2017年2月期 第3四半期 決算ハイライト

井川幸広氏(以下、井川):本日は当社の決算説明会にお越しいただきまして、ありがとうございます。それではさっそく説明させていただきます。

まず、決算ハイライトです。

売上高が前年同期比106パーセント。売上総利益が115パーセント。営業利益が136パーセント。経常利益が132パーセント。当期純利益は142パーセント。経常利益を除いて、そのほかはすべて期初の計画を上回って着地しております。

それから、新規エージェンシー(ファッション、建築、シェフ、プロフェッサー)、そして世界の弁護士をつなぐシステムであるJURISTERRA。プロフェッショナルメディア、それからVR Japanを展開していきました。

こういった新規サービス、それから新規エージェンシーについての投資額で2億4,200万円ほどかけております。前年は1億7,600万円でしたので、約7,000万円弱増加したということです。

経常利益については、持分法適用の関連会社でエコノミックインデックスの投資を行いました。

これはシステムをどんどん開発していって、そこの計画が少し遅れたということがあります。その投資額が1億3,800万円。前年同期は6,200万でしたので、約倍になったということです。

販管費の増加の内訳ですけれども、1つは人件費です。昨年に続いて、対前年比で4億2,000万円ほど、人数としては40人ほど増えております。

それから広告宣伝・販促費用が前年に対して約6,000万円ほど増えております。システム投資・備品等も前年に対して約1億2,000万円ほど増えました。採用費は9,000万円、地代・租税公課として5,000万円ほどアップです。

販管費として締めて対前年比で8億1,000万円(プラス)ということです。

当社の場合、新規サービスをやる上において、まず販管費を増やしながらやっていきますので、この分の増加ということでございます。

2017年2月期業績【連結】

連結の業績です。

2017年の2月期になりますけれども、売上高が265億8,100万円。売上総利益が92億3,300万円。販管費が76億2,300万円。営業利益が16億1,000万円。経常利益が14億7,700万円。当期純利益が8億9,200万円という結果となりました。

前年比の増減率です。売上高は106パーセント。売上総利益率は115パーセント。あとは2桁でいきました。最後の当期純利益は142パーセントという結果となっております。

計画比(通期計画の進捗率)は、経常利益だけ5パーセントほど下回りましたが、そのほかはすべて計画以上の推移となりました。

売上高は計画どおりです。売上総利益は32パーセントから34.7パーセントで2.7ポイント改善いたしました。販売管理費は人件費を4.2億円ほど増やしてまして、人件費以外が3億9,000万円ほど増えました。

営業利益率は4.7パーセントが6パーセントということで改善しております。経常利益はエコノミックインデックスの持分法の損失として、約1億3,800万円引いております。当期純利益率は2.5パーセントから3.3パーセントに改善しました。

セグメント別業績 [売上高]

次にセグメント別業績の売上高です。

クリエイティブ分野(日本)は、152億から170億で、前年比112パーセント成長いたしました。これは計画を上回ったところで推移しております。

クリエイティブ分野(韓国)は、38億2,000万円が33億円です。ただ、これはウォン安の影響があって、ウォンベースでは売上が前年比105パーセント成長しています。

医療分野は29億円が33億円で、対前年比113パーセント。これも計画を上回りました。

その他、29億6,800万円が29億5,600万円で、増減率は99パーセントとなっています。これはIT分野において事業再構築を行ったことによる減収です。営業利益はこれによってかなり上がっております。これにより合計の売上高は、249億900万円が265億8,100万円で、前年対比は106パーセント。ほぼ計画どおりです。

セグメント別業績 [営業利益]

セグメント別業績・営業利益です。

クリエイティブ分野(日本)は7億1,800万円が10億8,200万円ということで、対前年比150パーセントの成長です。これは新規事業への投資の1億8,600万円を吸収して増益になっております。

続いて、クリエイティブ分野(韓国)は2,300万円が1,800万円で、増減率は78パーセントです。ウォンベースではほとんど横ばいで、97パーセントです。

続いて、医療分野です。4億900万円が4億3,300万円で、増減率は105パーセント。これも計画どおりです。

その他は2,400万円が7,600万円ということで、母数が小さいですけれども、営業利益が前年比316パーセントとなっております。これはIT分野の利益構造を改善していったことと、新規事業のJURISTERRA、VR Japan、プロフェッショナルメディアで5,600万円ほど投資を吸収して営業利益を上げることができたということです。

