19年12月期第2四半期 累計P/L(連結)
根本忍氏:本日はお暑いなか、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。株式会社アプリックス代表取締役社長の根本と申します。よろしくお願いいたします。
株式会社アプリックス2019年12月期第2四半期の決算説明会を開催いたします。スライド3ページから説明してまいります。3ページは第2四半期累計の連結PLでございます。黄色く書いてあるところが、第2四半期累計の実績でして、売上高が2億2,900万円、営業損失が1億4,500万円、経常損失が1億4,600万円となっております。
下に注記として書いてあるとおり、前年同期と比べ売上高が増加している一方、営業費用を一定の増加に留めたことから営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期と比べて改善しております。
付記事項ですが、当社および当社子会社の役職員に対してストック・オプションとして発行した第S-2回新株予約権の一部について、権利保有者の退職により失権したことにともない、新株予約権戻入益として450万7,000円を特別損失に計上しております。
19年12月期第2四半期 売上高推移
続きまして、4ページは第2四半期の売上高推移でございます。書いてあるとおりの部分に関しては繰り返し読むことを差し控えていますが、増益率は前年同期比で34.5パーセント増になっております。この理由についてはスライド下部に書いております。
ネスレ日本株式会社さまの受託開発案件の進捗が堅調に推移したこと、それから顧客さま向けのIoTサービスの試作開発による売上等によりまして、前年同期と比較して増加しております。
MyBeaconシリーズは、当社のBeacon製品でございます。海外の既存顧客さま向けのIoTモジュールの販売も継続的に推移したために、このような売上高の推移となっております。
19年12月期第2四半期 営業費用推移
続きまして、5ページは営業費用の推移でございます。こちらは前年同期比でマイナス13.2パーセントとなります。外注費は増加しているものの、2019年3月31日付で解散した弊社海外子会社のAplix Corporation of America(ACOA)においてこれまで発生していた運営費等の削減等によりまして、前年同期と比較して営業費用が減少しております。
販売費および一般管理費についても引き続き継続的な削減を実施しております。その結果が、この(営業費用の)推移でございます。
19年12月期第2四半期 受注高・受注残高
続きまして、6ページは受注高・受注残高です。受注高は前年同期比でプラス120.3パーセント、受注残高はプラス23.4パーセントとなっております。
主な増加要因しては売上高の増加要因と同じく、ネスレ日本株式会社さまほかの受託開発案件の進捗が堅調に推移していることが1つと、お客さま向けのIoTサービスの試作開発案件を複数受注していることによるものです。ここまでは第2四半期の主な数字の報告となります。
株式交換及び資本業務提携について
続きまして、先般ご案内および開示させていただいております株式交換および資本業務提携についてご説明申し上げます。
8ページに概要が書いてあります。「スマモバ」というブランドを中心に、MVNO事業を展開させていただいている株式会社スマートモバイルコミュニケーションズ……ここでは略して「スマモバ」と呼びますが、スマモバ社を簡易株式交換により完全子会社化しております。
本年8月15日を効力発生日といたしまして、100パーセント子会社化しております。後に少し詳しく出てまいりますが、MVNOの会社を子会社化するメリットについてはスライドに書いています。
当社はIoTを基軸としたソフトウェアの開発からスタートしています。IoTとより親和性の高いデータ通信事業サービス等の新たな展開と、MVNOプラスαのサービスをご提供することにより、事業シナジーの創出を図ることが、まずは大事かと思っております。
当該株式交換による子会社株を合わせ、8ページの2つ目にあるとおりスマモバ社の親会社である株式会社光通信さまと資本業務提携を締結いたしました。
今回の株式交換にともないまして、光通信さまが当社の株式の約16パーセントを保有する筆頭株主になられるということであります。
このあと、当社の新生アプリックスグループの製品・サービスの販売促進が1つと、光通信さんのグループ会社さんが、いろいろ手掛けておられるさまざまIoTのプロジェクトがございまして、そういうところに対して、当社がアプリツールとして、提案およびご支援等々をさせていただくということで、より強い連携を図ってまいることになっております。
