上高は395億円、前期比30億円ほどの増加となりました。テレワーク関連の製品についても増加しましたが、先ほどお伝えしたとおり、売上高は伸長したものの収益面では苦戦しました。

スライド左側の棒グラフの赤い部分は、大きく売上高が伸長し、かつ利益貢献した代理店ビジネスを中心としたその他の売上高を示しています。詳しい内容としては、空気清浄機「Airdog」やAMD社製CPUの「RYZEN」、PCパーツの「玄人志向」といった代理店ビジネスの売上が大きく伸長し、利益にも貢献しました。

IT関連 家庭向けWi-Fi 6の利用促進

全体の環境をみると、テレワークの浸透によりWi-Fiの需要が大きく増加しました。私どもはテレワークの環境を快適なものにするために新製品「Wi-Fi6」を発売し、快適なWi-Fi環境の提供に注力しました。

Wi-Fiルーターの市場推移についてお伝えすると、前年比129パーセントに拡大しています。また昨年は徐々に「Wi-Fi6」の構成比率が上昇し、2021年3月の段階では、3割を占めています。

私どもの新製品「Wi-Fi6」は、2020年6月にエントリーモデルを市場に投入して以降、スタンダードモデル、プレミアムモデル、ハイパフォーマンスモデル、またフラグシップモデルなど適宜新しい製品を投入しています。

IT関連 文教市場でのWi-Fi導入推進

私どものもう1つの柱として、昨年は学校のICT環境への基盤構築の支援策である文部科学省の「GIGAスクール構想」への対応を行いました。アクセスポイントを利用してもらうことで多人数で同時に授業の画面が再生できます。また、通信が途切れることなく快適に授業を受けられる製品を投入し、「GIGAスクール構想」に関する法人向けのWi-Fiアクセスポイントは前期比58パーセント増となりました。

IT関連 法人向けネットワーク機器管理のサービス拡充

法人向けのネットワーク機器管理のサービス拡充も実施しました。これは数年前から取り組んでいるリモート管理サービス「キキNavi」や管理支援ツール「法人ポータル」です。

「キキNavi」は企業内でIT関連の従業員ををそれほど多く抱えていない、またはリソースが少ない中小の会社が主な顧客です。その方々が私どものサービスを活用することで稼働状況の把握や共有、そして遠隔簡易操作ができるというサービスです。

IT関連 代理店ビジネスの拡大

21ページが先ほど少しお話しした空気清浄機「Airdog」です。代理店ビジネスとお伝えしているとおり、これは私どもの製品ではなく、シリコンバレーの企業が開発した空気清浄機です。特にフィルターが水洗いでき、買い換えが不要である点で非常にメンテナンスが簡単だということと、ウイルスの微細粒子の除去率が高いことで好評を博しています。2021年3月期の売上高は「Airdog」だけで66億円と、利益貢献にも大きく寄与しました。

IT関連 データ復旧サービス実績

従来進めているデータ復旧サービスは、もともとハードディスク等をオフィスに持ってきてもらい対処していました。しかしコロナ禍においては感染防止対策のため、Webによる受付を活用し、累計受付台数が3万7,000台に到達と順調に推移しています。

IT関連 賃貸集合住宅向けWi-Fiサービス「アパートWi-Fi」

「アパートWi-Fi」のサービスも10年近く進めています。これについては、アパートのオーナーさまとFace to Faceの対面営業が主軸でしたがコロナ禍では対面営業を自粛すべきだと考えました。そのため、営業活動は不利益を被った1年でした。

このような状況でも累計導入戸数は10万戸を突破しましたが、1年間の新規導入戸数は、前期比66パーセント減と大きく減少しています。

IT関連 医療機関に対するICT支援①

24ページも新型コロナウイルス関連について報告します。この1年は医療従事者の方々のご苦労や努力について深く御礼申し上げるとともに、敬意を表したいと思います。

このような状況下で、コロナ病棟を新たに開設されるいろいろな医療機関や病院があります。そのような病院のニーズとして、特に看護師や医師の方々と新型コロナウイルス感染者との接触を少しでも減らすために、遠隔診療向けカメラの導入と運用に取り組みました。これは接触機会を少なくするというニーズの高まりを受け、遠隔診療向けカメラを通じて、病棟の患者さまの様子を確認できるようにしたものです。

神戸協同病院からできるだけ短いスパンで遠隔診療向けカメラをセッティングしてほしいとの要望があり、スライドに記載のとおり数日で専用病棟にカメラの導入とネットワーク環境の設置を行い、稼働に結びつけることができました。各地方の他の病院にも同じようなネットワーク構築とカメラの供給をしています。

IT関連 医療機関に対するICT支援②

空気清浄機「Airdog」について、売上も伸び、利益にも貢献したと先ほどお話ししましたが、この空気清浄機を医療用等で活用してほしいと考え、相当数を全国の病院に寄贈しました。寄贈した総台数は1,553台、全国57病院となりました。

