1-1. 2018年1月期 通期連結業績概況(前期比)(1)
橘鉄平氏(以下、橘):本日は足をお運びいただきありがとうございます。
代表取締役社長の橘鉄平です。この2月1日よりこの重責を拝命いたしました。昨年(2017年)の10月に、この人事を発表させていただいたのですが、10月までイギリスにおりまして、その前はアメリカで8年ほど、海外におりまして、海外事業を担当していました。
海外8年と、その前は、事業会社のポールトゥウィンで主に事業の拡大の部分をやっていました。私が2004年に会社に入った時は、東京と名古屋の2拠点だったのですが、その後、福岡や京都、札幌、横浜といった事業所を立ち上げました。どちらかというと、当社の拡大だったり新しいチャレンジの部分を担ってきました。
物理的にいろいろな場所で過ごしたこともあり、いろいろな社員と一緒に働き、いろいろなクライアントとお付き合いさせていただいたのかなと思っております。それが、私のひとつの、この会社における特徴だと思っております。
この度の重責におきましては、これまでの経験を生かしながら、リレーションをより強めていって、社員一丸となって当社を成長させるべく、まい進するつもりです。皆さんも、ご指導ご支援のほど、よろしくお願いします。
本日、18年1月決算と、19年1月期について、ご説明させていただきたいと思います。
まず18年についてです。売上は増収に終わったんですけども、利益の面で昨年比で減益ということで、皆様にご心配をおかけしてることかと思います。こちらについては、本業といますか、大部分を占めるデバッグ検証部門・ネットサポート部門は堅調に伸びているんですけども、その他の部門として海外子会社の買収後ののれんの償却における減損と、またその他の事業ということで行っております事業で損が出てしまいまして、そういった数字になっております。こちらは昨期における一時的な損失というふうに私どもは考えておりまして、今期は改めまして事業を成長させていきたいと思います。
そのあたりも含めて、これから説明させていただきます。
山内城治氏(以下、山内):おはようございます。管理部長の山内です。
実績の部分につきましては、私の方から A 説明させていただきます。
昨年の前期比の業績につきましては、売上が前期比13.4パーセント増で、222億6,600万円、営業利益がマイナス6.6パーセントの減で22億5,000万円、経常利益が前期比プラス1.7%で23億5,100万円、親会社株主に帰属する当期純利益に関しましてはマイナス5.9%の10億9,900万円となっております。
デバックセグメントであったりネットサポート部門の説明につきましては、(スライド)1-3の方でくわしく申し上げます。
今、社長のほうから(説明が)ありました通り、前期比の減益の要因としましては、その他事業のセグメントによる営業損失からなっています。
従前はデバック検証セグメント、ネットサポートセグメント、その他セグメント、という3セグメントだったのですけども、今年から、その他セグメントが医療関連事業とその他事業いう形で2つのセグメントに分かれています。
今回は簡易的に、両方合わせて「その他セグメント」というかたちで説明させていただきます。その他セグメントのところで、前期比マイナス3億円の営業利益の減というところがそのまま連結全体の営業利益減になり、当期純利益のところまでヒットしております。
またセグメントの中で、外国人の技能実習制度を使った介護職の教育であったり、日本に連れてくるようなビジネスをやってるんですけども、ご存知かと思いますが外国人技能実習制度に介護職が加わったのが去年の11月です。遅れに遅れて、11月に追加されています。
あと私たちはベトナム人の介護職員を日本に連れてくるビジネスをやっているのですが、今度は送り出し側のベトナムの機関に認可がなかなかおりないという状況になっております。最近やっと、ひとつふたつ許可が出はじめて送り出す機関も出てきているのですが、このあたりの外部環境が不透明になってきたということがあり、私たちもベトナムで人を抱えて準備してるんですけども、いつ送り出せるかわからないという不透明な状況になったので、外部環境に照らし合わせて売上の計上の見直しを行っています。今回、「その他事業」でマイナス4億円、前期比で見るとマイナス3億円の損失が出ています。これが前期比マイナスになっている要因になります。
1-2. 2018年1月期 通期連結業績概況(予想比)(2)
続きまして、ガイダンス業績予想に対する対比になります。
売上の方はプラス3億1,400万いうことで堅調に推移しましたが、営業利益の方がマイナス1億9,100万の未達、経常利益でマイナス3,400万の未達、当期純利益でマイナス3億6,800万の未達になりました。
こちらに関しては前期比の方でもご説明した通り、その他事業で黒字を見込んでいたものが、マイナス4億円の損失に終わったというところがひとつあります。
もう一点が、社長からありました通り、海外子会社として「Pole To Win UK Limited」を持っていますが、これが従前、(株式を)70%取得だったものが、追加の30%取得して今回100%の取得しています。追加の30%を取得するときに、新たにのれんの発生がありまして、去年も減損していることから、新しく発生したほうについても即時償却という形で、減損を含めて特損のところに、2億2,600万の減損損失が入っております。これが当期純利益のところにヒットしてくる損失になります。
