IT企業の課題
孫正義氏(以下、孫):ソフトバンクはビジョン・ファンドとして、さまざまな投資をしながらグループを強化していくということを、今いろいろ言ったわけですけれども。そもそも、IT企業には1つの限界説があります。
その限界説というのは何かと言うと、30年成長の限界説であります。だいたい「世界の圧倒的No.1になった」「もうこの会社が、永遠にITの世界を支配するのではないか」と思われた会社が、今までいくつかありました。
それらの会社が今でも成長のトップにいるか、IT業界のトップにいるかと言うと、もはや黄昏てきているという会社がいくつか。名前をあげると語弊がありますから、あえて言いませんけれども、そういう状況です。
なぜそのようなことが起きるのか、なぜ成長のピークが来てしまって……倒産はしないかもしれないけれども、眩しいばかりの成長の輝きがなくなってしまうのか。
なぜ、30年なのか?
どうしてそのようなことが起きるのかと言うと、それを創業した起業家が30年も経つと、仮に30歳で創業して、60歳ぐらいで……歳を取ってしまうのです。起業家が、歳を取ってしまう。
そのブレイクスルーしたテクノロジーが古くなってしまう、ブレイクスルーしたビジネスモデルも古くなってしまうということで、30年経つと成長の輝きを失ってしまうということがあるわけです。「我々ソフトバンクグループは、それでいいのか?」ということであります。
解決策
それに対して、解決策をずっと私は考えてきました。私自身が、成長のボトルネックになりたくない。ソフトバンクのテクノロジー、あるいは、一製品、サービスが成長の限界を見てはいけない。
群戦略 300年間成長し続ける組織化
その解決策の、私なりの答えは「群戦略」。ソフトバンク流の群戦略というものがあるわけです。私は「300年間成長し続けるような会社を作りたい」「そういう組織・モデルを作りたい」ということであります。
今まで世の中にたくさん会社があったのですが、300年間成長し続けることができるかもしれないという、そういう構えを作った組織。その組織はユニークなものであって、おそらく私自身が発明したと言っても過言ではないほど、ユニークな組織だと思いますが、それをこれから説明します。
映像をご覧ください(1999年2月)
その説明の前に、少しだけ映像を見てもらいたいです。私が約20年前に小さな部屋で話した内容。そのビデオが、たまたま残っていました。
群戦略とWeb型組織を僕は目指していますし、とくにインターネット業界は変化が激しくて、ジャンルの幅が広い。各国にまたがっている。したがって群戦略であると。世界最大の株主になると。これは僕の狙いです。
ブランドも統一しない、勝手に伸びる。こういう組織体を作る。最終的には、Web型組織を目指しているということであります。そうすると300年行けると。
群戦略:戦略的提携グループ
孫:これ、約20年前に言ってるんです。今ソフトバンクには、さまざまなグループ会社が増えてきました。Alibabaだったり、armだったり。
さまざま増えてきましたが、モバイルもやっています。約20年前、あの頃は、まだAlibabaも持っていませんでした。Yahoo! BBもやっていない。ソフトバンクモバイルも持ってない。もちろんSprintもarmも持っていないという状況でした。
あの時点で、まだソフトバンクが本当に小さくて、ひよこの段階に300年の大計を語り、ソフトバンク流のWeb型の群戦略について、語ったということであります。ですから、私が言うこの群戦略は、今のソフトバンクになって結果論で言っていることではなくて、最初から戦略的に意図して考えて、意図してそれを作りにいったと。あれから約20年かけて、作りにいったということであります。
では、何を作りたかったのか、どういう群を作りたかったのかというと、一言で言うと「No.1の会社の群れ」です。これ、言うのは簡単です。実行することは、ものすごく難しいです。我々のソフトバンクの群戦略にいる、(スライドを指して)この黄色や赤やオレンジ、緑と、このそれぞれの会社は、わざとブランドがバラバラになっています。ブランドは「SBなんたら」と付けていません。わざとそうしていないのです。