食品 新型コロナウイルス感染症対策について

木下紀夫氏:27ページからは、食品事業の取り組みについてとなります。はじめに、新型コロナウイルス感染症対策については、2020年3月7日に緊急事態対策本部を設置しました。これまで計26回の対策本部会議を開催し、工場を含めた全従業員の感染防止を最優先事項に対策を講じてきました。

具体的には、検温と消毒、うがい・手洗いやマスク着用などの基本的な感染防止対策を徹底しながら、生産工場では商品供給の継続に努めました。また、テレワーク勤務や会議、商談でのインターネットミーティングを活用するなど新しい働き方にも挑戦しました。今後は感染防止だけではなく、生産性向上も目指しつつ継続していきます。

食品 トピックス

28ページは当期のトピックスです。まずコロナ禍で家庭内食機会が増加し家庭用チルド麺・冷凍麺ともに市場が拡大しました。私どもも販売食数は拡大しましたが、売上高は前期に調理麺の実績があったため減少しました。

商品別でみると、柱商品の「流水麺」の売上が減少しましたが、焼きそばの「鉄板麺」や冷やし中華の「もみ打ち」、そして生ラーメンシリーズの「本生ラーメン」などの主要ブランド商品は拡大しました。調理の手軽さやおいしさが消費者の方にあらためて認識されたと捉えています。

業務用冷凍麺は、テレワークや外出自粛等の影響を受け市場が大きく縮小し、私どももこれまでに経験のない規模で売上が減少しました。売上減少に伴う対策として、全社を挙げてあらゆる活動の大幅なコスト削減に取り組みました。

3月には、市場が拡大している家庭用チルド焼きそばの消費者向けキャンペーンやテレビCMを積極的に投入しました。食品事業では、業務用の大幅な売上減少により減収となりましたが、全社を挙げての経費節減や、生産工場の効率化を図った結果、増益を確保できました。

食品 家庭用チルド麺・冷凍麺 販売実績

29ページは家庭用チルド麺・冷凍麺の過去5年間の販売食数推移についてです。2021年3月期は、先ほどお伝えしたとおり家庭内食機会の増加や手作り志向の高まりにより、チルド麺と冷凍麺ともに拡大しました。コロナ禍による買い置き需要の拡大で、特に家庭用冷凍麺が前期比約3割増と大きく伸長しました。

食品 業務用冷凍麺 販売実績

30ページは業務用冷凍麺の過去5年間の販売食数推移を示しています。コロナ禍で消費者の外出自粛やテレワークが広がったことと、緊急事態宣言発令に伴う外食店の休業や営業時間の短縮等が影響し、市場が大きく縮小しました。それに伴い私どもの販売食数も約2割減少しました。

食品 ラーメン・焼そば 積極提案

業務用事業の売上減少をカバーするための家庭用チルド麺の売上拡大策として、2020年11月と2021年3月にコロナ禍において特に市場が拡大した焼きそばとラーメンを対象とした、JCBギフトカード5,000円分が当たる消費者キャンペーンを実施しました。3月のキャンペーン時には来期につながる投資として、焼きそばのテレビCMを投入しました。

食品 シマダヤ 商品開発のキーワード “5K”

32ページでは、今年度の商品開発のキーワードについてお伝えします。コロナ禍で顕在化した5つの価値「健康・簡便・買い置き・経済性・高品質」の「5K」を基軸に商品開発と販売を進めています。

コロナ禍では従来よりも特に健康への意識が高まり、食塩「0」や糖質カットのブランド「健美麺」の商品が好調に推移しています。また、節約志向に伴い経済性が重視されてきており、3食入り商品の「本生ラーメン」や「太鼓判玉うどん」などの販売を強化しています。その他の「簡便・買い置き・高品質」の3つの価値も含め、お客さまのニーズに応えられるよう今後も努めていきます。

食品 積極的なマーケティング投資の継続

33ページは、今年度の積極的なマーケティング投資の継続についてです。今期は、コロナ禍で減少した売上を取り戻すため、販売数量の拡大に注力します。そのために積極的なマーケティング投資を行っていきます。

まず、4月24日から5月14日に「流水麺」のテレビCMを放映しました。私どもの柱商品である「流水麺」について、販売の最重要期と捉え、お客さまに訴求しました。

さらに現在、生ラーメンの主力ブランド「本生ラーメン」シリーズの6品と「もみ打ち」シリーズ9品の計15品を対象とした、JCBギフトカード5,000円分が当たる消費者キャンペーンを実施中です。

食品 創業90周年

シマダヤはおかげさまで7月20日に創業90周年を迎えます。私どもはこれからも、品質とブランドを最優先にお客さまにおいしい笑顔を届けられるよう努めていきますので、引き続きご支援いただきますようお願いを申し上げます。