ですので、連結全体で見た前期比の減益だったり、予算に対する利益の未達というところは、「その他事業」から出てきてる損失及び在外子会社ののれんの償却ということになります。
1-3. 2018年1月期 通期セグメント別業績概況
では、(スライド)1-3の方で、主要セグメント、コアビジネスであるデバッグ検証事業やネットサポート事業についての前期のご説明をさせていただきます。
デバッグ検証につきましては、売上の方が23億2,800万のプラスで183億6,700万、営業利益がマイナス1,900万で、24億8000万の結果になりました。
こちらの方の内容を簡単にご説明しますと、デバッグ検証事業のところは、みなさんご存知かと思いますが、おもに国内子会社でやっているデバッグ、在外子会社でやっているデバッグ・ローカライズ・カスタマーサポートというのに分かれます。
セグメント情報の方で海外売上が出ていますので、セグメント情報に出てる海外売上はほとんど100パーセント、デバッグ検証事業の売上と思っていただいて結構です。
差し引きしていきますと、お分かりになるかと思うんですけども、国内デバッグについては、前期116億から今期129億という形で11パーセント成長、売上にして約13億円伸びております。
海外でのデバッグ検証の売上としては、44億から今期54億、約10億伸びておりまして成長率としては24%くらいになります。
従いましてデバッグ検証事業で23億売上が増加していますのは、国内で10億、海外で13億の伸びになります。
利益面につきましては、若干の減益になっています。去年、台湾やカナダ、LAといったところで拠点を新設しており、その拠点がまだ稼働率低いということもあり、拡大に向けた拠点の開設が進んだこと、あと国内におきましても人件費の増加、人の確保のためにテスターの給料を上げたりしてる部分がありますので、デバッグ検証の営業利益が若干の減益になっております。
国内につきましては、家庭用ゲーム向けのテストや、アミューズメント、パチンコ向けのテストであったりモバイル向けのテストであったり、攻略本の制作ですとか、ローカライズなんていう仕事もやってますけれども、去年1年間でみますと、やはりモバイル、ソーシャルゲームだったりネイティブアプリのデバッグが伸びております。
ネットサポート事業につきましては、前期比売上の方がプラス4億1,700万で36億7,800万、営業利益が1億8,300万伸びまして1億5,500万という形になっております。
ネットサポート事業につきましては、前前々期、赤字という況状もあったんですけども、手直しが進みまして、今回、全四半期とも、安定して黒字を出して、このような結果になっています。
売上の伸びの方につきましては、従前からお付き合いのある大手ECサイトやポータルサイトが伸びたのと同時に、去年あたりから、新たな動画サイトやショッピングサイトの立ち上げているIT 企業が増えており、そのような企業との新しい取引などが始まりながら売上が増加しております。
1-4. 四半期業績推移(売上高・営業利益)
(スライドの)1-4です。四半期ごとの業績推移になります。
売上が第3四半期から第4四半期にかけて減少しており、営業利も第3四半期から第4四半期にかけて大きく減少しておりますのは、冒頭で説明申し上げたように、その他事業のほうで売上計上の見直しをした結果、売上の取消であったり見込まれる損失に対する引当てを行ったり第4四半期にしたもので、何か事業に突然変化が起きたというものよりは、事業環境に合わせた計上の見直し等、第4四半期の方に押し込んだ結果によります。
1-5. 財政状況 連結貸借対照表
貸借対照表の説明になります。
18年1月期末におきましては、自己資本比率で73.7%、ROEで12.3%いう形で大きな変化なく、良い状態になっております。
1-6. 財政状況 連結キャッシュ・フロー計算書
続きまして、1-6、キャッシュフローの状況であります。
投資キャッシュフローが7億3400万ありますのは、申し上げた通り、UKの追加30%取得があったものによります。
財務キャッシュフローで10億3400万ありますのは、去年の配当の支払3億4800万と6月に行った自己株の取得6億8700万の結果、財務キャッシュフローが10億3400万あります。
その結果、期末の現預金残高としては57億4600万、これは国内にあるものと外貨建ての海外にあるものもありますけども、グループ全体としての円換算としては、57億のキャッシュいうことになります。
1-7. 株主還元(配当予想)
次、1-7が株主還元のお話になります。
これは前期、ガイダンスで19円の配当ということにしておりましたので、株主総会の決議が前提になりますが、予想で出していた19円は変えずに行く予定であります。
業績予想の当期純利益のところが未達になっておりますので、(配当性向)25パーセントで計算し直すと、本来なら減額しないといけないところなんですけども、減損損失であったりその他事業の所の損失がなかったとすれば、十分に19円(の配当を)出せるという判断で、そのまま行う予定であります。
1-8. 当社株式の状況
