四半期業績推移

土屋伸介氏(以下、土屋):本日は決算説明会にご参加いただきまして、ありがとうございます。連結決算概要について、業績結果及び業績予想をご説明します。

まずは、四半期業績推移です。スライドは上期の数値を示しており、売上高424億7,300万円、営業利益31億4,700万円、経常利益32億4,800万円、四半期純利益21億7,600万円となっています。

前年同期比については、売上高123.2パーセント、営業利益142.9パーセント、経常利益140.9パーセント、四半期純利益139.5パーセントと、おかげさまで第2四半期まで好調に推移し、好結果が得られています。

商品セグメント 四半期別業績推移

商品セグメントの四半期別業績推移です。電子機器及び部品、製造装置ともに、先ほどの全体的な数字と合わせた上で、それぞれ好調をキープしている状況です。

連結財政状態 前期比較

連結財政状態における前期比較の数字です。負債合計以外はすべて増加となっています。また、自己資本比率について、2022年12月期第2四半期は41.3パーセントと、前期比較で2.9ポイント上昇しています。負債の減少については、いわゆる前受金によるもので、以前、前受金として計上したものが順調に売り上がったため、このような結果になっています。

報告セグメント別概況推移

報告セグメント別概況推移です。売上高と営業利益の前年比較ですが、現在、売上高は非常に大きく伸びている状況です。報告セグメントとして国内販売事業、国内製造事業、海外事業の3つの事業がありますが、いずれも順調に推移しています。

当社の事業構造 2022年2Q実績

当社の事業構造に関する第2四半期時点の実績数値です。電子機器・部品、製造装置に大別し、さらに商品セグメント別の売上高構成比、総利益率などを示しています。ポイントとしては、やはり緑色の枠で、当社ではオリジナル製品などが含まれているところです。基本的に「ここで高収益を稼ごう」という考えを持っており、そのような点においては概ね順調に推移していると考えています。

製造装置の半導体・FPD製造装置の総利益率のみ、前年同期では20パーセントを超えたのですが、2022年第2四半期に関しては20パーセントを少し割っている状態となっています。これは一部海外などの大口案件でコストの上昇があり、利益率が厳しかったことが影響しています。

ただし、下期に関しては、そのような利益率の悪い案件が少なくなるため、改善が見られるのではと想定しています。

地域別 前年同期比較 売上高

地域別の売上高に関する前年同期比較です。海外、国内ともに順調に推移していますが、特に海外は売上高比率が全体の25パーセントで、その中でもアジア地域の数字が非常に大きくなっています。

ただし、今後はこのアジア地域への依存度の高さが逆に課題になると考えているため、下半期に向けては、特に欧州地域への展開、また、中国関係の物件が多く含まれているという意味で、同じアジアの中でも東南アジアで施策を展開し、伸ばしていきたいと思っています。

四半期別 受注高推移(商品セグメント別)

四半期別の受注高推移です。こちらも電子機器及び部品、製造装置ともに好調を維持しており、各セグメントとも概ね順調に推移しています。特に半導体関係、IoT、あるいは自動車業界向けのEV関連の産業機器の事業が非常に好調で、お客さま向けの受注が伸びている状況となっています。

四半期別 受注残高推移(商品セグメント別)

四半期別の受注残高ですが、受注残高は非常に大きく積み上がっています。当社が属しているエレクトロニクス業界全体が活況を呈しているため、お客さまからの受注が多くなっていることに加え、部材関係や、当社で取り扱っているその他商材の納期が非常に長くなってきています。

モノが出荷されるまで、予定より長めの時間を要する状況となっていることから、現実としてそのような事情を考慮し、お客さまからも多め、早めに発注いただいています。このような長納期化により、受注残高が非常に大きく伸びている状況です。

通期連結業績予想

上半期は非常によい結果だとご説明しましたが、エレクトロニクス業界は非常に活況を呈している背景もあり、下半期についても半導体関係を中心に、全体的にはこの流れが大きく変わることはないと思っています。

長納期化の問題や、コストアップが少し懸念されますが、そのようなことを含めた上での通期の見込みは、売上高は830億円、営業利益は54億円となっています。前年比で売上高は114.7パーセント、営業利益は128.7パーセントと、昨年の過去最高の売上高、営業利益をさらに上回る状況で推移しています。