しめて11億7,700万円が16億1,000万円で、対前年比136パーセントです。ほぼ計画どおりでした。

連結売上高の推移(四半期)

このグラフは四半期の連結売上高の推移です。

ご覧になるとおわかりいただけると思うのですが、第4四半期として過去最高の売上高65億6,600万円を出しております。

連結営業利益の推移(四半期)

一方、四半期ごとの連結営業利益の推移ですけれども、こちらも第4四半期としては過去最高の営業利益で2億6,000万円ほどです。

ROE/ROAの推移

ROEは17.3パーセント、ROAについては8.1パーセントです。

売上高と営業利益の推移

このグラフは売上高と営業利益の推移です。基本的には増収増益ということで、非常に高い成長を上げていることがおわかりいただけると思っております。

2017年2月期 業績【総括】

2017年2月期の総括です。

まずはクリエイティブ分野(日本)です。日本の請負事業が非常に伸びてきました。これはスタジオを作り、そのスタジオの中でノウハウを貯めながら、また今度はそこから派遣としてお客さんのところに行き、また戻ってくるという循環モデルを作っています。

スタジオの制作技術も高まってきております。この制作スタジオはTV、GAME、WEBの分野があり、この効果もあって利益率が大幅に改善したのと、派遣以上に請負の事業が伸びていったという背景があります。

粗利率は26.8パーセントが30.4パーセントに改善しておりますけれども、これはもっと改善できる余力があるということです。請負事業は売上高、利益ともに派遣を上回っております。

クリエイティブ、医療、法曹、会計等の既存事業(派遣、紹介)も順調に推移しております。これはスタジオを拡充したことにより、登録者の方がどんどん集まり始めてきていると言えます。

電子書籍の取次事業は急成長しました。昨年はAmazonさんが読み放題をやったことによって急激に伸びたのですが、それがなくても基本的には右肩上がりで、マーケットが広がってるということが言えます。

売上高としては、対前年比で2.2倍。営業利益においては約10倍ほどの成績をあげたということです。

続いて、建築、ファッション、シェフ、プロフェッサー(分野の新規エージェンシー事業)です。建築、ファッションは3年過ぎまして、シェフ、プロフェッサーは2年目です。

こういった新規事業は(マイナス)約1億8,600万円となりました。昨年が(マイナス)1億1,900万円でしたので、約7,000万円ほど再投資と言いますか、昨年を超えるかたちで投資を行いました。

結果、この建築、ファッションは今期プラスに転じます。プラスに転じていて、まだまだ余力がありますので、組織の投資を行いながら、マイナスは出さないという前提でやっていこうと思っています。シェフ、プロフェッサーに関してはまだまだ投資の段階だと思っております。

それからVR Japan、JURISTERRA、プロフェッショナルメディアという新規サービスへの取り組みを強化しました。当期における投資額が、5,600万円ほどです。前期も5,600万円ほどでした。

この結果、VR Japanにおいては第2クオーターからようやく一般販売ができる段階にきています。これはまだテストマーケでやっておりましたけども、7月ぐらいから体制が整い、商品供給も整って、一般販売ができるように今動いております。

JURISTERRAは、世界中のプロフェッショナルをつなぐSNSの開発ですけれども、こちらのからも4月にβ版から踏み込んだ展開ができるようになりました。すでに営業が開始されております。

プロフェッショナルメディアも、2年前にうちの子会社になって、前期下期より営業利益が出始めています。マーケットが非常に大きいので、投資のタイミングを考えたいです。

VR Japan、JURISTERRA、プロフェッショナルメディアは今期マイナスですが、利益に貢献できるようなところまで持ってきたということです。

それから持分法適用関連会社のエコノミックインデックスの投資額は、当期において1億3,800万円ほどです。これが経常利益に影響を与えました。昨年度は6,200万円ほどでした。こちらも、システム開発といいますか、プログラムで思ったより時間がかかってしまったというのが正直な見解です。

12月にようやくクラウド版が完成しまして、営業して非常に良い評価をいただき契約も入りはじめました。

納品まで時間がかかるので、その短縮をどうするかという新たな課題も出始めましたが、これも十分に解決できるところです。今年になってようやく単月黒字を実現できるところまできたということです。

