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増田典久氏:みなさま、こんにちは。MITホールディングス株式会社代表取締役社長の増田です。本日は、2024年11月期第3四半期決算の補足説明を行います。

第一部として、四半期のトピックスと決算ハイライト、業績予想についてお話しします。第二部として、会社概要、事業概要について補足します。

第3四半期トピックス

トピックスです。第3四半期累計売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。売上高は、前年同期比において14四半期連続の増収となりました。また利益率の改善により、営業利益も過去最高益を更新しました。

次に、昨年に引き続き、2024年4月にグループ全体でベースアップに伴う賃上げを実施しています。その結果、グループ平均の賃上げ率は4.9パーセントとなりました。

続いて、DXソリューションの新サービスを順次リリースしました。「TrendTap」は基本料0円から始められるデジタルブックの配信サービスです。「MA Tree」は新規顧客開拓におけるマーケティング活動をサポートするツールです。

加えて「Wisebook EdTech」は新機能を追加し、教育出版社との協業も開始しています。「Wisebook」には新たに6つの言語を加え、計10ヶ国の多言語に対応しています。

最新のトピックスとして、連結子会社である株式会社システムイオと株式会社NetValueを合併することを決定しました。

2024年12月1日付で、東日本を中心に行っているシステムイオと、西日本中心のNetValueの2つのシステムインテグレーション事業会社を統合します。事業活動の統合による経営資源の集中と有効活用を図ることで、成長の加速と収益性の向上を目指していきます。

第3四半期決算ハイライト

決算ハイライトです。売上高は前年同期比10.1パーセント増の38億7,100万円、売上総利益は前年同期比14.4パーセント増の8億9,500万円となっています。

営業利益は前年同期比311.3パーセント増の1億6,600万円、経常利益は前年同期比230.5パーセント増の1億5,900万円です。当期利益は前年同期比834.3パーセント増の9,600万円で、第3四半期終了時点の業績については、非常に順調に推移しているといえます。

四半期別の業績推移

四半期別の業績推移です。当期四半期別の売上・利益は、前年同期比において14四半期連続で増収となっています。また、第3四半期として過去最高を更新しました。

スライドには売上高・売上総利益・営業利益それぞれについて、過去3年分の数字を棒グラフで表示しています。現在、売上高・売上総利益ともに堅調な伸びを示しており、営業利益については非常に大きな伸びを示している状況です。

サービス別四半期売上高推移

サービス別の四半期売上高推移です。当社は、システムインテグレーションサービスとDXソリューションサービスの2本柱で事業を行っています。スライド左側のグラフは、システムインテグレーションサービスの3年分の四半期ごとの数字を示しています。今期についても過去最高を記録しながら、前期から見ても大きな伸びを示しています。

中身としては、「公共」「エネルギー」「運輸物流」など、社会分野からのニーズを背景に、主要顧客からの受注が堅調に拡大しています。その中でも、大型案件だった運輸物流の開発による売上拡大が寄与しているところです。

スライド右側のDXソリューションサービスの売上高についても、順調に推移してきています。自社プロダクトである「Wisebook」「DynaCAD」を中心に高利益率ビジネスへの選択と集中を強化しています。

ソリューション別四半期売上高推移

ソリューション別の四半期売上高推移です。DXソリューションサービスには3つのソリューションがあります。

1つ目はスライド左側のデジタルマーケティングソリューションです。第3四半期の売上高は前年同期比25.8パーセント増の5,070万円です。こちらは「Wisebook」を中心にした売上で、バージョンアップによる売上増のほか、「TrendTap powered by Wisebook」「MA Tree」のリリース、「Wisebook EdTech」の新機能追加や「Wisebook」の10ヶ国の多言語対応などを順次行いました。

2つ目はスライド中央の図面DXソリューションです。自社プロダクトの「DynaCAD」の販売保守や紙図面の電子化サービス、足場図面のCAD製図サービスの売上が堅調に推移し、第3四半期は前年同期比5.7パーセント増の1億360万円となりました。

3つ目はスライド右側のクラウドソリューションです。第3四半期の売上高は1,310万円となり、昨年よりも若干下回りました。これは高利益率であるデジタルマーケティングソリューションと図面DXソリューションに集中したためであり、戦略的な結果と考えています。

それぞれのソリューションごとの売上高は、スライドのグラフのとおりです。

サービス別売上高・売上総利益・粗利率

サービス別の売上高・売上総利益・粗利率です。システムインテグレーションサービスは、売上高33億7,200万円、売上総利益6億4,600万円と、昨年よりも伸びています。