商品セグメント別業績推移・予想

通期売上高の見込みに対して、セグメント別の業績推移・予想は、いずれも同様に伸びていく見込みです。

配当

現在の好業績を背景に、配当についていろいろと検討しました。まず、中間配当は当初35円を予定していましたが、10円プラスし、45円としています。期末に関しては、こちらも当初45円と考えていましたが、10円アップし55円となりました。年間配当は100円になるよう検討しています。

10M基礎の再確認 1)グループステートメント

次に、昨年からスタートしている第10次中期経営計画、2021年から2023年までの3ヶ年計画について、進捗を含めてポイントごとにご説明します。まず、グループステートメントについては、「Creator for the NEXT」を浸透させるため、今いろいろな施策を実施しています。

10M基礎の再確認 2)長期経営構想

長期経営構想の中で、第10次中期経営計画のスローガン「技術立社として、グローバル市場で躍進する」を掲げています。また、これはあくまでも長期目標となりますが、「連結売上高1,000億円企業を目指す」とし、対外的、そして社内的にもこのような企業イメージを目指し、ビジョンを推進しています。

10Mの再確認 1)業績目標

業績目標の基本的な考え方は、「成長性を重視した経営により、売上高・営業利益の持続的な拡大を目指す」です。そして、引き続き事業構造改革を推し進めていきます。

さらに、持続的な成長の基礎となる投資を推進するため、特に第10次中期経営計画では、人材、商品技術開発に投資の軸を置こうと考えています。

2022年(10M2年目)2)目標とする経営指標

目標とする経営指標は、自己資本比率、ROA、ROEの3つです。いずれも従来の3ヶ年計画の中でも示してきていますが、今回は自己資本比率50パーセント以上、ROA 6パーセント以上、ROE 12パーセント以上としています。2022年第2四半期終了時の自己資本比率は、41.3パーセントです。

2022年(10M2年目) 3) 4つの戦略基本方針

第10次中期経営計画では、4つの戦略基本方針「事業構造の変革を推進する!」「統合効果の最大化を推進する!」「注力領域・市場を明確化し、成長を加速する!」「持続的成長に向け、チカラを高める!」を掲げています。

2022年(10M2年目) 4) 戦略基本方針 ①

4つの戦略基本方針についてご説明します。まず事業構造の変革については、従来はこの「安定」「利益」「成長」の3つの軸でしたが、第10次中期経営計画から事業別構成比の「安定」に「挑戦」を加え、「安定+挑戦」を軸として掲げています。

また、新規事業で5パーセントという新たな目標数値を出しており、オリジナル製品、海外事業比率でも従来どおり掲げています。このあたりは、概ね順調に推移していると考えています。

現在は一般商材の伸びが非常に大きく、その関係でオリジナル製品の比率は目標との乖離が大きいと感じていますが、数字的には伸長しています。

2022年(10M2年目) 4) 戦略基本方針 ②

統合効果最大化の推進については、現在、製販一体、また技術立社の推進を強化しています。製品開発やエンジニアなどの人材補強のための投資を行っています。

2022年(10M2年目) 4) 戦略基本方針 ③

注力領域・市場の明確化についてご説明します。コロナ禍でも非常に活況を呈しているのが、水色で示したエレクトロニクス関連の領域です。多くのお客さまと取引を行っており、こちらの市場は非常に好調な状況です。

2022年(10M2年目) 4) 戦略基本方針 ④

「持続的成長に向けてチカラを高める!」という方針については、4つの基本軸「マーケティングのチカラを高める!」「モノづくりのチカラを高める!」「新規事業創出のチカラを高める!」「コーポレート部門のチカラを高める!」を設定しています。

2022年(10M2年目) 5) 具体的戦略 ①

「マーケティングのチカラを高める!」ということについて、「国内ビジネスの補強と安定成長」は非常に重要です。当社にとって、売上やその他数字のベースになっているため、こちらをさらに補強し、安定成長のベースにしていこうと考えています。特に地域密着営業を一層強化し、新たな地域への出店も検討しつつ、展開していきます。

