2017年度 上期 連結業績概要(1)

野村勝明氏:まず、2017年度上期の連結業績概要です。

上期の業績は、売上高、各利益とも、(2017年)5月26日に公表いたしました上期予想を上回りました。

売上高は引き続き順調に推移しており、前年同期比では20パーセントを超える増収となりました。

各利益についても、前年同期から大きく改善し、順調に推移しております。

とくに、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、上期予想を大幅に上回り、リーマンショック前となる2008年の上期を超える水準に回復しております。

2017年度 上期 連結業績概要(2)

2017年の上期の、業績数値をまとめております。

売上高は「アドバンスディスプレイシステム」を始め、各セグメントともに増収となり、前年同期比21.3パーセント増の1兆1,151億円となりました。

営業利益は、大幅な増収となったアドバンスディスプレイシステムを中心に、前年同期から大きく改善し、405億円となりました。

加えて、営業外損益も改善したことから、経常利益は411億円・親会社株主に帰属する四半期純利益は347億円にそれぞれ大幅に改善し、黒字となりました。

2017年度 上期 営業利益 要因別増減分析(対前年同期)

こちらのグラフは、営業利益の前年同期比での要因別の増減分析です。

ご覧のように、当上期の営業利益は前年同期から大幅に伸長し、405億円となっております。

売価ダウンによる723億円の利益減はあったものの、515億円のコストダウンや、販売増による466億円の利益の増加などがあり、前年同期を大幅に上回る収益を確保することができました。

2017年度 第2四半期 連結業績概要

次は、2017年第2四半期の連結業績概要です。

売上高は、前年同期から22.7パーセント増となり、第1四半期比でも21.2パーセント増加し、6,087億円となりました。

利益についても、売上高が大幅に増加したことなどから、営業利益は前年同期比9.0倍の234億円、経常利益は239億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は202億円と、順調に推移しております。

セグメント別売上高

次のスライドは、セグメント別売上高の一覧になります。

ご覧のとおり、各セグメントともに前年同期を上回っております。

スマートホーム(a)の上期の売上高は、前年同期比10.2パーセント増の2,906億円となりました。 フラグシップモデル「AQUOS R」を中心に携帯電話が増収となったことに加え、コードレス掃除機「RACTIVE Air」などの掃除機が伸長しました。また、PCIや洗濯機も好調でした。

また、エネルギーソリューション事業について、EPCなどが底堅く推移いたしました。

スマートビジネスソリューション(b)は、サイネージが好調であったことに加え、販路投資拡大の効果があり、海外で複写機の売上が増加したことから、前年同期比1.9パーセント増の1,627億円となりました。

IoTエレクトロデバイス(c)は、スマートフォン向けカメラモジュールや半導体・レーザーなど、独自デバイスの販売増により、前年同期比8.5パーセント増の1,922億円となりました。

アドバンスディスプレイシステム(d)は、前年同期比45.9パーセント増の5,216億円と、売上が大幅に伸長しました。

液晶テレビ事業は、中国での大幅な販売拡大に加え、欧州やアジアでも売上が増加したことから、増収となりました。

ディスプレイ事業は、大手顧客向けを中心に、スマートフォン用パネルやタブレット用中型パネルが好調に推移し、車載用・ゲーム用パネルも伸長したことから、前年同期を大きく上回りました。

セグメント別営業利益

次は、セグメント別営業利益の一覧です。

各セグメントとも、黒字を継続いたしました。スマートホーム(a)の営業利益は、前年同期比41.2パーセント増の204億円となりました。

新製品・独自商品の投入以来、商品ラインナップの拡充による増収効果、コストダウン・経費削減の取り組みにより、大幅な増益となりました。

スマートビジネスソリューション(b)は、価格下落の影響などから前年同期比は下回ったものの、コストダウンや経費削減に取り組んだこともあり、89億円の黒字を確保いたしました。

IoTエレクトロデバイス(c)は、売上増に加え、モデルミックスの改善や、コストダウンの効果もありました。その結果、前年同期の15億円の赤字から、36億円の黒字となりました。

アドバンスディスプレイシステム(d)は、赤字であった前年同期から大きく改善し、163億円の黒字となりました。

液晶テレビ事業は、価格下落の影響があったものの、中国をはじめとする好調な販売により、黒字を継続しました。

ディスプレイ事業は、中型パネルや車載用パネルを中心とした売上増と、これにともなうカテゴリーシフト、さらにはコストダウンの推移などにより大幅に改善いたしました。

営業外損益・特別損益・法人税等の概要

次のスライドは、主な営業外損益・特別損益・法人税等の概要でございます。2017年度の上期の営業外損益は、為替差益が増加したこと、構造改革の効果にともない支払利息が減少したことに加え、大幅な赤字であった持分法による投資損益が黒字化しました。このことから、前年同期に比べ大きく改善しました。

なお、特別損益につきましては、段階取得に係る差損があったものの、前年同期には発生した減損損失がなかったこともあり、改善しております。

連結貸借対照表推移

次のスライドは、貸借対照表の推移です。2017年度第2四半期末の現預金は、収益が順調に回復した一方、事業拡大に向けた積極的な投資を行いました。この結果、第1四半期末の4,660億円から、4,354億円へと減少しております。

2017年度第2四半期末の純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益が黒字であったことなどから、第1四半期末に比べ259億円増加し、3,577億円となりました。

自己資本金についても、第1四半期末の17.5パーセントから、(第2四半期末は)18.2パーセントに上昇しております。

たな卸資産の推移

次のスライドは、たな卸資産の推移です。2017年度第2四半期末のたな卸資産は、第1四半期末の2,196億円から1,860億円に減少しました。月商比は0.3ヶ月減の、1.00ヶ月となりました。

第3四半期以降の需要・販売リスクなどを適時把握し、引き続き適正な在庫水準を維持してまいります。

有利子負債の推移

次のスライドは、有利子負債の推移です。2017年度第2四半期末の有利子負債は、為替変動の影響で、外貨建借入の円貨換算額が増加したこともあり、第1四半期末から若干増加したものの、ほぼ横ばいの6,573億円となります。

純有利子負債は、現預金の減少などにより308億円増加し、2,218億円となりました。

引き続き、在庫の適正化や効率的な設備投資の実施に努め、キャッシュフローの改善を図ります。

2017年度 通期 連結業績予想

次のスライドをご覧いただきたいと思います。(2017年度)上期の実績を勘案し、通期の業績予想を見直しております。

売上高は、経済動向など不確定な要素もあることから、前回予想を据え置き、前年度比22.4パーセント増の、2兆5,100億円としております。

一方、利益については上期の実績をふまえ、営業利益を930億円、経常利益を870億円、親会社株主に帰属する当期純利益を690億円に、それぞれ上方修正しております。

下期につきましても、これまでの流れを止めることなく事業拡大を図り、着実に通期の業績予想を達成するとともに、利益率も上期を上回るように、さらに収益力の改善に取り組んでまいります。

ご清聴、ありがとうございました。