①業績の振り返り(1)
國光宏尚氏:代表取締役社長の國光です。本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。それでは当社通期および第4四半期決算の説明のほうに移らせていただきます。
お手元の通期および第4四半期決算説明会資料をご覧ください。まずは業績について簡単に振り返りたいと思います。資料の4ページから6ページをご覧ください。
当第4四半期は売上高72億600万円、営業利益は4億900万円、経常利益は3億8,200万円となりました。売上高、営業利益、経常利益ともに業績予想を上回り、引き続き高水準の売上・利益を維持しております。
①業績の振り返り(2)
17年4月累計においては、売上高は259億3,300万円、営業利益は16億5,000万円、経常利益は17億3,400万円となりました。
①業績の振り返り(3)
16年4月期以降に配信を開始したタイトルが増収に寄与したこと、およびコストの適正化により収益構造が大きく改善した結果、前年度と比較し大幅な増収増益を達成しております。
四半期ごとのグロス売上高に関しましても、季節要因によりQonQでは若干の減収となったものの、引き続き高水準を維持しております。
②Q1のトピックス(1)
続きまして第1四半期のトピックスについてご説明いたします。資料の8ページ、9ページをご覧ください。
『タガタメ』は5月25日よりTVCMを放映し、併せて有力IPである『FFXV』とのコラボを実施しております。当社主力タイトルとして、ユーザーベースおよび売上のさらなる拡大を目指してまいります。
②Q1のトピックス(2)
また、アングー社と共同開発しております『スマッシュアンドマジック』および韓国子会社にて開発しております『セレンシアサーガ』の2タイトルを今年の夏に配信予定ですので、こちらもご期待いただければと思います。
③今後の取組について
続きまして、今後の戦略についてご説明いたします。資料の11ページをご覧ください。17年4月期においては、ゲーム事業では投資フェーズから回収フェーズへの移行を図り、安定した収益基盤の構築を実現いたしました。
今後もゲーム事業の収益の安定化に加え、著しい成長が見込まれるVR事業および動画事業への早期参入を図ることで、当社グループの強固な収益基盤の構築を目指してまいります。
③今後の取組についてゲーム事業
次に13ページをご覧ください。ゲーム事業の現状についてご説明いたします。国内ディベロップメントに関しては、5月に『ファンキル(ファントムオブキル)』PC版の配信を開始いたしました。
既存タイトルのマルチプラットフォーム展開、および戦略的な大型プロモーションの投下等により、タイトル1本当たりの売上の最大化を目指してまいります。
海外パブリッシングにおいては、『ブレフロ』海外言語版、『ファンキル』海外言語版は引き続き堅調に推移しております。またスクエニとの連携のもと配信している『FFBE(ファイナルファンタジーブレイブエクスヴィアス)』海外言語版についても全世界で好調に推移しており、当社を代表するタイトルに成長いたしました。
『クリユニ』海外言語版は2月にアジア圏での配信を開始し、各国で売上ランキング上位を獲得するなど順調に推移しております。
また、国内有力タイトルである『タガタメ(誰ガ為のアルケミスト)』の海外言語版の開発も順調に進捗しておりますので、ご期待いただければと思います。
海外ディベロップメントにおいては、韓国・フランスの2拠点において地産地消タイトルを開発しております。韓国子会社で開発しております『セレンシアサーガ』を今年の夏に配信予定ですので、ご期待いただければと思います。
③今後の取組について新規事業(VR)
続いてVR事業についてご説明いたします。15ページから20ページをご覧ください。当社ではVR事業の成長に応じた投資戦略を展開し、有力企業の育成と輩出に向けてインキュベーションプログラムを実施しております。
③今後の取組について新規事業(VR)TVS
Tokyo VR Startupsにおいては、第1期、第2期ともに順調に進捗し、第3期の実施も決定しております。
今後マイクロソフト、およびHTCとの連携を通じ、インキュベーションプログラムのさらなる強化を目指してまいります。
③今後の取組について新規事業(VR)SVS
Seoul VR Startupsにおいては第1期プログラムで4社を採択し、5月にDemo Dayを実施するなど、韓国大手ゲーム会社のYJM Gamesとの連携のもと、順調に進捗しております。
③今後の取組について新規事業(VR)NVS
北欧地域においても、5月にNordic VR Startupsを設立いたしました。
モバイルゲーム市場を牽引するグローバルな企業が数多く存在する北欧地域において、大手メディア企業の1社であるNordisk Filmとの連携のもと、VRゲームにおける有力企業との戦略的連携を図り、世界を代表する企業の育成と輩出を目指してまいります。
③今後の取組について新規事業(VR)VR FUND
弊社がGPとして運営するシリコンバレーベースのVRファンドにおいては、現在18社の有力企業への投資が実行されており、投資先であるOwlchemy LabsがGoogle社に買収されるなど、着実に成果を挙げております。