2022年(10M2年目) 5) 具体的戦略 ②

さらにマーケティングにおいて「海外ビジネスの成長」は、非常に重要です。特に電子機器や電子部品の商材のビジネスは、海外で強化していくべき重要なテーマで、海外ネットワークの拡充が重要になると考えています。

その中でも、EU販売拠点の検討や、東南アジア製造拠点の検討が重要になります。

2022年(10M2年目) 5) 具体的戦略 ③

「モノづくりのチカラを高める!」については、まず生産体制を強化します。現在、エネルギー価格の高騰や円安の問題など、さまざまな要因からコストが上昇しているため、しっかりと原価計算し、管理していくことが必要だと考えています。工場別、製品別にもそのような原価管理を進めていきます。

これまでそのような管理がしっかりとできていない部分もあったため、見直しを行い、強化しつつある段階です。

2022年(10M2年目) 5) 具体的戦略 ④

モノづくりにおいて、オリジナル製品の強化も重要な要素で、特に製品開発の中でも「標準製品」を開発することが非常に重要な要素だと捉えています。

市場も国内のみではなく、やはり海外を含めたグローバル市場で展開可能な標準製品の開発強化を行う必要があると考えています。

2022年(10M2年目) 5) 具体的戦略 ⑤

「新規事業創出のチカラを高める!」では、新しいビジネスを育成します。第9次中期経営計画では「グリーン・ファシリティー部」の成果として、データセンター向けのUPSビジネスを育成してきました。そして、第10次中期経営計画で数字としてかなり寄与できる状況になっています。

今回は新たにソフトウェア関連のビジネスの育成のプロジェクトを発足し、現在いろいろな分科会でテーマを持って、新たなソフトウェア関連のビジネスの調査・マーケティングを行っている段階です。

2022年(10M2年目) 5) 具体的戦略 ⑥

「コーポレート部門のチカラを高める!」については、事業サポート機能の改革で、管理本部が主体となっている項目です。

外国人採用を含めた「人財力」の強化で、多様性による組織の活性化を図ります。このようなことをシステムや制度の中で進められるよう、現在具体的に進めている段階です。

そして「コーポレート部門」の強化では、次の時代を見据えて基盤づくりを推進します。【IT戦略】【財務戦略】【広報戦略】【ガバナンス】といった点で、現在、基礎固めを進めているところです。

ダイトロングループのサステナビリティ 1/5

本年から新たにスタートしているサステナビリティ体系について、ご説明します。当社はサステナビリティ委員会というものを設けて、取り組みを始めています。

当社の考えるサステナビリティとして「創業の精神」・「行動規範」を、創立以来掲げています。これを頂点に「経営理念」「サステナビリティ(マテリアリティ、CSR基本方針)」を設定しつつ、「コーポレートガバナンス基本方針」をベースにした体系を考え、取り組んでいます。

ダイトロングループのサステナビリティ 2/5

サステナビリティについて、具体的にご説明します。まず各マテリアリティとSDGsについてです。当社の事業活動の中で、どのようなものがマテリアリティとして設定できるかということを議論しました。その内容をスライドにまとめています。

さらにその先のSDGsの項目との紐付けを行っています。これが当社の活動内容との具体的な紐付けになります。

ダイトロングループのサステナビリティ 3/5

当社の組織には、営業関係を司るM&Sカンパニー、製造関係を担うD&Pカンパニーがあります。また海外関係をまとめる海外事業本部、そして管理本部があり、これらの4つの組織が当社の運営を基本的に支えています。マテリアリティにおいてそれぞれのカンパニーと本部を、具体的にどのようなかたちで、サステナビリティと結び付けるかといったことについて、現在目標値を検討しつつ、次の作業を行っている段階です。

ダイトロングループのサステナビリティ 4/5

ここからは当社が検討し、開示しているCSR基本方針についてです。これはサステナビリティの項目に組み込まれると考えています。

ダイトロングループのサステナビリティ 5/5

当社はコーポレートガバナンス基本方針を掲げ、さまざまなことを管理し、注意しつつ活動しています。コンプライアンス・企業倫理、適時開示・情報管理、リスク管理といった点に気をつけて、しっかり運営を行っていこうといった内容になっています。