意図的・戦略的に、ソフトバンクのブランドを付けない、付けさせない。一部の例外を除いて、基本的にはソフトバンクのブランドは付けさせない、要求しない。持株比率も51パーセントだ、80パーセントだ、100パーセントだということを要求しない。むしろスイートスポットは20、30パーセントだと。そうなると、No.1の会社を集めやすいのです。
例えば、想像してみてください。私がジャック・マーに、「ジャックよ!」と。「Alibabaに投資をしたい!」と。「ついては、ブランド名をSBbabaに変えてくれ」と。そういうことを私が15年前、20年前にジャックに申し込んでいたら、彼のプライドとして、絶対「ノー」と言っているでしょうね。ブランド名を変えてほしいということを要求したら、「ノー」と言います。「(株式を)51パーセントくれ」と、もちろん「ノー」と言います。「マネジメント変えてくれ」と、当然「ノー」と言います。
我々がNo.1の集合体のグループを作るためには、こちらが要求しすぎてはダメなんです。もし、No.2になった、No.3に落ちてしまったとなると、我々は売却をしたいと。でも、「SBなんたら」「ソフトバンクなんたら」という名前を付けていたら、簡単に売却できないわけです。したがって、一番の会社ばかりの集合体にしようと思っても、結果的にそうなっている会社というのは、ほとんどないわけです。
たまたま偶然、1つの事業で一番であったと。「それはラッキーだし、良かったね」と。でも10社、20社、50社、100社、全部その分野で、少なくともその国でNo.1か、世界でNo.1であるという会社の集合体を作ろうというのは、言うのは簡単ですけれども、実行するのは非常に難しいわけです。
財閥 群戦略
我々ソフトバンクの群戦略と、似て非なるグループ戦略があります。日本で有名な、財閥経営ですね。
日本の有名な財閥経営というのは、例えば銀行、不動産、保険、化学、重工、建設、貿易商社だと。グループでたくさん、コングロマリットで(会社を)持っているわけですけれども、戦前あるいは戦後直後は良かったんです。ほとんどが、戦う市場は国内でした。ですから、国内で1位か、2位か、3位を彼らが分け合っていたんです。ところがもはや、市場の競争は世界を相手にするようになったわけです。
では今日現在、戦後すでに70年くらい経って、彼ら(財閥)の位置付けは今どうかと。世界で1位ですか? 世界で1位をいくつ持っていますか? 持っている企業群のほとんどが、全部世界一ですか? ありえないです。不可能です。世界一の銀行を持って、世界一の重工を持って、世界一の建設、世界一の不動産、世界一の化学……不可能です。結果どうなったかと言うと、世界で5位、7位、10位、20位というものの集合体なわけです。
でも、グループだから、優先して自分のファミリーの製品を使おうと。自分のファミリーのサービスを使おうとすると、弱者連合にならざるを得ないわけです。世界で8位だけど使おうと。「本当は1位の会社の製品があるんだけど、1位の会社の製品よりも8位の会社の、ファミリーカンパニーの電池を使おう」と。こうなるわけです。そうすると、強い集合体になれるか? そうではなくなってしまうわけです。
世界で1位でないのに使わなければいけない。使わないとシナジーが出しづらいということになるわけです。果たしてそれが強いグループかと。強い組織体かと。私はそうは思わないわけです。ソフトバンクはNo.1の集合体だと思っているんです。言うのは簡単ですし、聞けば「なるほど」と思うかもしれないけれども、最初にそれを思いつくというのは、実はなかなかないんです。
みなさん、想像してみてください。No.1だけの集合体の会社、どこかのグループを思いつきますか? 私には思いつかない。私には、世界中で1社も思いつかない。ある程度の規模の会社でですよ? ある程度大きな業界でですよ? No.1だけの集合体というのは、世界中で私には思いつかない。そのくらい実はありそうでないのが、この群戦略なんです。それを実現させるために、あえて私は意図的にブランドを統一しないと。
意図的に(持株比率)51パーセント以上を狙わないと。結果、そうなったのではないんです。意図したんです。結果、20年たったら、20兆円を超える規模の株式をグループで集めることができたわけです。ですから、これは偶然でもなくて、結果論でもなくて、意図して作り上げた組織体だということなんです。
集中戦略 群戦略
この群戦略に対して、集中戦略というものがあります。
