サマリー

直田宏氏:みなさま、本日は決算説明会にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。はじめに、通期の決算概要からご説明いたします。

全社業績は、ご覧のとおり大変厳しい決算となりました。セグメント別では、法人事業が営業利益で12.4パーセントの増加となりましたが、コンシューマ事業の営業利益が23.2パーセント減少と大きく落ち込んだ結果、全社営業利益は24.4パーセント減少の80億7,000万円、当期純利益は25.4パーセント減少の56億2,000万円となりました。

営業利益の増減要因(通期)

次に、営業利益の増減要因について階段チャートでご説明します。左半分が売上総利益、右半分が販売管理費の増減要因となります。

売上総利益については、コンシューマ・法人共に独自ビジネス収益を順調に伸ばすことができましたが、通信キャリアの手数料体系変更による手数料収入の減少が主な原因となり、キャリア代理店ビジネス収益が大きく落ち込んだ結果、14億8,900万円の減少となりました。

販売管理費は、通信キャリアからの支援金減少や、「楽天モバイル」ショップや「ほけんの窓口」といった新たに注力する分野の体制強化と、給与制度改定に伴う人件費増加が業績連動賞与減少を上回ったこと等により、11億1,400万円の増加となりました。この結果、営業利益は26億円減少の80億7,200万円となりました。

決算ハイライト(通期)

通期の決算ハイライトです。左の列が前年度実績、中央が当年度実績、右側が今年1月27日に開示した当年度修正予想です。

販売台数は、コロナ禍における営業自粛を行っていた前年度からは回復傾向にありましたが、主力機種の在庫不足の影響等により、前年度並みとなりました。

売上総利益・営業利益については階段チャートでのご説明のとおりで、経常利益・当期純利益についても減益となりました。

決算ハイライト(第4四半期会計期間)

第4四半期会計期間の決算ハイライトです。販売台数は、3月商戦期がahamo(アハモ)効果のあった前年度のような盛り上がりに欠けたことから、15.9パーセントの減少となり、売上総利益も15.6パーセント減少しました。

一方、業績連動の賞与減少等によって販売管理費が19.3パーセント減少し、営業利益は2.1パーセントの増加となりました。四半期純利益は、店舗閉鎖損失等の特別損失の増加によって、11.7パーセントの減少となっています。

コンシューマ事業(通期)

セグメント別の業績についてご説明します。コンシューマ事業の売上総利益は、「nexiパッケージ」やスマホコーティング等の独自ビジネス収益が伸長しましたが、前述のとおりキャリア代理店ビジネス収益が落ち込み、3.4パーセント減少しました。

販売管理費も前述のとおり、通信キャリアからの支援金減少や、人件費・販促費等が増加した結果、4.6パーセント増加となりました。この結果、営業利益は23.2パーセント減少しています。

法人事業(通期)

法人事業の売上総利益は、当社独自ビジネスであるマネージドサービスやテレワークを促進させるアプリ提供等のサービスを総称したコンセプトである「Mobile WorkPlace(モバイルワークプレイス)」が順調に育ち、在庫不足に起因するキャリア代理店ビジネス収益の減少を補い、前年度並みとなりました。

業績連動賞与減少等による販売管理費の減少もあり、営業利益は12.4パーセント増加となりました。

中期経営計画「コネクシオプラン2023」の取り下げについて

今後の事業取組みについてご説明します。まず、中期経営計画の取り下げについてご説明します。

2022年3月期においては、基本戦略の一つである「独自サービスとソリューションの拡大」の取組みが順調に進み、独自ビジネス収益は堅調に拡大しました。また、「生産性の革新」においても店舗業務や基幹業務のDX推進によって、大幅な改善が図られてきました。一方で、当社の売上総利益の4分の3を占めるキャリア代理店ビジネス収益は、短期間で大幅に収益を落とすことになりました。

中期経営計画においては、通信キャリアの料金競争激化により代理店手数料が減少することは一定金額織り込んでいたものの、条件悪化のスピードと規模感は想定を大きく上回るものとなりました。

今後もキャリアショップの減少を含め、事業環境はさらに厳しさを増すことから、中長期的な通信キャリアの方針や代理店への影響をあらためて確認した上で、新たな戦略を策定し直すことが妥当であろうと判断し、残念ながら中期経営計画をいったん取り下げることとしました。

2023年3月期は、単年度の計画として、キャリアショップビジネスの収益性改善に取り組むと同時に、新規事業収益源の確保に布石を打つ年とします。なお、新たな中期経営計画については、2024年3月期を初年度として策定し、開示することを予定しています。