次、1-8が、株主の状況になります。
17年1月期末前、4,421人の株主が、18年1月期末に2,406人ということになっております。去年は株価が順調に推移しましたので、今、少し個人株主が減っていった状況になっております。その代わりに外国人株主の比率が34%まで増加しております。
確かに私も(投資家やアナリストとの)1on1の対応などもしていますけども、去年1年間、外国人の方の1on1の申し込み、今月もですねま外国人投資家の方とのテレカンであったり増えてる印象があります。
これも話を聞いてると、海外の同業他社の様子の話を聞いたりして、日本にも同じような会社があるということで、私達の方にたどり着いて面談の申し込みがあるような流れが増えている印象があります。
ここまでが前期の実績の説明になります
2-1. 2019年1月期 通期連結業績予想
橘:続きまして、今期業績の予想を発表させていただきます。
19年1月期の売上高につきましては251億800万円、営業利益が26億1200万円、経常利益が20億2400万円、一株当たり当期純利益が84.71円で、配当を一株あたり20円で予測しております。
昨期は数字を下げる部分もあったんですけれども、今期につきましては順調に業績を伸ばしていきたいと思っております。
2-2. 通期連結業績の推移、計画
(スライドを見ながら)グラフに表しますと、このような感じです。
成長の要素としては、デバッグ検証事業、ネットサポート事業とあるんですけども、先日決算の前に発表させていただきました「サイタスマネジメント」という会社を買収しております。その売り上げにプラスして、我々の事業にはネットサポート事業のサーバ監視というサービスがありますので、(サイタスマネジメントは)サーバーのセキュリティのツールを持ってる会社ということで、そちらの方にも寄与するものとして期待しております。
あとは、海外展開の事業で多少、損が出ている出ている状態ですけれども、まあ昨期と一昨期と拠点の拡充をしまして、拠点の稼働率が上がっておりますので、海外事業の利益の伸びというのも期待しております。
3-1. 今後の事業戦略の考え方(1)
大まかな事業戦略我々の事業戦略の考え方です。
我々の事業を考えました場合に、市場として半分ぐらいはゲーム市場のものです。特にポールトゥウィンというのは、ゲーム市場の中でのサービスというのが強みになっておりまして、サービスの中でデバッグであったりとかチューニングあと音声の製作収録や翻訳だったりという、ゲームの開発をお手伝いする仕事というのが一番強い事業なんですけども、そちら自体の一番大きい事業の拡大というのはもちろんなんですけども、そのサービスを持って他の業界へ売り出そうという時期になっております。
3-2. 今後の事業戦略の考え方(2)
例えば検証をする分野としては、車載ソフトや教育、eラーニング、 などのソフトウェアの検証というのに力を入れて行こうかと思っております。
同じようにノンゲームの市場の取引を増やしているものとしては、海外の市場とネットサポート授業について、取引を伸ばして行こうと思っている部分です。
こちらについては、通常の拠点を増やしていくビジネスとして、カスタマーサポートであるとか、人的なリソースが必要なものというのを力を入れてきたんですけども、それに加えて我々のサービスの中にもAI を取り入れていこうということで考えております。
実際にAIを生かしている部分もすでにあるんですけども、例えばサポートにおける対応の自動化であったり、ロボットを使ったものであったりとか、そういったものをやっていきたいと思ってます。
またのテストの対象としても、我々は世界各地に散らばってるということでディープランニングという意味でいろいろな事象を我々の方で構築できますので、そういった需要が増えていることもあって、我々がAIの開発にですね貢献できることが増えているというのが現状です。
ゲームもそうなんですけも、ノンゲームなんですねAIをサービスにも取り入れて行きたいと思ってますし、AIサービスを供給する対象として考えております。
あとはECですね、あと動画ですとかシェアリングエコノミーのサーバ関係のチェックであったりとか、検証というものが需要が増えてますのでそこにも行きたいと思っております。
先ほど申しましたけども、サイタス社を買収いたしました。
我々としてはサービスをそのまま保持するような形の買収ってないままやってきたんですけども、こちらの会社につきましては技術も持ってる会社ということで、売上の増収部分と、我々のサービスに対する技術的なフォローの部分で期待をして買収しています。
特にサーバー監視、サーバ関係のビジネスについては、我々のクライアントベースを生かして彼らのサービス自体も拡大させていきたいと思ってますし、我々が彼らを使ってクロスセルができるようにというふうに考えています。
全体としてはですね、事業自体が多角化というか、インターネットを使ってというところでも対応することが増えているんですけども、あと場所をですね国内外の拠点、さまざまなマーケットに対応して広くなってきていますので、その辺りを新しい技術も取り入れつつシェアを拡大しつつ、我々が今まで投資した部分について、より稼働率を上げて、ひとつひとつの拠点をより強くしていって、今期からの収益につなげていきたいと思っております。