それからCREEK & RIVER KOREA【クリエイティブ分野(韓国)】の事業を会社分割いたしました。

これまでテレビ業界への派遣を中心にやっていた事業を、新会社のCREEK & RIVER ENTERTAINMENTに継承しまして、新会社は持分法適用関連会社にしております。売上高としては33億円ほど、利益としては2,000万円ほどでした。

韓国のマスコミ業界での事業展開ですので、新たに韓国の株主を導入することによって、事業の拡大をねらうということです。

新しいCREEK & RIVER ENTERTAINMENTは、テレビ業界への派遣を中心としたこれまでの事業を継承するということにして、CREEK & RIVER KOREAにおいては、テレビ以外のゲーム、ファッション、建築などに基軸を置いていこうとしています。

それから、2017年1月にデータ分析に関する新会社、MCRアナリティクスを設立しました。

分析の天才アナリストと言われている、井原さんという方との合弁(会社)で、当社出資比率は35パーセントです。

実はこちらも会社設立前から仕事が入ってきておりまして、非常にスムーズな立ち上がりを見せています。

トピックス クリエイティブ分野(日本)

トピックスのご説明をします。

まず、クリエイティブ分野(日本)です。今回、非常に利益率に貢献できたのはスタジオの影響です。東京・麹町制作ルームのゲーム分野に350人ほどのクリエイターが、請負事業と開発事業に携わっています。うち45人ぐらいがVRに専念しておりまして、そこで新たなコンテンツをどんどん作り始めています。

そして、その他400名ほどがセガさんやスクエアさん、コナミさん、ナムコさんなどいろんなところに行っておりまして、プロジェクトが終わったらスタジオに戻ってきて、またスタジオの人が外に行くというような循環をすることによって、日本のゲーム技術の縮図みたいな状態になりつつあります。非常に高い競争力と技術が蓄積され始めてきたということが言えます。

それからテレビ業界に対しては、3年ほど前は派遣を中心にやっていたんですけれども、その中でも非常に優秀で、常に2ケタの視聴率がとれるようなディレクターの人たちに当社のスタジオで仕事をしてもらうようなスキームを作りまして、それ以降、どんどん番組が受注できております。対応できるかどうか、というぐらいの仕事のボリュームがきています。

それからWebです。こちらは150人体制になっておりまして、急激な伸びを示してきています。こちらも派遣と請負を両立させながらやっているんですけれども、こういったスタジオを作ることによって、外に行っている人たちが技術を磨いて中に戻ってくる。

中に戻ってくることによって、また中の技術が高まっていくといった好循環の仕組みができあがりましたので、これをどんどん回していこうと思っております。

一方で、昨年大阪の制作スタジオがようやくスタートしました。それから名古屋の開発スタジオ。ここでは非常に優秀なエンジニアの人たちが企画・開発をしております。2年間非常に苦労してきたのですが、昨年の後半から大きな仕事がどんどん入り始めています。

クリーク・アンド・リバー社の信用と営業力が兼ね合って、大きな成長が期待されているスタジオだと思っています。

トピックス 手がけた案件の一例<映画、テレビ>

当社で制作する映画・テレビ番組の一例です。

例えば、『(有吉弘行の)ダレトク』。こちらはもともと夜の23時の番組でしたが、10月からプライムタイムで流れるようになりました。こちらもフジテレビの中において、非常に視聴率がよかったということで評価されております。

映画としては『トモシビ(銚子電鉄6.4kmの軌跡)』、またBSフジ、Amazon(プライム・ビデオ)の番組があります。

トピックス 手がけた案件の一例<Web>

Webにおいては、国がらみのコンペなどの中で、当社がダイレクトに仕事を受注したりもしています。例えば日本財団、ミラノ国際博覧会の日本館(のサイト)は、すべて当社で制作しております。これらを年間6000サイトくらいやっているということです。

トピックス 手がけた案件の一例<YouTube>

それからYouTubeです。こちらも非常に話題性のあるものができ始めました。例えば、著名なYouTuberのグッズショップの展開やキッズ動画、YouTuber育成プログラムなどです。