おわりに・・・

最後に、「技術で立つ会社へ」とありますが、ダイトロングループはエレクトロニクス業界の技術立社として、皆さまとともに進化を果たし、グローバル市場で新たな価値を創造して持続的な成長を目指していきたいと思います。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

質疑応答:第2四半期の好調の背景について

司会者:「受注について、第2四半期は高い水準を確保されましたが、どのような産業でどのような需要があるかなど、教えてください。また、好調だった背景についての詳細と、リスク要因も含めて、第3四半期以降の見通しを教えてください」というご質問です。

土屋:受注については、電子機器関係のハーネス、コネクタ関係、画像関連機器、当社オリジナル製品の電源関係が好調な状況です。

主な市場としては、半導体の製造装置関係が活況で、当社のお客さまは半導体の製造装置を作っているメーカーになりますが、そのようなお客さまからの需要が非常に大きいということです。

さらに、それ以外の産業機器関連のメーカーで、電子機器そのものを作っているところも多いのですが、そのようなお客さまからの需要が非常に大きくなっており、当社製品や取り扱っている一般商材の供給が伸びています。

製造装置に関しても、半導体の需要がいろいろと叫ばれています。半導体不足と言われていますが、そこでの投資が大きくなっていることもあります。

特に当社の中では、半導体のベースとなるシリコンウェハーです。シリコンの基板関係を作っているお客さまや、一部のパワーデバイス関係でいろいろ注目を浴びていますが、SiC関連の材料を作っているお客さまからの設備の引き合い、受注が多くなっています。これらが、好調な要因の大きなところだと思います。

第3四半期以降の見通しについては、引き合いの状況、受注の関係も含め、今のところ大きく変化することはないと思っています。

懸念事項として、パソコンや一部スマートフォン関係の生産が、少し落ちていると言われています。その影響が何らかのかたちで出てくる懸念もありますが、そのあたりもできるだけ考慮しながら、しっかり受注活動を続けていけば、大きな落ち込みはないと思っています。

質疑応答:原材料の値上がりや円安が、業績に与える影響について

司会者:「昨今の原材料、原油の値上がりや円安は、業績にどのような影響を与えているか教えてください」というご質問です。

土屋:原油価格の上昇や円安は、私どもも懸念事項として認識しています。そのような中、原材料価格も上昇しており、当社のオリジナル製品の原材料コスト、部品コストに影響が少し出てきています。

さらに、商社機能として販売している一般商材の仕入価格も少し上昇しており、これらが今後の利益に影響するのではないかと心配しています。また、円安はやはり輸入製品に問題が出ており、コストの影響が出てきています。

ただし、円安に関しては、当社の海外の現地法人会社の運営を含め、日本から日本製品を輸出し現地法人で受け入れ、その市場で販売していくことにも取り組んでいます。その点においては、好転に向かうと考えられるため、差し引きすると、大きな輸出入のところでは、今のところ影響は出ていないと思っています。

質疑応答:部材の入荷遅れによる影響と、来期以降の見通しについて

司会者:「卸売商品や製造装置の部材などの入荷遅れによって、受注残高の積み上がりが続いていますが、前期や第1四半期と比較して、少しは解消傾向にあったのでしょうか? また、下期や来期以降の見通しはいかがでしょうか?」というご質問です。

土屋:今、部材の入荷状況が非常に悪くなっています。モノ不足により売上計画に影響が出ており、改善という点では、残念ながらしっかりとした手応えを感じる状況になっていません。

すべての部材の入荷状況が悪いわけではないのですが、私どもの中心となっているコネクタ関係や画像関連機器の商材の納期が、まだ長納期化となっています。

今後、下半期から来期に向けてどの程度改善するかは、仕入メーカーをはじめ、明確な回答を得られていない状況です。

ただし、工場の製造キャパを上げるなど、既にいろいろな手を打っているメーカーが多く、そのような点では、徐々に改善の方向に向かうと思っています。

「明確にどのくらいのかたちで、どのくらいの改善が見込めるか、まだお話しできる状況ではない」というところですが、第3四半期あたりでは少しでも手応えが感じられればと期待しています。