株式交換の主な目的
8ページでご説明したことと若干重複しておりますが、9ページに株式交換の主な目的が書いてあります。まずそもそもMVNO事業自体の将来性に関して(説明すると)、みなさまご承知のとおり、2019年5月の電気通信事業法の改正および今秋の施行等がございました。
従来のMVNO事業者にとって新たな顧客獲得のチャンスがあると考えておりまして、当社としてはMVNO事業の成長に期待したということが1つございます。
2番目が先ほど申し上げたプラスαの部分です。プラスαとは何かと言いますと、データ通信の事業、MVNOの事業のみならず、当社が中心となってIoTの製品やサービスなどのいろいろなものをMVNOの事業に組み合わせていくことで、通信サービスそれ自体に付加価値を与えることを考えています。
具体的には、スライドに書かせていただいているとおり、地方創生・防災・減災・観光等に資する地方自治体さま向けのソリューションのご提案をすでに検討しております。
3番目といたしまして、これも先ほど少し触れさせていただきましたが、IoT機器向けの通信サービスがございます。
ご存知のようにさまざまな通信サービスがあるわけでして、ここではIoT市場を非常に大きく書かせていただいておりますが、端的な例を申し上げると、1日に何回インターネットに繋ぐ必要があるデバイスなのか、ニーズ、IoTソリューション、あるいはお客さまによって千差万別であります。
1日に数回で済むところもあれば、1分間に何回も接続を行う必要がある場合もありまして、これらを全部まとめて同じサービスで解決するのはなかなか難しいところがあるとお客さまからの声もいただいております。
今回スマモバ社が子会社化になるということはグループになるということであり、スマモバ社が持っている上り回線の空きをうまく活用し、広くIoTと言っている通信速度や頻度、通信料金等々に関して、当社でご提供するソリューションの用途に応じたきめ細かい通信サービスを設定しようと考えています。
最後に、PF事業の立ち上げ加速と書いてあります。MVNO事業の商流、既存のスマモバ社MVNO事業の商流、販路・仕組み等々を活用し、当社が現在進めている事業の立ち上がりをより加速することも目的事項の1つとして考えております。
したがって、大きく分けてこの4点が今回の株式交換による子会社化の主な目的となります。
株式交換スキーム
株式交換のスキームとしては簡易株式交換のかたちになっていて、効力発生日である8月15日を過ぎておりますので、すでに効力が発生しております。
光通信グループさまがお持ちであったスマモバ社の株式と、当社の株式を交換するスキームでございまして、株式交換がスライドの図のようになっております。
比率としては、当社の株式を1とした場合に、スマモバ社の株式が143としました。つまり、スマモバの普通株式1株に対して弊社の普通株式143株を割当て交付したということになります。
本株式交換により交付する弊社の普通株式はスライドのようになっております。最初に申し上げましたとおり、持分比率としては光通信さまが(当社の株式を)約16パーセントお持ちいただくことになりまして、筆頭株主になっております。
スマモバ業績見通し(アプリックス連結取込ベース)
続きまして、スマモバ社の業績については細かい注記をいろいろと書いていますが、あくまでアプリックス連結取込ベースでの業績の見通しとして出させていただいております。
2019年9月30日をみなし取得日とし、10月以降の業績を当社の連結業績に取り込む予定でおります。なお、このページに掲載している数字はスマモバ社単体の業績見通しでありまして、いわゆるのれん償却費用、今回の経営統合等のPMIに係る費用、当該株式交換にともない発生する費用等はここには折り込んでいません。
株式交換にともない、スマモバ社の決算期も当社に合わせて12月に変更しております。以上のような条件をもとに出した数値がスライドの表でございまして、2019年12月期に関しましては、連結取組ベースの売上高が3億1,300万円でございます。
参考指標の欄において、来期以降に新規の獲得件数が大きく伸びるという予測になっておりまして、売上高が2020年12月期には16億6,000万円、2021年12月期には22億2,600万円と、これがスマモバ社の連結取組ベースでの売上高と指標になります。
株式会社光通信との資本業務提携について
光通信さまとの資本業務提携については12ページにございます。今回の簡易株式交換にともないまして、光通信様は当社の約16パーセントの筆頭株主ということになりました。
