2018年3月期決算説明会
内田陽介氏:弁護士ドットコムの内田でございます。みなさま本日はお忙しいところ、誠にありがとうございます。
今回は通期決算ということもございますので、前期の簡単な総括をさせていただきたいと思います。前期の弊社はリーガルテック時代の到来をいち早く捉えまして、クラウドサインに大きく投資をした1年でございました。
結果として、当初想定していた以上の大きな成長を遂げることができたかなと。未来に向けた、非常によい仕込みができた1年だったんじゃないかと考えております。
そして今の外部環境に目を向けてみますと、本日(2018年5月14日)の日経新聞にも掲載されていましたけれども、会社設立のワンストップのオンライン化ですとか、印鑑義務の廃止といったこともありますし、裁判のIT化に向けて準備が進んでいるといったこともあって、専門家領域に取り組む中でも、非常に大きな変革期が今訪れようとしております。
我々としても、この大きな変革の波をしっかりとらえて、今こそ大きな将来への成長のための投資をしていくと、そんなチャレンジをするタイミングなのではないかと考えております。
こちらは私の個人的な経験から来る考えとかではありますけれども、やはりユーザーの課題を解決する良質なコンテンツ・サービスをしっかりつくり続けていくということこそが、やはり長期的に成長を続ける強い会社をつくる源泉なんだろうと、信じております。
今期も我々弁護士ドットコムは、さまざまな事業がございますけれども、しっかりサービスを育ててまいりたいと思っておりますので、みなさまも弊社事業の成長を、ぜひご期待いただければと思っております。
2018年3月期 ハイライト
それでは、まず前期の振り返りから始めさせていただきたいと思います。まずは、2018年3月期の決算概要でございます。
業績はご覧のとおりでございますけれども、売上が約23億円ということで、前期比1.4倍となっております。
営業利益・経常利益については、5億円強ということで、「クラウドサイン」への投資をしながら(それぞれで)前期比1.2倍という成長を遂げた1年となりました。
各事業についてのトピックスやKPIについては、のちほど詳細にご説明させていただきたいと思いますけれども、いずれも順調な成長を遂げた1年だったかなと考えております。
2018年3月期 業績概要
こちらが業績概要でございますが、ご覧のとおり、売上高および各利益ともに、開示予算を無事達成いたしました。
次のページから、それぞれの指標について、推移をご説明させていただきたいと思います。
売上高の四半期推移
まずは、売上高の四半期推移でございます。
今回の第4四半期も、各事業ともにバランスよく成長することができて、全体としてもきれいな右肩上がりが継続することができた四半期だったかなと考えております。
現在注力投資をしております「クラウドサイン」については、この中では上から2つ目にございます「広告その他サービス」という中に入ってきております。徐々にではありますけれども、売上面においても、存在感が少しずつ表れ始めているという状況でございます。
販売費及び一般管理費の四半期推移
次に、販管費の四半期推移です。
前回の第3四半期の決算説明会でもご説明させていただきましたけれども、第4四半期は来期に向けて……つまり今期(2019年3月期)に向けた投資を計画的に行っていくということで、販管費が伸びてきております。第3四半期と比較しまして、5,800万円ほど販管費が増えてきております。
大きなところでは、やはり人件費が多く、その増員に伴うオフィスの増床・消耗品の購入といったところも、計上されてきております。
営業利益の四半期推移
営業利益の四半期推移です。
こちらも積極的な投資をしておりますので、「第4四半期の投資をした結果、営業利益はだいたいこれぐらいになるだろう」という(計画の)ところで運営してまいりましたが、第4四半期の営業利益は1億300万円となりました。
貸借対照表
貸借対照表でございます。
こちらは、およそご覧のとおりでございます。利益が着実に積み上がってきておりますので、純資産が前期比で3億5,100万円ほど増加してきている状況でございます。
月間サイト訪問者数の推移
各事業ごとの進捗状況について、ご説明させていただきたいと思います。
まずは、弁護士ドットコム事業でございます。
「弁護士ドットコム」の月間サイト訪問者数でございますけれども、足元は非常に好調でございます。この第4四半期なんですが、(2018年)1、2、3月とすべての月において、月間で1,000万人のユーザー数を超えてまいりました。
我々としては、法律トラブルで困っていらっしゃる方を1人でも多く減らしていきたいという思いで、日々サイトの改善ですとかユーザビリティの向上といったところを、続けてきております。