質疑応答:半導体関連の下期以降の受注について

司会者:「半導体関連のピークアウトが、スマートフォンやPCなどの需要減などによって言われ始めていますが、下期以降の受注に関して、少し風向きが変わってきたことはないでしょうか?」というご質問です。

土屋:おっしゃるとおりで、PC関係、スマホ関係の生産が少し落ち込み始めているのではないかといったところです。それに関連し、投資関係がどのようになるのか私どもも心配しています。

ただ、現在私どもが進めている半導体関連の製造設備や、シリコン材料の関係、SiCといった「電力関係のパワーデバイスの材料となるもの」に関する投資の流れは、今のところ大きく変化していません。これは、今後もしばらく続くと思っています。

その理由として、材料の需給が全く追いついていないところがあります。半導体はスマホやPCだけではなく、いろいろなかたちで裾野が広がり、使われる部分が非常に多くなっています。そのため、シリコンウェハー全体の需要はまだまだ落ち込まず、むしろ足りないくらいだと言われています。そのような観点で、もう少し期待できると思います。

また、パワーデバイスはEV化の動きの中で、非常に重要なデバイスのキー材料となる状況です。こちらも開発段階のところが多いですが、逆に成長が期待できるところもありますので、このあたりに関連する機器や部材で、私どもの製造装置関係はもう少し伸びると思っています。

質疑応答:新規ビジネス育成の進捗状況について

司会者:「新規ビジネスの育成について、進捗状況を教えてください」というご質問です。

土屋:新規ビジネスの育成は、当社の中期経営計画の中でも非常に重要なテーマとなっています。

1つは、先ほど少しお話しした「グリーン・ファシリティー部」のデータセンター向けのUPS事業で、前回の中期経営計画の時から取り組み始めました。

ご存じのように、現在の日本ではデータセンターの建設が非常に進んでいます。さらには2025年あたりまでの計画が、いろいろ出ています。こちらの話が引き合いとしてかなり入ってきており、新規事業の育成から本格的な事業といった段階に進められる状況になってきています。

もう1つは、今回新たに取り組み始めたソフトウェア関連のビジネスで、これについてはこれからだと思っています。「ソフトウェア単体での販売を1つ考える」「当社の取り扱っている商材、特に画像関連機器と組み合わせるソフトウェアを一緒に販売していく」といったことを考えています。

分科会を作り、いろいろなテーマで引き合いや調査を進める中で、かなり多くの情報が集まってきています。その中で内容をまとめ、「来年に向けては、どのようなかたちのものに絞って取り扱っていくか」「開発を進めるか」といった段階を踏み、「育成」のベースをしっかり作り上げます。

次期中期経営計画「11M」は2024年からになりますが、そこで本格的な事業化に向け、活動を強めていきます。今、手応えをいろいろと感じ始めている段階です。

質疑応答:海外事業比率30パーセントに向け、注力したい分野や製品について

司会者:「海外事業比率を30パーセントに高める目標について、注力したい分野、製品、国、地域など、具体的に教えてください」とのご質問です。

土屋:海外事業についても、非常に力を入れたいと思っています。「1,000億円企業を目指そう」という中で、海外事業はおそらく一番重要になってくると思っています。伸びしろもこちらにあると想定し、注力していきます。

そのような中、注力したい分野は半導体関連、IoT、EV関係です。また、各産業で「自動化」がテーマとして出ており、海外において、非常に重要になってくると思っています。そのため、半導体関連、自動化関係、IoT、EV関係に向けての活動を強めていきたいと考えています。

当然ながら当社の商品セグメントとしては、電子部品&アセンブリ商品および画像関連機器、製造装置関係、オリジナルの電源関係あたりを商材として力を入れ、海外市場の開拓を進めます。

地域的に、今優先順位が高いと思っているのはEUで、「当社はまだEUに拠点がない」というのが一番の理由です。ビジネスとしてはいくつか出てきており、「拠点を作っていく」という意味で、具体的に検討できる段階に入っています。まずはここをしっかり決定し、どうするかを考えていきたいと思います。

次に、東南アジアです。市場を考えると、当社は東南アジアがまだ少し弱いと思っています。そのため、将来的には人員の強化や製造拠点を含め、地域全体の底上げの施策をしっかり打っていきたいと思っています。