こちらを見た小学校から、修学旅行の会社見学として当社を選んでいただいております。小学生の間でも当社運営協力のチャンネルがかなり話題になり始めたということです。

トピックス VR領域

VR領域です。こちらはハウステンボスさんに当社のコンテンツを入れて、「IDEALENS K2」というヘッドマウントディスプレイも100台ほど導入しております。テストマーケの段階でやっていますが、TSUTAYAさんでのレンタルを開始します。

それから、ビジネスホテルで1泊2日で貸し出すとか、老人ホームに貸し出すとか、いろんな展開を検討しております。ただ、一般販売は我々も慎重になっておりまして、7月からそういったことを踏まえながら、スタートができる準備を整えています。

一方で、大手の販売代理店との契約や日本の家電メーカーさんとのOEMなども続々と話を進めておりまして、そういったことが全部形になっていくのが7月ぐらい、第2クオーターまでと想定しております。

トピックス キャリアイベント

キャリアイベント関連としては、例えば当社のグループが主催する、「レジナビフェア」。これは医学生、研修医の8割から9割が集まって開催する全国規模でのイベントで、こういったことが長年続いてできるようになってきております。

それから「ゲーム×IT業界フォーラム」。こちらは昨年初めて開催したのですが、日本を代表するゲーム会社が集結して、ゲーム業界で働きたい新卒の人たちが参加するイベントです。

東京・大阪でかなり盛況で、話題を集めました。毎年恒例でやってほしいというニーズをいただいております。こういったゲーム業界に就職したい人たちに、当社にも登録していただいて、新たなゲームクリエイターとして旅立っていくようなスキームを考えております。

その他のセミナーとしては、「アナウンサーセミナー」。全国のテレビ局からもニーズがあり始めました。こちらも定例的にやっていける事業の1つとして考えられます。

それから「SPECIAL JOB HUNTING EVENT」。こちらは研究を志している留学生が企業に対してプレゼンテーションするイベントです。まだスタートしたばかりで、20名の参加でしたが、こちらもクライアントから非常に好評で、今後定例的に行っていく予定です。

また、「シェフ就職研修」では、(2017年)2月に専門学校で行いまして、100名ほどが参加しております。

それから「みんなのPython(パイソン)勉強会」。パイソンというのは、ロボットやAIと親和性の高いプログラム言語の1つですが、開催当初は参加者は20人ほどしかいらっしゃらなかったのですが、今では100人以上と、定員を超える盛況となってきました。

登録メンバーも2,000名を超えまして、パイソンを中心とした新たなエージェンシー事業を作れるような段階に入ってきたということです。

また「みんなのAIキャリア・カレッジ」では、AIの分野に進出したいという方々の勉強会を行っています。

登録メンバーはまだ271名ですが、定期的に開催することによって1,000人を超えた段階からしっかりとしたエージェンシー事業の1つになりうると思っております。

「建築業界トップ5社説明会」では、建築業界の各分野の人気企業トップ5社を集めた合同説明会を行いました。50名ほどの人が集まって、こちらも定期的に行っていく事業の1つになると踏んでおります。

トピックス エコノミックインデックス

その他の、エコノミックインデックス。ここについてはようやく3つの種類のサービスができたことにより、お客さんに対して、かなりいろいろなメニューを提案できるようになったということで、2月、3月ぐらいから多く注文が入り始めました。

これができるまで苦労をしていまして、本当は夏にできる予定が秋になって、それから12月になって、ようやく1月に完成しました。これから売上が上がっていくところまできたということです。

他のトピックスとしては、建築エージェンシーにて、プロデュース案件がまた新たに加わったということもあります。

こちらの大田菜園長屋に関しては、テレビにも紹介されまして、今、全国の賃貸マンションを持っていらっしゃるオーナーさんから「これができないか?」というようなお声もいただくようになってきております。

トピックス C&Rグループ拠点の統合

また、2018年の秋に(C&R)グループ拠点を統合します。

今までは、スタジオからエージェント、各分野がバラバラの拠点に入っておりました。それが一緒になることによって、これまで考えられなかったようなアイデアがお互いに浮かぶことを期待して、1つのビルに統合しようと思っています。