やはり「弁護士ドットコムニュース」がどれだけヒット記事を出せるかといったところで、月によってアクセスが多かったり少なかったりという変動は、まだ多少あることはあるんですが、やはり足元で、だいぶサイトのアクセスの手応えを感じてきております。今期もしっかりと、アクセスを上げていけるんじゃないだろうかと手応えを感じております。
累計法律相談件数および有料会員数について
こちらですが、「みんなの法律相談」における累計法律相談件数および、その閲覧をするための有料会員数の推移となっております。
この第4四半期も、従来トレンドどおりに順調に推移してきております。このトレンドが、今期についても比較的同じような推移で続いてきてくれるだろうと考えておりまして、しっかりここで利益を出せる事業として、育成されてきていると感じております。
会員登録弁護士数について
そしてこちらが、「弁護士ドットコム」にご登録いただいております会員登録弁護士数および、有料でご登録いただいている弁護士数の推移でございます。
この(2018年)3月において、会員登録弁護士数は15,000名を突破してまいりました。現在、国内の弁護士の先生方は、40,000名を若干超えるぐらいの数でございますので、おかげさまでだいたい40パーセントに近づく程度に、先生方にご登録いただけるような規模まで、サイトが成長してきております。
ご登録いただける先生の数が増えていけば増えていくほど、ユーザーにとってはサイトの利便性が高まっていく。なので、多くのユーザーがさらに使うと。多くのユーザーに使っていただければいただけるほど、多くの先生方にとっても登録するメリットが出てくるというサイクルがございますので、そのサイクルが非常によく続いているというところでございます。
そして、有料でご登録いただいている弁護士数でございます。前期の期初計画では、だいたい年間で600名程度を伸ばしていこうという計画でございましたけれども、それを若干上回ったぐらいのところで着地いたしました。
今期は前期同様に600名程度、しっかり確実に伸ばしていきたいと考えております。
クラウドサインの概要
次に「クラウドサイン」について、ご説明いたします。
クラウドサインは、今から2年半ほど前に始めました、日本初のWeb完結型クラウド契約サービスというところでございまして、導入いただいている企業さまが、今非常に増えてきております。
導入いただいている企業さまのメリットとしては、やはり契約締結のスピードアップと。従来の紙の契約書であれば(契約締結に)2週間ぐらいかかっていたものが、クラウドサインだったら1分で終わってしまうといったところが、(メリットとして)非常に大きくあります。
そして、郵送代・紙代・インク代・印紙代……人件費もそうですが、そういったさまざまなコストが、クラウドサインであれば大幅にカットできるというところや、契約書に電子署名をして改ざん防止をいたしますので、そういったところで、管理機能も強化されると。
契約書の紛失とか、そういったリスクもなくなっていくという、コンプライアンス面・管理面での強化といったところが、魅力になっております。
非常に大幅な生産性の向上と、コンプライアンスの強化が図れるサービスとなっておりますので、現在の日本に求められているような、時代の要請ともいえるようなサービスになってきてるんじゃないかなと考えております。
導入企業数および累計契約締結件数について
そのクラウドサインの、現在の導入企業数および累計の契約締結件数でございますが、こちらのようになってきております。この第4四半期ですが、まず一気に4,500社に近いほどの企業さまにご導入いただけました。
やはり、このクラウドサインは電子契約で、2社間同士でやるものですから、クラウドサインをご導入いただいている企業さまが増えれば増えるほど、サービスの利便性が高まっていくという、いわゆるネットワーク効果が非常にはたらくサービスとなって、現在は加速度的に導入企業さまが増えているところでございます。とても、成長に手応えを感じております。
第4四半期におけるトピックス
そして、このクラウドサインでは、第4四半期にどういったことがあったかといったトピックスを、いくつかご紹介させていただきます。
まずプロダクト面・機能面では、お客さまのニーズが非常に高い「契約管理機能」を、現在強化しております。さまざまな角度から、クラウドサインで契約した契約書を検索することが可能となりました。
そして(2018年)3月には、「クラウドサイン SCAN」というサービスをリリースさせていただいております。こちらは、過去に紙で契約を締結したものを、スキャンしてデジタル化を推進していくサービスとなっております。後ほど、詳細をご紹介させていただきたいと思います。
そして最後に、建設領域への進出もトピックスとしてございました。従来、建設業界での建設工事請負契約が、クラウドサインでちゃんと適法として使えるのかどうかが、少し不明瞭だったところがありました。そこを明確化するために、我々は「グレーゾーン解消制度」を活用いたしまして、しっかり「クラウドサインで使っていただいて、問題ない」というお墨付きを頂戴いたしました。