新生アプリックスグループが持っている製品・サービスやこれから投入する新たな製品サービスを、光通信グループさまがお持ちでいらっしゃる非常に高い営業力と強力な販売体制および販売網を利用させていただいて販売するといった提携を通じ、連携を強化してまいりたいと考えております。
業務提携の内容としてはスライドに4点書いております。MVNOの事業者の取得がありました。当然ですが、3Gから将来的には5Gの移動通信システムを用いた新たな製品・サービスを当社で用意し、販売を促進するというのが1点。
2点目には、当社が従来から取り組んでいるIoTソリューションの販売促進。3番目には、光通信さまのグループ会社さま等が取り扱っている製品およびサービスのIoT化を推進させるお手伝いをしていこうと考えております。
4点目といたしましては、光通信さまのグループ会社さまの法人顧客さまが有する製品・サービス等のIoT化に関しましても提案し、ご支援してまいりたいと考えております。
以上が7月24日に発表させていただきまして、8月15日に効力を発生いたしました株式交換および資本業務提携に関する説明となります。
「アプリックス事業ビジョン2019」の策定について
続きまして、先般開示させていただいております「アプリックス事業ビジョン2019」を資料等でご説明申し上げます。
14ページで、まず策定についてでございます。2019年8月13日の弊社取締役会におきまして、本「アプリックス事業ビジョン2019」策定を決議しております。
内容といたしましては、釈迦に説法のようで大変恐縮ですが、IoTを取り巻く市場環境の変化は顕著であり、そのような状況に対応するため事業の方針、あるいは方向性等について取締役会で継続的に見直しを図っておりますが、今回の見直しの結果、当社の事業を大きく2つの事業領域に分けて、集中していくことになっております。
アプリックスの位置づけ
IoTソリューション事業と非常に大きな言い方をさせていただいておりますが、IoTもソリューションも非常に広うございます。
当社としては今後どのあたりにフォーカスしていくのかというお問い合わせをいただいたなかで、(スライドに書いた)2つの方向性が出てまいりました。
この2つの方向性におきまして、アプリックスは何を行うのかというと、2017年11月に開示させていただきました新事業ビジョンを受け継いでおります。
当社は創業以来、メディアやネットワーク、制御系機器などを技術を用いてつなぎ「特定のお客様・特定の業界向けにカスタマイズし、新たな価値を生み出すソリューション」を継続して提供しております。
当社としましては、2017年11月に設定したスローガンの通りアプリックスという会社は「まだつながっていないモノ・コトをつなげるコネクタ」であると認識しています。
「モノ・コト」については長くなるので短く書いておりますが、もちろんこれは1対1という話ではなくて、「モノ・ヒト・サービス」や「モノ・モノ・コト」など、さまざまな「モノ」のことでございます。もしかしたらまだ繋がっていない「会社・会社」かもしれませんし、まだ繋がっていない「業界・業界」のこともあるかもしれません。
つまり、デバイス寄りの話から、スマホの話、そしてクラウドといくつか要素があるわけです。
さらにもう1つの要素としては、先ほどのMVNOに代表されるようなデータ通信がございますが、幸いにして当社はいずれの領域にも携わらせていただいてきておりますので、複数のカテゴリー、複数のドメインを繋がせていただくコネクトとして機能し得るだろうと考えております。
つまり、真ん中で汗をかかせていただくという役回りとして考えております。
共通基盤技術と産業コア技術を繋ぐ技術に関しては非常に多く進んでいるところでございますし、産業コア技術のデータを繋ぐという部分(も進んでおります)。
データと書いておりますが、いわゆる機械学習であるとか深層学習であるとかいうものに関しましても、貯まったデータを活用しています。2017年には「ビッグデータ」という言葉を書かせていただいてますが、現在は「データ」とさせていただいております。
2017年からの歩み
次に、2017年からの歩みです。2017年3月までは「アプリックスITホールディングス」という会社名でしたが、それ以降は経営体制の刷新をいたしまして、さらに創業当時の商号であります「株式会社アプリックス」に再度変更し、ロゴも変えました。
アプリックスが強みと自負しております組込み事業からアプリケーション、クラウドまでを一貫してご提供できる技術力と知見、ノウハウを基軸とし、お客さま企業がお持ちでいらっしゃる、あるいは抱えておられる何かの課題を解決する、技術力を持って解決するお手伝いをさせていただくかたちで、事業の選択と集中を実施してきております。