1つの業種、1つの製品、1つのビジネスモデルに集中特化すると。これは、すばらしいモデルなんです。スティーブ・ジョブズはまさにそれをやったわけですし、世界的に力を発揮している会社……Intelもそうですし、Microsoftもほぼそれに近いですし、世界中の主要な、成功している会社のほとんどは、集中戦略なんです。本業に集中した方がいいと。そうすると安全だと。そうすると効率がいいと。そうすると非常に成長できると。「脇目も振らず」というやつです。
それは、もしあなたが「30年間の戦いをしたい」と。30年で世界のトップを取って、そこに君臨したいと思うならば、(集中戦略は)正しい戦略なんです。効率がいいんです。余計な開発をしないと。余計な分野に手を出さないと。余計なリスクを取らないということで、効率がいいし、正しいんです。
でも、「30年ではなくて、300年間その製品は輝き続けますか?」と。「300年間そのビジネスモデルは崩れませんか?」と。「300年間、そのビジネスモデル、その製品は、本当にあなたが世界一なんですか?」というと、大いなる疑問が出てくるわけです。
つまり、100メートル競走の陸上でNo.1になろうとするときに使う筋肉だとかトレーニングだとか、持って生まれた能力。ボルトが100メートル競走で世界一の記録を出したと。では、あれだけ走るのが速いボルトが、40キロメートルのマラソンで1位になれるかと。
ぜんぜん違うわけです。まったく違うわけです。ですから、私は100メートル競走で1位になろうとしているのではないと。30年競走で1位になろうとしているのではないと。300年競走で1位になれる、輝き続ける、成長し続ける。「そういう組織体を作りたいんだ」ということを20年以上前に思っていました。証拠として先ほどの19年前のビデオが、たまたま残っていましたが。
あれよりも前に当然考えていたわけです。つまり、この群戦略というのは、最初から300年間くらい成長し続けるためには、何をしたらいいのかということを考えて、そうありたいと思って……簡単にできないですよ、簡単にできると思っていませんし、「なぜあなたにできるんだ」と言われても困るけれども、少なくともそこを願って、明確にそこを思い、明確にそこを狙って組織体を作りにいったと。それが、ソフトバンクの群戦略なんです。
戦略的持株会社
ということでソフトバンクというのは、冒頭に言いましたように何かと言うと、戦略的な持株会社なんです。戦略的な持株会社。20パーセントから30パーセント。場合によってはコアの会社は51パーセント、100パーセント持ちますけれども、コアの会社以外は20パーセント、30パーセントだと。コアの会社は、ほんのいくつかだということです。
ということで、ソフトバンクはむしろ群戦略で大樹になりたいと。大きな多くの果実を収穫し続けるような、そういうものにしたいということであります。
ソフトバンク(株) 上場準備開始①
したがって、我々の日本の、国内の通信会社でありますソフトバンク株式会社を、上場の準備に入ると。それはなぜかと。「なぜ親子上場するんだ」「親子上場ってなんかルール違反じゃないのか」「世界の時勢に合わないんじゃないか」と。このように思われる、あるいは、そのような批判をする人はたくさんいると思うんです。
そのようなリスクの懸念をされる方は当然おられて当たり前だと思いますけれども、私はそういう小さな次元で何か少しメリットを得ようとか、そのようなことで考えているのではなくて、そもそも論として、ソフトバンクの群戦略が根底にある。
ソフトバンクグループは戦略的持株会社ということで行くとするならば、そしたらオペレーティングカンパニーは、それぞれが独立自尊であった方がいいと。だから、上場準備に入るわけです。
ソフトバンク(株) 上場準備開始②
この上場準備に入るというのは、ソフトバンクグループとソフトバンクKKの、より明確な役割分担。親会社であるSBGは戦略的持株会社、そしてKKは自律的で機動的な成長を行っていけるようにと。国内の通信事業の価値の顕在化だと。
そして、上場するとデメリットとして、「KKが上げているふんだんなキャッシュ・フローを、親会社のSBGは使えないのではないか、使いにくくなるのではないか」という懸念に対しては、配当政策を重視して、SBGとしては、オペレーティングカンパニーから上がってくる利益は配当というかたちで、さらに財務基盤の強化や、あるいはさらなる次の成長に資金を回していける。こういうかたちで行きたいと。