それに伴いまして、より多くの建設業者さまにクラウドサインを使っていただけるよう、今拡販を始めようとしている最中でございます。
この建設業界の方々ですけれども、建設業許可証を持たれている会社さまだけでも、全国で47万社あると言われております。とはいえ、その大半は中小零細と言われる小さな規模の会社さまが多いと思うんですが、そういった会社さまにとっては、契約をわざわざ紙で取り交わすのが非常に手間で、コストもかかるところもあって、口頭契約……電話とかで契約をしてしまうところが、珍しくはありません。それによって、後々トラブルになることが非常に多いところが、業界の大きな課題の1つであるともうかがっております。
こういった方々にクラウドサインを使っていただければ、そういった課題もかなり払拭できるのではないかと考えておりますので、ここは今後も、積極的に広げていきたいと考えています。
そのために、まず第1弾としまして、(2018年)2月に、日本最大級の建設業マッチングプラットフォームを運営されてらっしゃる、株式会社ハンズシェアさまと提携をさせていただきました。まずは代理販売で、ハンズシェアさまにお客さまをご紹介いただいている状況ではございますけれども、今後はプロダクト面・サービス面での連携といったところも、視野に入れていきたいと考えております。
税理士ドットコムのトピックス
次に、「税理士ドットコム」についてご紹介いたします。税理士ドットコムは、前期1年間を通しまして、「本格的に、これから税理士ドットコムを伸ばしていく」ということで、専属的なチームを組成いたしました。事業拡大に励んできた1年でございましたが、その甲斐もありまして、ユーザー数は前年比3.5倍の183万人まで、増加してまいりました。
ユーザー数だけではなくて、売上もしっかり付いてきた状況でして、この第4四半期は、売上が6,000万円近い状態まできております。この6,000万円という数字は、弁護士ドットコムという会社が上場した直後ぐらいの、弁護士マーケティング支援サービスの売上と、ほぼ同等程度の規模になってきております。なので、今後弁護士ドットコムに次ぐ収益を生んでくれる事業として、しっかり育成が期待される状況になりつつあります。
ビジネスロイヤーズのトピックス
次に、「ビジネスロイヤーズ」でございます。こちらのビジネスロイヤーズは、企業の経営者の方々や、法務部門・管理部門の実務に役立つ、企業法務ポータルサイトになっております。こちらも、サイトのアクセス数が順調に伸びておりまして、前年比3倍の46万人にまで成長してまいりました。
こちらは、これまでメディアをまだまだ育成している段階でしたので、とくに事業化であるとかマネタイズは行っていなかったんですが、メディアの規模がかなり増えてまいりましたので、今期以降はこのメディア力を背景に、いよいよこういったマネタイズも視野に入ってくる段階まできております。
ちょうどこの(2018年)2月には、企業の法務部門・管理部門の方々の転職支援サービスである「EXCAREER」という事業をリリースさせていただきました。こちらのターゲットとなる転職をされる方々は、このビジネスロイヤーズをご覧になっているユーザーさまと相当親和性が高い方々だと考えておりますので、こういったところも1つの事業化の可能性として、今後展開を考えていきたいと思っております。
リーガルテックラボのトピックス
最後に、「リーガルテックラボ」の状況をご説明いたします。リーガルテックラボは、リーガルテックに必要となる、例えばAIやブロックチェーンとか、そういった先端技術を、社内で研究開発をしている組織でございます。
こちらは、この(2018年)3月にりそな銀行さま・デジタルガレージさまと提携させていただきまして、ブロックチェーンを活用した個人向けローンの業務の効率化を図る「スマートコントラクトシステム」を開発させていただきまして、現在は実証実験を開始しております。
契約で定めた条件が自動的に実行されるところが、スマートコントラクトシステムの世界観となっておりますけれども。それは、現在我々が行っている契約の締結ならびに管理をやっている、クラウドサインの未来の姿の1つだと考えているんです。
スマートコントラクトシステムは、お金の移動ですとか、物の移動ですとか、権利の移動ですとか、世の中のあらゆる取引行為が対象となってきますので、将来的には社会を大きく変える基盤となるものになるんじゃないかと思っています。そういった来るべき未来に備えて、リーガルテックラボにおいては、技術のノウハウですとか、知見を貯めている最中でございます。
売上高の推移および今期計画
以上が、前期の業績の報告となります。これから、今期の計画についてご説明させていただきたいと思います。