ここに「アプリックスの強み」が書いてあります。前回ご出席いただいた方にはお馴染みのことだと思いますが、かつてはハードウェアも取り扱っていたので、ハードウェアのところから組込みソフトウェアと言われている部分(までカバーしています)。
それから近年だと、当社ではO2Oプロモーションと呼んでおりますが、IoTという大きな流れのなかではハブにあるスマホのアプリケーション分野でフレームウェアからUXの設計等、実装も含め、クラウドを利用した大きな大規模のサービスの運用管理まで携わっております。
さらに大規模なシステム開発の案件も幸いながら頂戴しており、進めさせていただくとともに、海外でのIoTのソリューション実績も作ってきております。
デジタルトランスフォーメーション(DX)事業
先ほどご説明したDXとPFについてここから3ページに分けて書いております。デジタルトランスフォーメーション(DX)は総務省さんもおっしゃってるような用語でございます。
当社としては、今まで特定のお客さまや業界に向けてご提供してきたIoTを1つの基軸としたシステムインテグレーション、それからパッケージサービスを、よりインダストリアル、つまり産業系法人向けに比重を強め、提供するサービスやリリースのラインナップを拡充していきたいと考えています。
そのため、当社はコンシューマーではなく産業系の方に向かって行こうとしております。要はシステムインテグレーションの事業なのですが、まだICT化が十分ではない企業でありサービスであり事業であり業界の方々が、現在はデジタル化を進めなければならない状況にありまして、当社はそこのお手伝いをさせていただこうと考えております。
これをSIと言ってしまうと全部SIになるのでしょうが、当社ではデジタルトランスフォーメーション、長いのでDX事業と呼んでいます。
プラットフォーム(PF)事業
一方これに対して「PFとは何か」は18ページでございます。この分野に関しては前年の説明会等でも途中までお見せしているかと思います。
先ほども言いましたように、お客さま企業が今有しておられる何らかの課題を、当社および当社パートナーさまの技術を持って解決していくことを主眼に据えているのですが、時間的な制限制約等々もございます。例えば5Gなど、いろいろな変化がございます。
したがいまして、2018年4月、前年第2四半期には約1年半かけまして、こういったお客さまに最適なソリューション等をご提供していくために必要な要素を(検討してきました)。
現在当社が内部で完全に保有していないような要素については今からでは間に合いませんので、すでに先行しておられる企業さまや、あるいは団体さん等々と連携させていただきます。「5G」「5G edge」の時代も目前にきておりますので、そこに向けて揃えていきます。
(策定の)当時はステップ4までを大きな要素技術のカテゴリーとして考えておりまして、識別子、環境発電の技術、もともと当社のコアコンピタンスとしていた「エッジ・コンピューティング」と言われている部分、それから後で説明しますが、いくつかのプラットフォームをもち、本当の意味でワンストップでいろいろご提供できるところまで体制を整備したところでございます。
先ほどご案内したスマモバ社に関してはプラットフォーム部分、あるいはこのあとの5Gに向けての施策の一環となります。
事業構造
DXとPFの関係図が19ページでございます。これは初めて出す図でございます。非常にごちゃごちゃして分かりにくい部分があるんですが、縦横に考えており、縦の方向のものが青い部分で、大きく3つあります。
それぞれの間をデータ通信が繋いでおりまして、これも1つのプラットフォームだと当社では考えております。先ほどからの繰り返しになりますが、ハードウェアおよびハードウェアに非常に近い部分、例えばセンサー、組込みデバイス、組込みソフトウェア、あるいはハードウェアそれ自体も、IoTに関連いたしますので、関係図左端の大きく組込みと呼んでいるカテゴリーを1つのプラットフォーム(として考えています)。
真ん中のスマホを基軸とした部分のアプリやミドルウェア等々のプラットフォーム、そしてクラウドプラスアルファと書いてある1番右のプラットフォームはデータを格納しておくだけではなくて、さらにそこでデータを活用して、データビジネスを回す部分でございます。
さらに、当社としましてはソフトウエア・デファインドとかデファインド・ストレージといった先進のフルマネージドクラウドのような部分に関して、パートナーシップで強化を図っております。