2022年3月期 通期業績予想(連結)

松尾:36ページは2022年3月期の業績予想についてです。私どもはここ数年間、業績予想は非開示としていましたが、第3四半期の業績開示の折に、2021年3月期の通期予想について開示しました。この開示方針に則り、今回の決算発表会においても、2022年3月期の業績予想を開示しています。

まず、2022年3月期の通期業績予想は、売上高が1,400億円、営業利益が97億円、経常利益が100億円、そして親会社株主に帰属する当期純利益は72億円、1株あたりの当期純利益は452円38銭となります。

売上高1,400億円が実現できれば、上場以来、売上高として過去最高となる予定です。残念ながら営業利益、経常利益は、過去最高を更新するには至らないというのが現状の見込みです。1株あたりの当期純利益452円38銭は、2021年3月期の実績をさらに上回り、過去最高を更新する見込みです。

売上高の増減率について、前期比8パーセントの増加は、主にIT関連事業での増収増益を目論んでいます。また、新型コロナウイルスの環境下で、引き続きテレワークによるネットワーク系の製品や空気清浄機をベースとした環境関係の機器の需要、また代理店ビジネスの伸長があることを見込んでいます。

IT関連事業 “ブランドの森”の形成

また、この1年間、私どもはBUFFALOのブランド製品「BUFFALO」を売上の主軸として意識してきました。しかし、先ほどから何度もメンションしていますが、他社製品の「Airdog」やAMD社のCPU「RYZEN」に加えて、BUFFALOでソニー・インタラクティブエンタテイメントの製品「nasne」の販売を始めました。おかげで非常に多くの反響があり、絶対数としてはまだ少ないですが、発売と同時に即完売するほどの人気ぶりです。

また、ハードディスク系に関しては、BUFFALOで東芝デバイス&ストレージの「Canvio」を販売しています。したがって、いわゆる私どものBUFFALOブランドだけではなくパートナーブランドとして、これからもいろいろな製品を取り扱っていくと思います。

私どもはこれまで継続して「森の経営」を標語していましたが、それになぞらえて、直近の経営の進め方として、今後は「ブランドの森」を形成していくことになります。スライドに記載している4つのブランド以外にもパートナーブランドを広げ、IT関連事業の売上利益の増加に寄与するべく努力していきたいと考えています。

資本政策の基本的な方針

38ページは、資本政策の基本的な方針についてです。先ほどお伝えしたとおり、2021年3月期までの目標は総還元性向80パーセント以上です。この目標は2023年3月期までさらに伸長し、引き続き還元していきたいと思います。並行して、長期的な1株あたりの利益成長も目指します。

メルコグループ

40ページは、メルコグループについて紹介しています。大きな変化はありませんが、強いて言えばスライド左下に記載しているIT関連事業のダイレクトマーケティング事業「toConnect」は空気清浄機を扱う会社です。メルコホールディングスの傘下である子会社が売上や利益に貢献する状況へ充実化しつつあります。

中長期的な経営方針

中長期的な経営方針については、41ページに記載のとおりです。記載しているのは代表例ですが、「外的環境の変化に耐えうる、強固な事業ポートフォリオの構築を目指す」ことに尽きます。具体的には、IT関連事業の収益力強化や高付加価値商品・サービスの販売拡大です。

特にIT関連事業は、「ブランドの森」の形成もさることながら、これまで私どもはハブや、ネットワーク機器などを売って完結するビジネスが大半でした。しかし昨今は、データ復旧サービスや「アパートWi-Fi」などを販売した先のサービスを提供するビジネスへと変化させるべく注力しています。これは、引き続き今後のポートフォリオの構築の大きな柱になると考えています。

また、食品事業の売上と収益の安定化を目指しています。前期は、売上は減少し、利益は増加する若干いびつな構造でしたが、引き続きシェアの拡大に注力し、食品事業の売上と収益の安定化を図っていきたいと考えています。

さらに、IT関連事業と食品事業のどちらにおいても継続してロスコストの削減を進めていきます。「ブランドの森」にも若干関係しますが、事業拡大を目指すためには私どものリソースだけでは賄いきれない状況であり、事業拡大のためには積極的なM&Aなども進め、長期的な視点で企業活動を行っていきたいと考えています。

高い店頭シェアを誇り、多くの製品がシェアNo.1

42ページは、IT関連製品のシェア状況について記載しています。BCNランキングで特にNASやルータなどは高い店頭シェアを維持しています。

GfK Japan 調べでも高い店頭シェアを誇ります

GfK Japan調べにおいても、有線ルータと無線中継機で極めて大きなシェアを維持しています。以上で、株式会社メルコホールディングス2021年3月期の決算説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。