まずは、売上高の今期計画でございます。売上高は、前年比34パーセント増の31億円を、現在計画しております。各事業ともに、今期も安定的に成長させていきながら、今後とも計画的にトップラインをしっかり伸ばしていくところを、実現してまいりたいと思います。
営業利益の推移および今期計画
そして、営業利益でございます。今期もやはり前期に引き続いて、クラウドサインをしっかり伸ばしていくところで、クラウドサインの投資期と位置づけております。そのため、営業利益については、前年比の横ばい程度とする計画を立てております。
現在、非常に勢いよく成長しているクラウドサインですけれども、こちらは電子契約マーケットにおいて、圧倒的なナンバーワンになるところを目指す1年にしていきたいと考えています。
先日、アメリカではDocuSignが上場しまして、(2018年5月14日)現在、時価総額が日本円に換算して7,000億円程度となっております。また、今後の電子契約マーケットの市場規模で、最新の調査では、2023年頃には5,500億円ほどのマーケットサイズになるというレポートもございます。
もちろん、そういった大きなマーケットなので、我々は取りに行きたいと思って投資をしているわけなんですが。当然、ここへの投資を抑えていけば、これ以上の利益を出して今までのようにいくのは、我々のビジネスモデルが座布団型でしっかりと積み上がっていくものですので、十分そこは可能ではあるんですけれども。
今こういう大きなチャンスが目の前にきているところで、目先の利益を少し積み上げていくよりも、社会に対する影響をしっかり拡大していって、実質的な企業の価値を大きく向上させる1年にしていきたいと考えております。
前期・今期と、クラウドサインの投資期と位置づけておりますので、営業利益が抑制気味になっております。
「いったい、いつまでが投資期なんだ」と、ちょっとご心配になる方もいらっしゃるかもしれませんけれども。今我々が考えている計画の中では、おそらく来期くらいから、クラウドサインについても、少しずつ利益貢献フェーズに近付いてくるのではないかと考えています。
各サービスの今期方針
それでは、今期の各サービスについての計画をご紹介させていただきたいと思います。
まず、大方針としましては、先ほど申し上げましたように、中長期的な成長に向けまして、クラウドサインにしっかり投資すると。そして、既存事業も今までどおり伸ばしていくというところでございます。クラウドサインについては、ちょっといくつか(方針が)ございますので、次のページ以降で、詳細をご紹介させていただきたいと思います。
弁護士ドットコムについては、こちらも今現在、足元のアクセス数も非常に好調だというところもありますし、弁護士マーケティング支援サービスを引き続きしっかり伸ばしていくところが、基本路線でございます。ただし、それだけではなくて、今後もずっと継続的にこの事業を伸ばしていくために、前期からマーケティングの価値以外の新たな付加価値を、ご契約いただいている先生方にご提供できるような、そのような仕込みを行っています。
現在、少しテストマーケティングしていますのは、先生方の業務効率がさらに向上するような業務支援ツールを作っていたり、オンラインでのセミナーといったものを、テストマーケティングさせていただいています。そのような新たな付加価値を、このサービスにどんどん付け加えていくことで、先生方にとって非常に(便利で)やはり誰もやめないと。
弁護士ドットコムに参加すると、支払っているお金よりもはるかに高い付加価値が得られると。そのような状態を作って、継続的に伸び続ける強い事業。弁護士ドットコムを、そういったものにしていきたいなと考えています。
そして、税理士ドットコムです。こちらは先ほど申し上げたように、足元は非常に順調ですので、弁護士ドットコムに次ぐCGMとして、しっかり今期も伸ばしていきたいと考えています。
本日(2018年5月14日)、投資用マンションの販売を行っていますグローバル・リンク・マネジメント社さまとの提携を発表させていただきましたけれども。この税理士ドットコムに訪れていらっしゃる183万人のユーザーの方々というのは、やはり少なからずお金に対する興味があられるユーザーさんだったり、経営者の方々だったり、富裕層の方々だったりと、そういう方々が多いということですので、そういった方々に対する何らかしらの事業の展開も、今後十分あり得るのではないかなと。このあたりも、どんどん検討していきたいなと考えています。
クラウドサインの成長イメージ
そして、今期も重点投資を行っていくクラウドサイン。どのような成長を遂げていくかといった計画を、ご説明させていただきます。こちらは先ほども申し上げましたけれども、電子契約のマーケットは、これから一気に拡大してくるということが書かれています。こちらのグラフは、これまでのクラウドサインの導入企業の数の推移と、今期どれだけ伸ばしていくかというイメージ図となっています。