もちろん従前の大手さんのクラウドにも携わらせていただいておりますが、それに加えて以上のようなフルマネージドクラウドの拡充をしているところです。
縦の部分は要素技術と呼んできておりまして、それぞれの部分でお仕事をいただくケースもあったのですが、今回の「アプリックス事業ビジョン2019」としましては、このあと縦の方向のプラットフォームとデータ通信を入れて4つの縦の方向のカテゴリーを、事業化をきちんと考えてマネタイズをしていくことに、さらに今まで以上にフォーカスすることをPFと呼んでいます。
これに対しましてDX事業は、いわゆるシステムインテグレーションでして、総務省さんがおっしゃっているDXという概念に基づき、まだICT等の利活用がお進みでない業界あるいは企業さま等々に対して、主に提供してまいる部分でございます。
「このプラットフォームの上から下まで全部やってください」というケースもあれば、「クラウドは実はいろいろあってやっているので、やはりアプリを基軸として、何らかのデバイスとやらないといけないので、下のほうをやってください」というようなインテグレーションもあります。
あるいは「下のほうはもうほとんど必要なくて、Beaconだけでいいんです」という、軽いハードウェアないしはBeaconのようなデバイスとアプリとクラウドというケースもあります。
いろんなケースがお客さまのもとにありまして、本当に1つの縦のプラットフォームぐらいしかないようなインテグレーションも含めます。
煩雑になるのでこの図では省いておりますが、横軸に関しましてはここに書いてある通り、さまざまな要素技術等々あるいはデータ通信をプラットフォームとして持っておりまして、これらを組み合わせて最適にご提供し、お客さまにとって最適なソリューションを提供することを当社としてはDX事業と位置付け、呼称しております。
さらに、相互補完や個々のプラットフォームの事業強化拡充にはすでに着手しておりまして、2018年第2四半期から進んできているものの一環ではあるのですが、今までプラットフォームやDXについてはあまり説明してきませんでした。
IoTソリューション事業と申していたんですが、Beaconは作っている、しかしクラウドもアプリも手掛けているため、「どこにフォーカスされているんですか」というご質問を受けたこともございまして、当社の事業の見取り図として整理させていただいたのが、この図になっております。
これは必ずしも業界や事業のカテゴリーを意味しておりませんが、まずそれぞれの要素技術、IoTと言っている以上、必ずスマホ、クラウド、いわゆる組込み部分であるデバイスの要素があり、必ずそのあいだを何らかのデータ通信が繋いでいます。
もちろんお客さまが「ここはもう決まっているからいい」という場合は別なのですが、当社としましては、「こういう問題があって、これを何とかしたいんだが、IoTでなんとかできますか」というお客さまに対して、きちんと最適なソリューションを、もちろん時間をかけずにご提供できるように、このようなパーツないしは方向性の拡充を図っています。
2019と書いてありますが、残された時間の中でさらに加速するというのが今回の「アプリックス事業ビジョン2019」の概要になっております。
中期的タイムライン
中期的タイムラインが20ページについております。これはかつて2017年の新事業ビジョンで書いていたものと少し変わっておりますが、2019年の終わりぐらいから、このプラットフォーム事業およびDX事業を拡充し、大きく伸ばしていくというタイムライン計画になっております。
以上が、DX事業およびPF事業の関係性になります。当社としては、きちんとDXおよびPFを分けて考えることと、両軸として取り組んでまいりまして、とにかくお客さまに対して、より最適でかつ効率的なワンストップのシステムインテグレーションを含めたソリューションのご提供を続けてまいりたいと考えております。
ここまでが、「アプリックス事業ビジョン2019」のご説明となります。
主要トピックス①
このあと、いくつかトピックスを付けさせていただいております。トピックスとしましては、ここ(会場)にも巨大なポスターやパネルを展示していますが、2019年6月1日から株式会社トランスメディアGPさんが提供されておられるO2Oプラットフォームの「店舗アプリ」の販売代理業務を開始しております。
もうすでにOEMデベロッパー契約を締結済みでございますが、OEMデベロッパーとして当社の独自ブランドで展開するのは、このあとになってからです。
O2Oプラットフォームでございますので、クーポン、スタンプ、プッシュなどのさまざまな機能を使って、要はリピーターを増やす仕掛けです。