2023/3期の注力事項

2023年3月期の注力事項についてご説明します。スライドのマトリックスに記載のとおり、まずはキャリアショップビジネスの収益性改善、またコンシューマ事業、法人事業ともに、独自ビジネスの推進加速が注力すべき課題となります。

コンシューマ事業(キャリア代理店ビジネス)

コンシューマ事業のキャリア認定ショップの収益改善策です。1点目は「店舗網の再構築」で、不採算店舗の閉鎖を軸とした店舗の統廃合や、大型店舗のダウンサイジングを進めます。

2点目は「オペレーション改革」です。店頭業務の省力化を促進するために、繁忙時の電話業務を自社のコンタクトセンターに集約させることや、繁忙時のお客さまへのリモートでの接客等の新しい機能を拡充させ、来店客の取り込みを落とすことなく、業務の効率化を一層進めていきたいと考えています。これらの施策によって、ショップスタッフ数の適正化をさらに進め、キャリア支援金の減少に対応していく所存です。

3点目は「出張販売強化」です。今年度も強化が継続されるMNP獲得に対して、出張販売の専任チームを組成することで、MNP販売力を向上させていきます。また、過疎地への移動型のショップという新たな工夫を取り込むことで、販売台数の増加とキャリア評価の向上につなげ、収益の増加に努めていきたいと考えています。

コンシューマ事業(独自ビジネス)

コンシューマ事業の独自ビジネスについてです。昨年よりトライアルを開始した「暮らしのスマホ教室」を、当社直営キャリア認定ショップ約250店舗へ早期に全国展開します。今後はメニューの拡充と開催場所の多様化を進めるとともに、総務省・地方自治体が実施する「デジタル活用支援推進事業」や、シニア顧客接点を持つさまざまな企業との連携により、当社の顧客基盤を拡大していきます。

スマホの操作だけではなく、デジタルデバイスを活用したお客さまの便利で豊かなライフをサポートする「デジタルライフサポート事業」として、サービスを展開していきたいと考えています。これらを推進する専任部署を社長直轄に置き、スピードアップを図りたいと考えています。

法人事業

法人事業の独自ビジネスの取組みについてご説明します。まず、当社の約250の大手のお客さまを中心とした「マネージドモバイルサービス」をオンライン化することで、顧客接点をさらに強化していきたいと考えています。また、「マネージドモバイルサービス」やソリューション商材の標準化をより一層進めることで、この独自商材を中堅中小企業を中心に提案し、「Mobile WorkPlace」の推進を強化していきたいと考えています。

IoTソリューションについては、製造現場や建設現場、5G活用分野のお客さまに対して実用化を促し、早期の営業利益黒字化を図ります。

法人事業全般については、成長の加速を図るべく、パートナー企業との資本業務提携やM&Aに取組み、固定電話とモバイルを統合するFMCソリューションや、このキー・サービスとなるクラウドPBXという新たな領域にも分野を拡げていきたいと考えています。

2023/3期 業績予想

2023年3月期の業績予想についてご説明します。販売台数については、通信キャリア各社の料金値下げや端末価格の競争による市場の活性化・流動化および外販の強化等により、1.7パーセントの増加を見込んでいます。これにより、両方の事業セグメントにて増益を見込んでいます。

営業利益の増減要因(23/3期予想)

営業利益の増減要因について階段チャートでご説明します。売上総利益については、MNP販売を強化するものの、これに偏ることなく、機種変更も含めた総販売台数や端末粗利単価、あるいはアクセサリー単価といった収益要素を、多様にバランスよく考慮した営業施策を講じ、キャリア代理店ビジネス収益を改善させます。

独自ビジネス収益については、コンシューマ事業・法人事業ともに、先ほどお伝えしたような新しい取組みを加えることで、引き続き伸長を加速させる見通しです。

販売管理費については、店舗再配置やオペレーション効率化で人件費をさらに削減し、通信キャリアからの支援金減少をカバーしたいと考えています。一方で、2022年3月期に減少した業績連動賞与が、2023年3月期には通常どおりの支給額に戻る前提により、その分の販売管理費は増加を見込んでいます。これにより、営業利益は6.5パーセント増加の86億円を予想しています。

配当方針・配当予想

最後に配当予想についてですが、2022年3月期の期末配当金は期初予想どおり35円とさせていただきました。2023年3月期の年間配当金は70円を維持し、予想配当性向は54.9パーセントとなる見込みです。以上でご説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。