また、この度ヤフー・ジャパン、HP Tech VenturesがLP出資者として新たにパートナーに参画いただくことになりました。今後ともパートナーとの連携のもと、グローバルでのVR市場の拡大を牽引してまいります。
③今後の取組について新規事業(VR)コンテンツ開発
また、当社では有力企業へのエクイティ出資を通じたVRコンテンツの開発にも注力しております。VRゲーム『エニグマスフィア』の開発実績を有するYOMUNECO、1千万ドル以上の売上を達成した大ヒットVRゲーム『Robinson:The Journey』等の開発経験を有するメンバーが在籍するPlaysnakへのエクイティ出資等を通じ、クオリティの高いVRコンテンツの製作を目指してまいります。
③今後の取組について新規事業(動画)
次に動画事業についてご説明いたします。
22ページをご覧ください。当社は今後急速な拡大が見込まれるモバイル動画事業において、約2年前よりモバイルならではの高品質な動画を製作可能な企業に対し、積極的な投資を実施してまいりました。
とくにCandeeにおいては、ソーシャルビデオプラットフォーム構築の第1弾として、ソーシャルライブコマース「Live Shop!」の提供を開始するなど、事業は順調に進捗しております。
その他投資先に関しましても順調に資金調達を実施しており、また3ミニッツ社のExitを実現する等、モバイル動画領域においても着実に成果を挙げております。引き続き投資を通じた積極的な事業展開を図ってまいります。
続きまして川本より、当第4四半期の連結決算に関して説明させていただきます。
川本寛之氏:本日はお忙しいところ通期及び第4四半期決算説明会にお集まりいただき、ありがとうございます。川本でございます。
さっそくですが、通期及び第4四半期の連結決算の説明に移りたいと思います。25ページから27ページをご覧ください。
FY16Q4決算(連結)ハイライト
第4四半期の連結売上高は72億600万円、営業利益は4億900万円、経常利益は3億8,200万円となりました。
季節要因等により、Q on Qでは若干の減収となったものの、引き続き高水準の売上高を維持しております。
FY16Q4決算(連結)損益計算書
なお、第4四半期において投資有価証券の売却に伴う8,400万円の特別利益及び投資有価証券評価損に伴う2億3,700万円の特別損失を計上しております。
続きまして、費用の推移に関してご説明いたします。28ページから31ページをご覧ください。
2.FY16Q4決算(連結)費用推移
売上原価は運用中及び開発中のタイトルの増加により、人件費・外注費が増加し、Q on Qで1億9,400万円の増加となりました。
2.FY16Q4決算(連結)QonQ費用解説
販管費はテレビCMの放映等、大型プロモーションの実施が限定的であったことに伴い、広告宣伝費が減少し、Q on Qで1億6,700万円の減少となりました。
2.FY16Q4決算(連結)広告宣伝費
なお、費用対効果の高いプロモーションの徹底により、17年4月期累計の期間における売上高広告宣伝費率は、10.3パーセントと前年対比で大きく低下しております。
2.FY16Q4決算(連結)人員数、開発費
人員数につきましては、第4四半期末時点において737名と国内外ともに若干の増加となりましたが、適正な水準を維持しております。
FY16Q4決算(連結)貸借対照表
続きまして、32ページ、B/Sについてご説明いたします。
現預金は主に営業キャッシュフローの増加、投資有価証券の売却等によるQ on Qで約12億円増加し、17年4月期末において約114億円となりました。連結純資産比率は約66パーセントと引き続き堅固な財務基盤を維持しております。
続きまして、通期決算についてご説明いたします。
FY16通期決算(連結)損益計算書
FY16通期決算(連結)サービス別/ 言語別売上高
34ページ・35ページをご覧ください。
17年4月期はブレフロが配信後4年を迎え減収となったものの、『タガタメ』『クリユニ』『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』等の増収により、前年対比で約45億円の増収となりました。
また、広告宣伝費の適正化に努めた結果、営業利益・経常利益も約40億円の増益を実現しております。
海外言語版の売上高比率は昨年度と比較し5.4ポイント低下したものの、『FFBE』海外言語版の売上寄与等により、売上高は前年対比でおおむね同水準となっております。
引き続き、自社開発の有力タイトルの海外展開、地産地消タイトルの配信により、海外におけるさらなる売上拡大を目指してまいります。
次に、18年4月期第1四半期の業績予想についてご説明いたします。
FY17Q1業績予想(連結)
第1四半期の業績予想は連結売上高72億円とQ on Qで概ね同水準を見込んでおりますが、コストの増加等を想定し、営業利益・経常利益は0を見込んでおります。
業績予想の前提条件に関してですが、売上はブレフロ・ブレオデ等が弱含むことを見込むものの、クリユニの増収及び新規タイトルの売上寄与等を想定しております。
FY17Q1業績予想(連結)
コストに関しましては、新規タイトルの開発強化に伴う外注費の増加、『タガタメ』のテレビCMの放映等による広告宣伝費の大幅な増加を想定しております。