そうすると、配当であれば、上場して一般株主が加わっても、一般株主も親会社と同等に、平等に配当を受け取ることができる。そういうことで、お互いの利害の反することにはならない、そういう関係が作れると思っているわけです。
現状
ということで、今まではSBGにしか投資できなかったわけですけれども、SBGは世界を俯瞰して、業界を俯瞰して、情報革命を行っていく。より安定的で、国内の通信を中心とした事業の部分に対しては、それはそれとして、そこに興味のある投資家のみなさんが直接投資できるように、そういう道筋を作りたい。
上場後
結果、何が起きるかというと、先ほど言いましたように、SBGは世界を俯瞰してNo.1グループを作っていくという戦略的・長期的なことに集中し、オペレーティングカンパニーのCEOはそれぞれのオペレーションに特化して事業を行っていく。そういう構えを作りたいということです。
国内通信事業
では今回、上場準備に入ると言った国内の通信事業、ソフトバンクKKについて、直近の状況を報告し、また今後の考えも言いたいと思います。
国内通信 営業利益
通信事業。この2017年度、若干一時的な先行投資で営業利益が減益になっています。
日本のインターネットを牽引
これはなぜかと言いますと、顧客基盤を拡大したいということであります。上場の準備に入るということは、上場した後の方が大事ですから、上場した後に永続的に利益を増やすためには一度、屈もう。一度先行投資をしよう。顧客を増やそう。いろんな種を撒こうということでやっています。
そもそもソフトバンクは、これまでずっと出世魚のようにかたちを変えてきました。かたちを変えてきたわけですけれども、それをこれからも続けていきます。
ソフトバンク 契約数
Vodafone Japanを買収して、1,500万人だったユーザー数が4,300万人にまで増えました。約3倍になったわけです。
Yahoo! JAPAN ユーザー数
Yahoo! JAPANも、700万人が、13倍の9,000万人になりました。
Beyond Carrier①
情報革命の新たなステージに持っていくために、我々はソフトバンクKK、「Beyond Carrier」ということで、通信事業をさらにその次に進めていく。
第3の波 IoT/AI
PCからはじまった通信、これがモバイルになりました。モバイルからさらに次は、IoTに進化していく。もちろん、そこにはAIがますます絡んでくる。この分野に大いに駒を打っていきたいと。
成長戦略
したがって、2つです。「顧客基盤の拡大」、そして「新規事業の創出」。この2つが、上場準備に入るソフトバンクKKの拡大のための基盤になるわけです。
顧客基盤拡大への先行投資
まず、顧客基盤の拡大ですけれども、この1年間、そこに先行投資を行ってまいりました。「おうち割光セット」「ウルトラギガモンスター」それからYahoo!との連携で、Eコマースのショッピングの10倍ポイント。
そして、昨日(2018年2月6日)もニュースでご迷惑をかけましたけれども、「SUPER FRIDAY」ということで、吉野家さんやアイスクリームのサーティワン、さまざまなところと提携して顧客還元をしながら、顧客の獲得に先行投資をしたい。
顧客満足度
満足度は非常に高い。
スマホ純増率
結果、スマホの純増数は着実に伸びてきています。おそらく、一番伸びているぐらいではないかと思います。
スマホ解約率
解約率も、着実に減ってまいりました。
2ブランドで多様なニーズに対応
ということで、Softbankモバイルとしてのブランドは、(データ)大容量でストレスフリーで高速で。Y! mobileのブランドは、低価格で初めてスマホをやるような人たち向け。あるいはロートラフィックユーザー向けに行う。
スマホ累計数
その役割を2つに分けて、ユニクロとGUみたいな、そういうコンビネーションで、我々は2ブランドで展開し、両方ともスマホのユーザーが伸びているわけです。両方のブランドが伸びています。「Y! mobileのブランドが伸びて、片方が減っているのではないか?」と思っている人もたくさん居るかもしれませんが、事実は両ブランドとも、スマホのユーザーが伸びている。
LINEモバイルとの戦略的提携
さらに、LINEモバイルとの提携も発表いたしました。
SoftBank 光 累計契約数
