結論と要約
森輝幸氏(以下、森):みなさま、お忙しいなか本日はGMOメディア通期決算説明会にお越しくださり、ありがとうございます。GMOメディアの代表取締役、森でございます。それでは、さっそく2016年12月期決算説明会を始めさせていただきます。
まず、通期でございますので、通期の結論から申し上げます。
売上高53億400万円、営業利益5億500万円。こちらに「スマホシフト完了」と書いておりますけれども、2009年、10年あたりにガラケーからスマホへのシフトのところで、一度、売上・利益を足踏みした時期もございましたけれども、以降4期連続増収増益と、無事に決算を終えることができました。
通期決算概要
続きまして、通期の概要でございます。
売上高53億400万円は37.5パーセントの成長、営業利益・経常利益とも30パーセントぐらいの成長、最終利益は55.4パーセント成長となっております。10月に業績予想を出させていただきましたけれども、こちらに対しまして、一応、売上・営業利益・経常・最終利益とも達成できておりまして、売上高で6パーセント、営業利益で12パーセント達成ということになっております。
セグメント別売上高
セグメント別の売上高の推移でございます。
我々、メディア事業とその他メディア支援事業というかたちで、2つのセグメントで事業を展開しております。メディア事業は、引き続き好調に推移しておりますけれども、とくにその他メディア支援事業、後でちょっとクォーター別も出てまいりますが、2016年は一時的要因も含めて、非常に好調に推移した結果、売上高は大幅に成長しております。
セグメント別営業利益
同じくセグメント別の営業利益でございます。
こちらも、先ほどの売上に伴い、メディア事業・その他メディア支援事業ともに順調に推移しています。とくにその他のほうは、約2倍というかたちで大きな増収になっております。
貸借対照表
続きまして、貸借対照表でございます。
こちらは業績によって総資産のほうが順調に拡大しておりますけれども、大きな変動としまして、うちのポイントサイトも非常に堅調でございます。流動負債の中に、ポイント引当金というのが一昨年で3億1,200万円でございましたが、現在、4億5,200万円というかたちで、こちらが44.8パーセントと大きく拡大をしています。
また、固定資産におきましては、昨年度、オフィスの備品等も買い替えたりしましたので、前年比65パーセントと拡大をしております。
キャッシュフロー計算書
続きまして、キャッシュフロー計算書でございます。
こちらは基本的に営業活動に伴い営業キャッシュフローは、約3億円弱と無事に成長をしております。
第4四半期決算概要
続きまして、直近の第4四半期の決算の概要でございます。
売上高12億6,500万円、対前年同期比11.3パーセント成長、営業利益9,000万円、対前年同期比76.8パーセント成長となっております。営業利益につきましては、2015年、前年同期におきましては、上場に関するさまざまな費用等がございましたので、昨年度は通常のクォーターというかたちで、一昨年に比べて昨年は、そういう一時費用系がなかったことも、対前年の大きな成長の要因になっていると考えております。
後でトピックスをもう少し説明しますが、事業のトピックスとしましては、サイト経由の流通額が順調に成長しております。あと、パソコンのゲームの課金額も12月が季節要因ございますけれども、大幅に増えてきております。
あとは、CoordiSnapでは、買える機能を追加しておりますが、こちらのほうも流通額、CoordiSnapを通じて買うというところも、基調としては非常に右肩上がりになってきております。また、新規サービスとして、動画であったり、違うターゲット向けのサービスもスタートしております。
その他メディア支援事業は、パートナーの拡大により順調に推移しておりますが、その前のクォーターと比べると、減少になってはおります。
損益計算書
損益計算書のほうでございますけれども、ご覧の通りでございます。
メディア事業で成長はしておるんですけれども、その中の内訳としましては、ECメディア、ポイントサイト系の伸びが強くなっておりますので、そこにはユーザーさまに還元するポイントの原価がございます。ですから、通常の広告だと、ほぼ100パーセント、我々の粗利でございますけれども、ECメディアが伸長しますと、そこの原価が出てまいりますので、売上総利益率に関しましては少し低下をしているところでございます。
セグメント別売上高推移
先ほど申し上げました、セグメント別の売上高の推移でございます。
その他メディア支援が、2015年3Qは約2億円程度でございまして、その後4Qほど3億円を超え、順調にきておりましたが、ここは大きな案件も含め、いくつかプラス要素がございましたが、4Qは2億4,800万円と売上高を落としております。
メディア事業売上高推移
メディア事業のデバイス別の分類でございます。
こちらは全体としても、前年同期比1億5,300万円ということでございますけれども、ECも含め順調にきていると認識をしております。
営業費用推移
営業費用のほうでございます。
こちらは先ほども申し上げましたように、ECメディアが成長に比例しまして、販促費を拡大しております。
もう1つはその他支援事業が、かなり外部向けの広告の配信をしてございまして、こちら、売上の変動費が大きくございます。ですから、こちらが先ほどの売上の変化に伴い、売上変動のコストも連動して下がっております。
メディア事業重点戦略
次は、今後の重点戦略でございます。
基本的には、我々、こういったイメージで成長を志しております。「レガシー」と言うと言い方が少し変ですけれども、古い既存のWebメディアサービスに、プラスECメディアを伸ばしながら、スマートフォンのアプリでどんどん展開をしていく。そして、プラス新しいチャレンジをしてまいりたいと考えております。