DXソリューションサービスは、売上高4億9,900万円、売上総利益2億4,900万円となりました。粗利率が49.8パーセントと、昨年の42.0パーセントから7.8ポイントの向上となっており、非常に大きく伸びています。

連結では、売上高38億7,200万円、売上総利益8億9,500万円となり、こちらも粗利率が昨年より0.8ポイント向上し、23.1パーセントと高い伸び率を示しています。

営業利益の増減要因分析

営業利益の増減要因の分析です。2023年11月期第3四半期の営業利益は4,100万円でした。

今期は人件費のみ若干の費用増となりました。一方でシステムインテグレーションとDXソリューションでそれぞれ5,600万円の増収となり、営業投資(広告・販促)やM&A関連費用などにおいて縮小を行った結果、第3四半期終了時点の営業利益は1億6,700万円、営業利益率は4.3パーセントとなっています。

損益計算書の概況

スライドは、今までお伝えしたサマリーの結果です。売上高と営業利益、経常利益がそれぞれ非常に高い伸びを示しています。

2024年11月期 業績予想に対する進捗

2024年11月期の業績予想に対する進捗です。2024年11月期は、売上高52億6,000万円、営業利益2億円を計画しています。現在の売上高は38億7,200万円で、52億6,000万円の計画に対して73.6パーセントの進捗となっています。

営業利益は現在1億6,700万円で、2億円の計画に対して83.5パーセントの進捗となっています。システムインテグレーションの堅調な伸びと、DXソリューションの自社プロダクトである「Wisebook」「DynaCAD」に集中した結果、非常に利益率の高いビジネスに転換できています。これを活かして、さらなる受注拡大と収益力向上を目指していきます。

配当方針

配当方針について、当社は連結配当性向30パーセント以上を目安に、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としています。

その上で、2024年11月期の配当予想としては、配当性向30パーセントを維持し15円としたいと思います。今現在の予想値ではありますが、ほぼこれらの水準に達するであろうと考えています。

MITホールディングス株式会社 会社概要

ここからは、会社の事業概要について簡単にご説明します。MITホールディングス全体の会社概要については、スライドに記載のとおりです。

MITホールディングスグループ概要

グループ概要については、スライドに記載のとおりです。現在グループ従業員数が409名、従業員平均年齢が34.9歳で、今後もさらに人材を増やしていく方針です。若い人材も数多くいますので、継続的に発展を続けられると確信しています。

MITホールディングスグループ会社概要

グループ会社の概要です。MITホールディングスを親会社として、100パーセント子会社が5社あります。

トピックスでもお伝えしたとおり、システムインテグレーションを主要サービスとして行っているシステムイオとNetValueは、2024年12月1日付けで合併し、存続会社はシステムイオになります。従業員数が310名となり、グループ全体の409名のうち4分の3は、システムインテグレーション事業に関わることになります。

同じくシステムインテグレーション事業を手がけるエーピーエスは、若干特色が異なり、GIGAスクールのサポートや自社製品の一部提供なども行う会社です。こちらは従業員数36名です。

オリジナル製品である「DynaCAD」「Wisebook」を活用しているビーガルと、大規模修繕工事などに用いられる足場設計の図面書き起こしを行うネットウィンクスの両社は、DXソリューション事業を手掛けています。従業員数は合わせて45名となっています。

グループ事業概要(2つの主要サービス)

おさらいになりますが、当社は2つの主要サービスで成り立っています。1つ目はシステムインテグレーションサービスです。社会インフラを支える比較的大きなシステムの構築や運用を担っており、当社ではこのシステム開発事業を「ITプラットフォーム・ビルダー」と呼んでいます。

2つ目はDXソリューションサービスです。自社製品を活用したソリューションで、社会問題を解決するオリジナルのシステムやサービスを活用し、企業と人、そして社会自体とのつながりを提供します。当社では「ITプラットフォーム・プロバイダー」と呼び、サービスを展開しています。

システムインテグレーションサービスの概要

システムインテグレーションサービスの概要です。こちらでは、お客さまのさまざまな要求事項について、そのシステム導入の企画コンサルティングからシステム設計、開発、環境構築、稼働支援、稼働後の運用・保守に至るまで、トータルにサービスを提供しています。