その上、家庭に繋ぐ固定回線としての部分も、急激に伸びています。ここに獲得コストとしての、さまざまなキャンペーンをしていますから、顧客基盤の拡大に先行投資をしていると。上場に備えて、そういう先行投資をしている。顧客の面を拡大している。
多様な領域でのビジネスを加速
その広げた面に対して、さらに深掘りをし、積み上げるということで、新しい事業を加えていこうとしています。獲った顧客、ソフトバンクグループの顧客に、続々と新しいビジネスモデルを積み上げるということで、我々は準備をしています。
Yahoo! ショッピング購入者数
Yahoo! ショッピングのユーザーも、増えています。
日本国内のインキュベーターへ
ソフトバンクモバイルとYahoo! JAPANは、今後の役割として何をするのか。成長の基盤のために何をするのか。
最先端ビジネスモデル/成功事例を展開
守りだけではなくて、攻めのために何をするのかという答えが、「SoftBank Vision Fund」です。
Vision Fundによって、先ほど言いましたように、まだ1年経たずして26社のユニコーン、あるいはユニコーン予備軍が、一気にグループに加わったわけです。これが50社、100社になります。世界のユニコーントップ企業が50社、100社、加わります。
Yahoo! JAPANを我々が作ったように、ジョイントベンチャーとしてアメリカのYahoo!本体に、まずソフトバンクは投資しました。同時に、その直後にYahoo!のビジネスモデルを日本に持ってくることで、Yahoo! JAPANを作りました。
同じように、Vision Fundで本体に出資し、本体に出資した後に、例えば、WeWorkのように、本体に出資した後にWeWork JAPANを作る。ジョイントベンチャーを作る。そのジョイントベンチャーのパートナーはソフトバンクKKである。あるいはYahoo! JAPANである。
ということで、日本のインターネットユーザーへの、一番の顧客リーチを持っているYahoo! JAPANと、そして通信で顧客基盤を持っているソフトバンクモバイル。この両方が受け皿になって、Vision Fundの投資先とのジョイントベンチャーを、続々と日本に作っていく。これが、我々の成長のための戦略。「日本国内でも成長するんだ、守りに入るわけではない」。
WeWork
今言いましたように、例えば、WeWork。すでに六本木に今月(2018年2月)オープンしましたけれども……(舞台袖に向かって)あれ、もう売り切れだよね? 今月1日にオープンして、もう完売であります。一瞬で完売。これから続々と、来月再来月と、丸の内、新橋、GINZA SIXというところで広げていきますけれども、一気に私は立ち上がると思っています。
SoftBank Robotics+brain corp
さらにBrainとも、Brainの事業を日本に次々と拡大していく。
Beyond Carrier②
というように、これはほんの(少しの)事例ですけれども、今いくつも準備しています。Vision Fundの投資先と、日本における展開をしていく。Beyond Carrierということです。
ソフトバンク(株)=群戦略の中心的企業
結論です。「ソフトバンクは群戦略をやるんだ」と、もう20年も前から言い続けてきました。でも、時々言っていましたけども、あまりみなさんには注目をいただいてなかったし、理解もいただいてなかったと思うんですけれども、改めてここで申し上げます。
なぜソフトバンクKKを上場するのか、なぜVision Fundを作ったのか。それは、300年成長するための、そういう群戦略。そういう構えを、私が引退した後、私がいなくなった後も成長し続けるような、そういう群れを作る。そういう組織体を作る。
財閥とは違うと。日本で成功したモデルを、韓国で同じく財閥がありますけれども、僕はこのモデルではない、まったく新しい、似て非なる群れの戦略を、私なりに作ったと。
300年成長し続ける企業へ
これが、300年成長し続ける企業体を作るための、私なりの答え。
これをソフトバンクはやりたいわけで、「ソフトバンクグループとは何ぞや」という、そもそも論の最初の質問に対する答えは、「300年成長し続けるための戦略的持株会社」であると。戦略的シナジーを出しあい、情報革命をやるための戦略的持株会社。
これがソフトバンクグループであるということを、少ししつこいようでしたけれども、解説をいたしました。ありがとうございました。