2018年2月期計画について

そのなかで、2018年2月期の計画です。

まず、2018年の2月期よりCREEK & RIVER KOREAの事業を持分法適用関連会社にしたことによって、売上として約33億円の減収要因になっています。

営業利益は2,000万弱ですので、営業利益にはあまりインパクトはないんですけど、売上としては33億円の減収のインパクトがあります。

ただ、各事業が非常に成長してるということで、この減収要因をすべてカバーできると思っています。CREEK & RIVER KOREAを除くと、対前年でも113パーセントの増収は十分できると踏んでおります。

それからクリエイティブ分野における請負事業というのは、前期同様、スタジオを核として拡大傾向にあるということも非常に大きな要素です。

既存事業では、各社ともオーダーがとても堅調で、引き続き堅調な伸長を見込めると踏んでおります。

それから利益。2018年の秋にクリーク・アンド・リバーグループの拠点の統合予定に伴って、償却費用が増加します。

これはクリエイティブ分野の販管費に約1億円を見込みます。いろいろ吸収して、利益は2桁成長が十分できると踏んでおります。

クリエイティブ分野における請負事業は、前期同様、開発スタジオを核として利益率が向上します。

それから新規事業(建築、ファッション、シェフ、プロフェッサー)は、とくに建築とファッションにおいては収支均衡。実は利益が出るんですけれど、その利益分をさらなる大きな成長のために投資をしていく。ただし、収支は均衡させていこうということで考えております。

シェフとプロフェッサーにおいては、まだまだ投資段階ということで継続します。ただ、この4つのエージェンシー事業に関しては、赤字幅が大幅に縮小していくと思っております。

それから、新規事業のJURISTERRA、プロフェッショナルメディア、VR Japanは利益貢献を予定しております。

ただ、とくにVR Japanに関しては、我々にとってもハードの販売とコンテンツを抱き合わせたところでの展開ですので、これに対してはほぼ±0ぐらいでしか読んでおりません。7月、8月以降に大幅にぶれていく可能性が出てくるかなと思っています。

プロフェッショナルメディアにおいては、一昨年は5,000万円弱ほどの営業赤字を出しておったんですけども、これは昨年の下期から、赤字が黒字に転換しております。

そういった意味ではこれは赤字はなく、黒字になったとしてもマーケットが非常に大きいので、そこに対する投資のタイミングを図りながら、拡大させていきたいなと思っています。

JURISTERRAも、4月にようやく本格的な営業開始ができる手はずになっていますので、開発というよりむしろ営業売上が立つ段階にきているということです。

それからエコノミックインデックス。これはようやくスタートができまして、6月、7月ぐらいに単月の黒字を考えております。

これは1回契約すると半年あるいは1年と、継続案件になりますので、いったんプラス化できればずっと営業利益がたまっていくという構造です。下期において、この上期の赤字分を吸収して均衡に持っていければと思います。

当社としては、この新規事業のファッション、シェフ、建築、プロフェッサーという、人の個人情報を扱うところは基本的には上場は考えておりません。

ただ、この新規事業であるJURISTERRA、プロフェッショナルメディア、VR Japan、そしてエコノミックインデックスは上場を見据えた展開を今後していくということです。

2018年2月期計画

そういったなかで、今期の計画です。

まず売上高が265億円。前年比で99パーセントとなっております。これは韓国の33億円分を取り込んでいない計画です。

営業利益は16億1,000万円が18億円で111パーセント。経常利益は14億7,700万円が17億5,000万円で118パーセント。当期純利益は8億9,200万円が10憶円で112パーセント。配当性向は21パーセントという計画です。

2018年2月期計画【セグメント別・売上高】

次はセグメント別・売上高です。

クリエイティブ分野(日本)が111パーセント成長の190億円、医療分野で34億5,000万円で103パーセント。

その他が新規サービス・新規事業にあたるんですけど41億円、138パーセント。締めて265億円で、前年とほぼ同じ水準になります。

2018年2月期計画【セグメント別・営業利益】

セグメント別・営業利益においては、クリエイティブ分野(日本)が11億5,000万円で106パーセント。医療分野が5億1,000万円で120パーセント。その他は269パーセントの2億500万円で対前年比111パーセントの18億円という目標にしたいと思っております。