詳細につきましては、お手元の資料をご確認いただければと思います。
次に各タイトルの状況でございますが、41ページ以降をご覧ください。
①既存タイトル ブレイブフロンティア
まず『ブレフロ』ですが、配信後4年が経過し売上は減少傾向にあるものの、安定したユーザーベースを維持しております。
引き続き既存ユーザーのニーズを捉えた施策等の実施投入により、安定した売上の維持を目指してまいります。
続きまして、Fuji&gumi Games等の共同開発タイトルについてご説明いたします。
42ページから44ページをご覧ください。
①既存タイトル ファントムオブキル
『ファンキル』はコラボ施策の実施や3月のテレビCMの放映等により、ユーザーベース・売上は好調に推移しております。また、5月1日よりPC版の配信を開始し、新たなユーザー層の獲得にも注力しております。
この夏には大型のアップデートを予定しており、引き続きご期待いただければと思います。
①既存タイトル 誰ガ為のアルケミスト
次に『タガタメ』ですが、1周年のイベントの実施、あとコラボの施策等により、ユーザーベース・売上ともに高水準で推移しております。
今後も当社主力タイトルの1つとしてさらなる売上の拡大を目指してまいります。
①既存タイトル シノビナイトメア
次に『シノビナ(シノビナイトメア)』でございますが、大型アップデート後は継続率が改善し、ユーザーベースも安定的に推移しております。
7月に予定している1周年イベントに加え、新機能追加等も予定しておりますので、こちらもまたご期待いただければと思います。
続きまして、45ページから47ページをご覧ください。
①既存タイトル ドラゴンジェネシス
『ドラジェネ』は5月に3周年イベントを実施した結果、ユーザーベース・売上が大きく伸長いたしました。
今後も新コンテンツの導入等により、安定的な売上の維持を目指してまいります。
①既存タイトル クリスタルオブリユニオン
『クリユニ』は4月に1周年を迎えましたが、コンテンツや新機能を積極的に追加し、引き続き好調に推移しております。
有力IPである『ベルセルク』とのコラボにより新規ユーザーの流入を図るなど、今後も積極的なゲーム内施策の導入により、主力タイトルへの成長を目指してまいります。
①既存タイトル ブレイジングオデッセイ
『ブレオデ』は育成バトルシステムの改修等の大型アップデートを今夏実施予定です。
アップデート完了まで今しばらくお待ちいただければと思います。
次に、48ページをご覧ください。
①既存タイトル ファイナルファンタジーブレイブエクスヴィアス
『FFBE』ですが、売上ランキングは上位で安定し、非常に好調に推移しております。
今後も有力キャラクターの投入や有力IPとのコラボ等を予定しておりますので、引き続きご期待ください。
次に、49ページから51ページをご確認ください。
①既存タイトル Phantom of the Kill(海外言語版)
海外配信中のタイトルでございます。『ファンキル』海外言語版ですが、人気アニメとのコラボ施策や1周年イベント等が奏功し、ユーザーベースは拡大傾向にあります。
今後も様々な施策を実施・追加し、売上の拡大を図ってまいります。
①既存タイトル クリスタルオブリユニオン(海外言語版)
『クリユニ』海外言語版ですが、2月に配信開始後、各国で売上ランキング上位を獲得するなど好調に推移しております。
今後配信地域の拡大を予定しており、こちらもご期待いただければというふうに思います。
①既存タイトル FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS(海外言語版)
『FFBE』海外言語版でございますが、スクエニさんとの連携のもと昨年6月に配信を開始し、弊社を代表するパブリッシングタイトルとして成長を続けております。
今後も新キャラクターの参戦やコラボ実施等コンテンツの積極投入を予定しており、売上のさらなる増加を図ってまいります。
続きまして、今後配信予定の新規タイトルをご紹介いたします。
53ページ・54ページをご覧ください。
②新規タイトルセレンシアサーガ
まず、韓国子会社にて開発中の『セレンシアサーガ』でございますが、今夏の配信を予定しております。
②新規タイトル誰ガ為のアルケミスト(海外言語版)
また、『タガタメ』海外言語版に関しても開発は順調に進捗しており、こちらも近々の配信を予定しております。
合わせてご期待いただければというふうに思います。
③パイプライン
最後にパイプラインの状況でございますが、56ページ、こちらに記載の通りでございます。
2月に『クリユニ』海外言語版を配信したことから、Q4末時点でのパイプライン数は1本減少し、7本というふうになりました。引き続きクオリティの高い新規タイトルの開発に注力してまいります。
なお、本パイプラインは現在開発しているタイトルの中で、一定程度開発が進捗しており、配信の蓋然性が高いタイトルのみを記載しております。
その他に開発中のタイトルも複数ございますが、それらの開発進捗状況を確認しつつ、順次こちらのパイプライン表に加えていく。そういった予定をしております。
以上駆け足でございましたが、17年4月期通期及び第4四半期の決算、18年4月期第1四半期業績予想についてご説明させていただきました。