こういった独自のアプリを作りたいという話は、以前から当然あるのですが、スクラッチから作ると非常に大きな費用がかかってしまいます。
しかし、例えば個人経営のような小さなお店さんや施設ですとそのようなご予算がないケースも往々にしてあると思っています。
このトランスメディアGPさんが提供されておられる「店舗アプリ」は、そのあたりをプラットフォーム化して、従来と比べると極めて安価に提供できる仕掛けになっております。
サブスクリプション型のビジネスモデルになっておりますので、これを当社が6月1日から販売開始するということで、アナウンスさせていただきました。
幕張メッセでありましたインターロップ併設の「APPS JAPAN」でも出展させていただいておりますので、新たな顧客層の開拓・サービス等々をご提供していくために、これも先ほど申し上げましたスマモバ社とも相談を開始しております。
(販売目標は)「3年間で1000件」と前にも開示させていただいておりますが、店舗ないしは施設のお客さまがこれを導入して、メリットがあるサービスをご提供していくということで、現在鋭意進めております。
主要トピックス②
7月1日に開示させていただいておりますが、当社の主力商品の1つであります「MyBeacon®シリーズ」の価格改定をしております。
価格の改定のみならず、同日より低電圧の検知機能を作っております。Beaconですので電池が入っていて、あちこち広いところに設置されているケースがあります。
電池があるのかないのか、人間が行って計らないといけないとなると、非常に煩雑であり、あるいは労務費等でコストを圧迫する可能性があるため、低電圧検知機能が欲しいとお客さまや市場からのご要望がありました。
当社の内部で持っていた機能に関して、きちんと検証し、2019年7月1日よりこれを機能として追加させていただきました。
価格改定に関しましては、低電圧検知機能の追加部分にともない、管理サーバーの機能拡張や、輸送費および人件費等々が高騰してきていることも踏まえ、価格を改定させていただきました。
会社概要
24ページの会社概要はとくに変わっておりません。
■モジュール出荷実績
26ページ以降は参考情報です。すでにご存知のものがほとんどかと思いますが、Beaconのモジュール累計出荷台数が50万台を突破しております。
■「MyBeacon®シリーズ」
「MyBeacon®シリーズ」のラインアップのご紹介です。
「MyBeacon®シリーズ」の採用事例
「MyBeacon®シリーズ」の採用事例として、KDDIさまの動物園向けサービス「one zoo」を紹介させていただいております。
大規模IoTシステム開発
先ほど、大規模IoTシステム開発も強みであると申し上げております。その例といたしまして、ネスレ日本株式会社さまの大規模IoTプラットフォームである、累計出荷台数30万台以上、アクティブユーザが10万人を超える「バリスタ i」を、当社が一括して開発・運用させていただいているというご紹介になります。
■システム開発支援
その次もネスレさまであります。新・宅配サービス「MACHI ECO(マチエコ)便」というコインロッカーのシステム開発のご支援というかたちで、携わらせていただいております。さらに、保守に関しましても担当させていただいております。
海外における先端的な実績
海外における実績も先ほど申し上げました。これに関しましては一例といたしまして、浄水器のAquasanaさまと空気清浄機のGuardianTechnologiesさまを従前から出させていただいております。
サービス:HARPS™(ハープス)
サービスといたしまして「HARPS」も従前からご案内しておりますが、水処理システムをIoT化するためのオールインワンパッケージであり、欧米を中心に順次展開しているものに関して書かせていただいております。
サービス:BeaBridge ™(ビーブリッジ)
2018年にリリースしておりますが、「BeaBridge」はBeaconと無線ランのゲートウェイになります。
サービス:groma Quanti™(グローマ クアンティ)
屋内測位・位置情報システム市場向けのソリューションである「Quanti」を記載させていただいております。
このあたりに関しましても、順次サービスおよび機能の拡充・拡張等々を進めておりますし、パートナー企業さまとのお話も進めておりますので、ご案内できるタイミングがありましたら速やかにご案内してまいりたいと思います。
以上、駆け足で少しお話しさせていただきましたが、2019年12月期第2四半期の決算説明会を終わります。ご清聴ありがとうございました。