当社グループは、独立系のシステムインテグレーターとして事業を展開しています。

システムインテグレーションサービスの概要

システムインテグレーションサービスの特徴は2つあります。特徴の1つ目として、スライド右上の円グラフのとおり、大手メーカーおよび上場企業からの受注が全体の約72.3パーセントを占めています。これらは当社グループの経営基盤として、安定的な成長を実現しています。

特徴の2つ目として、我々は公共サービス、金融、通信、エネルギーなどの、社会インフラを支える大きなシステムに携わる機会が数多くあります。

このような分野では、今後もIT投資が拡大していくことが見込まれています。今期の売上は45億円を目指していますが、この流れに伴い、今後も順調に推移していくと考えています。

DXソリューションサービスの概要

DXソリューションサービスでは、デジタルマーケティングソリューション・図面DXソリューション・クラウドソリューションの3つのソリューションサービスを提供しています。

売上高の内訳は、スライド右上の円グラフのとおり、図面DXソリューションが54.9パーセントと大半を占めています。図面DXソリューションの「DynaCAD」シリーズと、デジタルマーケティングソリューションの「WISEBOOK」シリーズは、2つとも自社製品です。

クラウドソリューションは一部自社開発も行っていますが、クラウドのシステムを作り、これらの仕入れ販売を含めたかたちで展開しています。

デジタルマーケティングソリューションおよび図面DXソリューションについては、これからも選択と集中を行いながら、2024年度は売上高7.6億円を計画しています。この2つの事業は、今後も当社の成長エンジンになっていくと考えています。

デジタルマーケティングソリューション「Wisebook」

当社の製品の特徴についてご説明します。「Wisebook」は、デジタルカタログ、デジタル書籍、電子ブックなど、紙の印刷物をデジタルに変えていくサービスです。

当社オリジナルの製品であり、業界で唯一、お客さまの要望に応えてカスタマイズまで対応可能です。いろいろな印刷物を多く利用しているお客さまに導入いただき、デジタルカタログに移行することでペーパーレスやコスト削減を実現しています。

社会エネルギーに対しても、企業のコストに対しても優しく訴求する、今後も非常に期待できる製品であり、大きく躍進していく計画です。

デジタルマーケティングソリューション「Wisebook」導入事例

「Wisebook」は、会社案内や法令集、旅行パンフレットなど、さまざまな書籍などに導入されています。最近では、学校向け教材の配信プラットフォームとして、教育関係とも連携しながら進めています。

また、当社でも講習会を行っていますが、ドローン講習の教材のデジタル化においてもご活用いただいています。

図面DXソリューション「DynaCAD/2D、DynaCAD CUBE/3D」

2つ目の製品「DynaCAD」についてご説明します。「DynaCAD」シリーズは、発売開始から30年以上使われている国産のCADシステムです。国内11県庁、約200自治体で導入いただいています。

特徴として、最近はサブスクリプションでのライセンス形態が非常に増えていますが、当社ではサブスクのほかに、永久ライセンスも選べます。購入すればずっと使えるライセンス形態は、お客さまから非常に好評を得ています。

建設業界では今、労働力の不足や老朽化マンションの大量発生などの背景を受けて、ITを活用することで建設業界の生産力を上げていく「i-Construction」を、国土交通省が推進しています。

「DynaCAD」シリーズは、そのようなものにも強く訴求できるサービスであり、着実に成長していくと考えています。

中長期経営計画

中長期経営計画です。我々は「高度な技術力で社会に貢献するTECH企業」を目指しています。2030年に向けた数値目標として、売上高100億円、営業利益率10パーセント、時価総額100億円を掲げています。

なお2022年度に公開した中期経営計画では、2025年11月期の数値目標として売上高60億円、営業利益5パーセントを目指しています。この中間である2023年度および2024年度においても、堅調に計画が進捗しています。

中期経営計画の基本戦略(売上計画)

最後に、中期経営計画の基本戦略についてご説明します。当社の基盤事業であるシステムインテグレーションサービスを着実に安定させ、そしてDXソリューションサービスを戦略的に拡大させていきます。

売上比率については、2030年度に向けてシステムインテグレーションサービスの売上70パーセント未満、DXソリューションサービスの売上30パーセント以上を目指します。それにより、利益率の高いビジネスに転換していく計画です。

もっとITを MITホールディングス

MITホールディングスは「もっとITを」をキャッチフレーズに、今後もいろいろな多様化に向けて、新たなサービス含めて、どんどん世の中に提供できる企業グループになっていきたいと考えています。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。