ECメディア・ソーシャルメディア・新規サービスというかたちで、ご説明をさせていただきます。
まず、一般的な、釈迦に説法ではございますけれども、国内EC市場の動向としましては、引き続き今後も拡大していくと予測をされております。
我々は、ポイントタウンのほうでEC連携を強化しておりますけれども、前年の2015年4Qに比べまして、我々経由の流通額が1.75倍と順調に伸びております。とくにスマートフォン経由でのコマースというものが、3倍強と成長をしております。
アクティブユーザー推移
今度はユーザーのほうでございます。
スマートフォンの集客に力入れておりますけれども、ECのアクティブユーザー数が、スマートフォンでは約4.3倍と、こちらも先ほどの流通額に伴い、順調に推移をしております。
その会員の構成比でございますけれども、これは定点でご報告をしておりますが、スマートフォンの会員の構成比が約35パーセントまで伸長してまいりました。アプリのダウンロードも115万ダウンロードと淡々と積み上げております。
会員の構成比は約35パーセントと申し上げましたけれども、今度、売上に換算しますと39.3パーセントというかたちで、スマートフォンの経由のほうが、1人あたりの利益については、パソコンよりも効率的だということが、1つ読み取れるかと思います。
世の中のコマースとは50パーセント、いや、50パーセントを超えたと、たくさん報道が出ておりますが、PCも伸びておるんでなかなか一気にスマートフォン比率を拡大できてないんですけれども、我々としては引き続きスマートフォン比率をまず50パーセント目指して、強化をしてまいりたいと思っております。
ECメディア課金金額推移
続きまして、ゲームの課金のプラットフォームでございます。
昨年の9月に、「aima」というプラットフォームの事業譲渡を受けまして、現在,この4番と5番を並行して取り組んでおります。譲り受けたシステムのリプレースをし、これからまだ課金関連のゲソてんでうまくいっているノウハウを投入していくなど、チューニングと我々が既存で持っている人気タイトルを順次投入していくというかたちで、課金売上を伸ばしていこうと考えております。
課金額の推移といたしましては、8月まではゲソてん単体で、それ以降はaimaとの合算でございますけれども、こういったかたちで課金額を伸ばしてきておりますので、こちらも引き続き伸ばしてまいりたいと考えております。
ソーシャルメディア「買える」機能強化
続きまして、ソーシャルメディアのほうでございますけれども、CoordiSnapというファッションSNSのほうで、我々のサービス・アプリ・Webから、ブランドのECサイト、ブランドさんの本店サイトでございます。ですから、モールということではなく、ブランドさまの独自のサイトに我々としては送客をしているかたちを展開しております。
我々の特徴としましては、CoordiSnapの中では、そのユーザーのブランドの好みであったり、そういったところを把握してますので、レコメンドしてより効率的なご提案をしていくという部分と、LINEやTwitterを活用したCRMを実現することによって購買につなげていきたいと考えております。こちらのほうも、順調に売上のほうは推移しております。
ブランドさんも、契約数が今130程度だと思いますけれども、これからも2月、3月に増えてまいりますが、提携のブランド数を拡大して、さらにユーザーのほしいものが見つかるというかたちで進めてまいりたいと考えております。
新規サービス
3つ目、新しいサービスでございます。
今、非常にそのポイント関連のサービスが好調なんですけれども、これは、我々の社内のサービスと2つを併せ持って、大きなシナジーを出していこうという取り組みを始めております。
「プリぽん」という名前なんですけれども、「prican」という10代女性向けのサービスと、ポイントタウンで培ったポイントのノウハウを持ち合わせております。ポイントタウンはどちらかというと、40代・50代メインのサービスで展開をしてますけれども、こちらは逆に10代・20代前半の女性に特化したようなかたちで、デザインも変えまして、新しいサービスとして展開してまいりたいと考えております。
もう1つは、11月にローンチをいたしましたけれども、「millemo」っていう縦型の動画の共有サービスでございます。
こちらもC CHANNELさんとか、どんどん動画が縦型になっていくという流れの中で、我々が今持っているユーザーに対して、動画も共有してもらえるようなサービスをこれから、ユーザーの動向を見ながらチューニングをして、こういったものにチャレンジをしていきたいと思っております。
業績予想
最後に、業績の予想でございます。
今年度の売上53億円に対しまして50億円、営業利益5億500万円に対して5億1,000万円と業績の予想を立てております。
次にイメージとしてございますけれども、昨年度、我々として卸しにあたるその他の部分が、売上としては非常に伸長したんですが、去年の4Q以降、そこが若干逓減しておりますので、売上高におきましては少しマイナスというかたちで見ております。
今まで4期連続増収でまいっておるんですけれども、今期は減収というかたちで見ております。ただ、利益のほうにつきましては、なんとか引き続き成長していきたいと思ってます。
ECメディアの一番下のこの赤い部分ですが、こちらは引き続き堅調でございます。あとは、既存のソーシャルメディア、ブログとか掲示板のレガシー部分のところは、若干下がりトレンドを抱えてるもんですから、こちらはしっかりディフェンスをして。そして新規事業に投資をしながら、さらにその来々期、その先、未来への成長に備えてまいりたいと考えております。
私のほうからの決算説明については、以上でございます。