将来展望

続いて、将来展望です。

請負とライツビジネスが前期から伸び始めました。そういった意味で、人単位で売上を上げるということよりも、知財そのものに対して付加価値をどうつくっていくかというところに、ようやく入り始めた期だったということです。それを今期またブラッシュアップしていこうと思っております。

これは能力を輝かせることによって、新たな価値を生み出すプロフェッショナル・エージェンシーを目指していくというところの一環です。

C&Rグループ【ビジネスモデル】

(C&Rグループは)このようにどんどん分野を広げております。

(スライド下部の)AIロボット、バイオというのはまだまだこれからですが、バイオの研究に関しては、実は今、いろんな大学と話をしております。

国からの予算が削られたり、研究費が削られたりしていくなかで大学も、やはり自分たちが持っている知財が非常に大きな勝ちがあると思っていらっしゃる。

大学には知財部というものがあるんですけれども、なかなか一般事業会社との接点がないという悩みもあって、当社がある大学と組んで、その大学の持っている知財をプロデュースするという動きを始めております。これも近々発表できるようなところまで進めていきたいと思っております。

エージェンシー事業、プロデュース事業、ライツマネジメンティクト事業というのが、さまざまな分野の中でようやくそれぞれの柱が立ち始めてきております。

今現在の当社を俯瞰した図なんですけれども、中央がいろんなエージェンシー事業の分野です。

将来的には50分野まで広げていくということと、この中にC&Rグループの営業資産であるプロフェッショナルが17万人ほどいます。この17万人と15,000社のクライアントが当社の営業資産です。

このグループの営業資産を、例えばVRとエンターテイメントをつなげる、VRと建築、VRと医療というようにつなげていくことによって、単体でVR事業をやるよりも、グループの営業資産を活かしてやれば、明らかに成長力が違うということが考えられます。

例えば、プロフェッショナルメディア。これも通常の求人メディアと違って、当社と合わせてやることによって、例えばテレビの求職数で、テレビ業界を志している人たちが圧倒的に集まるとか。

分野別に切り出しながら、ほかのメディアとはまったく違った、一線を画した成長をあげることができると思っております。

その他、エコノミックインデックスも、例えば視聴率の調査だったりとか、ECでどうやって売るかとか、当社がやっているコンテンツ制作で、こういった分析をやることにより、クライアントにより高いレベルで利益貢献ができるスキームができあがるとグループ化しております。

それからSNS。これは世界中の分野別のプロフェッショナルをつないでいこうとして、現在、日本からマーケティングするのではなく、アメリカからマーケティングするということで、カリフォルニアでの展開を始めました。

最初は世界中の弁護士をつなぐサービス。これが一巡すると今度は世界中の建築士をつなぐ。また一巡すると世界中の研究者をつなぐ、AI技術者をつなぐというふうに、分野別にどんどんSNSを発展させていくという動きを行ってまいります。

それからMCRAの分析。顧客分析などを行う会社です。これも当社の15,000社のクライアントへの分析の技術が問われますので、新たに作るよりも我々のグループの中で一緒に作っていくことによって、高い成長が見込めると思っております。

全体でいうと、この17万人のプロフェッショナルの人たちをネットワークしているこの真ん中の大きな円というのは、有機的に結びついていくことによって、新たな付加価値のある分野に進出できると思っております。個人情報などの問題がありますので、クリーク・アンド・リバー社以外が上場するということはありません。

ただし、こういった営業資産をベースにVR Japan、プロフェッショナルメディア、エコノミックインデックス、クリーク・アンド・リバー・グローバル、それからMCRアナリティクスはどんどん上場を目指して、展開していくというスキームです。

ですから今後、ロボットやAIなどの専門分野の人たちの輪を広げていき、輪を広げながら営業利益に貢献できるような仕組みを作っていく。このノウハウが当社にはあります。

その一方で、外側にある会社。これは持分法適用関連会社であったり、あるいはグループ化して子会社にしていく。あるいは新たに作りどんどん上場を目指し、お互いのシナジーを十分に作り合いながら、成長を醸し出していきたいと思っております。

プロフェッショナル・ネットワークを持つ会社、そしてその周りのプロフェッショナルの資産を有機的に活かした周辺のサービスができる会社というフレームワークで展開していきたいと思っております。駆け足でご説明させていただきましたが、ご静聴ありがとうございました。