我々も、日々(スライドの右側の)こういったさまざまなお客さまに導入いただいていまして、さまざまなお声をいただきます。その中で、非常にこのサービスの手応えを感じていますので、やはりこの機会を逃さずに、圧倒的に成長を遂げられる1年にしたいと思っています。
クラウドサインの今期施策
その成長のために、いったいどういったことをしていくのかというところですけれども。まずは、やはり拡販スピードを一気に上げていきたいなと考えています。自分たちだけで販売をしていくわけではなくて、さまざまなパートナーの方々、代理店の方々と連携させていただいて、クラウドサインを広げていきたいと思っています。
(例えば)ここで挙げさせていただいている、KDDIさま。こちらとはすでに、KDDIさまが運営されているSaaSのサービスを紹介するサイトで、クラウドサインをご紹介いただいていますけれども、今後はさらに、連携を深めてまいりたいと思います。先ほどの株式会社ハンズシェアさまもそうですが、さらにさまざまなパートナーの方々と、今期は提携させていただいて、一気に契約の数を増やしていくといったところを、今準備中でございます。
そして、契約の電子化は世界的なトレンドですので、やはり日本だけではなくて、世界中にチャンスがある状況です。こちらも、ちょうど先ほど発表させていただいたリリースですが、シンガポールでSaaSの販売を手がけていらっしゃいます、Cuny'sさまという会社さまがあり、こちらと販売代理の契約の締結をさせていただきました。これから海外においても、クラウドサインでの販売を開始させていただきたいと思っています。
そして最後に、プロダクトの開発面においては、第4四半期に引き続いて、管理機能を強化していって、ユーザビリティの向上を図っていきたいというところです。こちらは次ページ以降で、もう少し詳細をご紹介させていただきます。
契約管理機能の強化
この契約の管理機能は、契約書を日々取り扱われる法務関係者の方々にとって、非常にニーズが高い領域になっています。契約の管理機能を強化していくことで、契約の締結から管理まで、契約の領域全般をカバーする。「Vertical SaaS」と書いていますけれども、一気通貫に契約を管理できるような、そんなサービスに進化させてまいりたいと思っています。
過去、従来紙で取り交わした契約書もスキャンする。そういったものを取り込んで、クラウドサインの中で、クラウドで保管をする。そして、それをいつでもどこでも、あらゆる角度から契約書を検索することができる。そんな状態にしたいと思っています。
おそらく今後、OCR(光学文字認識)技術などの進化などがあれば、契約書の本文についても、検索の対象となってくると思います。よりセキュアな環境で契約書を管理していきたいというお客さまのニーズもございますので、この契約書を誰が見ていいかとか、そういうところの権限の設定ですとか、そういったところの機能なども、今後強化していきたいと思っています。
このクラウドサインのプロダクト面を強化させて、導入いただいたすべての会社さまで、生産性の向上を一段と推進させられるように、プロダクトを進化させたいと考えています。
クラウドサインSCANについて
そちらの契約書管理を万全にしていくためにも欠かせないのが、やはり先ほど申し上げた、従来の紙の契約書の取り扱いの部分です。こちらを、最後にご紹介させていただきます。クラウドサインSCANというサービスを、リリースさせていただいています。このクラウドサインSCANでは、各社さまは今まで、だいたい自前で契約書をPDF化して、電子化してやられたり、データ入力をされていたんですが、それを弊社で請け負わせていただくというサービスになっています。
今後はスキャンした契約書をクラウドサインの中に取り込んで、契約書をすぐに検索・参照できる、もしくは(契約書の更新日や終了日が近づいた際に)アラートが上がってくる。そういう状態にしていきたいと考えています。現在でも、こういったスキャン事業は、マーケットサイズが1,000億円超あると言われています。このクラウドサインのようなサービスと連動していくことで、電子化していくことのメリットが、ますます上がっていくだろうと考えています。
こういったマーケットも、今後大きくなっていくのではないかなと思っていますし、我々のこのクラウドサインSCANも、今期はしっかり拡販してまいりたいと考えています。
今後の成長イメージ
最後に、こちらの今後の成長イメージ(をご覧ください)。非常に簡単なものではございますけれども。
既存事業(弁護士マーケティング支援サービス)は、固い事業がございますので、それをさらに固くして、確固とした事業基盤を育成していきながら、クラウドサインを中心とした新規事業(リーガルテックサービス)を強化して、中長期的に、飛躍的に成長するような状態を目指してまいりたいと考えています。
こちら以降は、弊社ビジネスモデル等をご紹介するような参考資料となっていますので、お手すきの際にお目通しいただければ幸いでございます。以上、簡単ですが、ご清聴ありがとうございました。