当社事業における新型コロナウイルス感染症の影響

菱沼直樹氏:財務担当の菱沼です。本日はカンファレンスコールにご参加いただきまして、誠にありがとうございます。2020年第1四半期決算についてご報告します。

まずは当社ホームページに掲載の説明資料に沿って、今回の決算の概要を説明し、その後、従来どおりみなさまからのご質問をいただきたいと存じますので、お手元に資料のある方はご覧いただければ幸いです。

まず、新型コロナウイルスの影響と当社方針についてご説明します。最初に当社事業における新型コロナウイルスの影響についてです。各地域で自動車生産が減少し、乗用車/商用車の稼働率の低下により、一部鉱山での稼働が縮小された影響から、新車用/交換用ともにタイヤ需要が減少しています。

こうした需要減を受けまして、ご覧のように3月20日以降、欧米を中心に工場稼働を一時停止する措置を取りましたが、4月中旬より米州欧州ともに段階的に生産を再開しています。4月末時点で欧州では全工場の稼働を再開しています。

また日本においても、ゴールデンウィークにあわせて、数日間の稼働停止措置を行ないました。これらの生産調整は需要見通し減少を受けての措置であり、当面販売する在庫は事前に確保しているため、生産減による供給不足は発生していません。

また地域によって状況は異なりますが、社会インフラ維持の観点から、ほぼ全地域においてタイヤ配送/販売網の操業は継続しています。

新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえた当社方針

5ページ目です。新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえた当社方針をご説明します。当社はまず第一にお客さま、従業員、関係者の生命と安全を最優先とした危機対応を会社方針とし、徹底しています。

「感染しない・させない」ための責任ある従業員行動を徹底し、テレワーク対応も迅速に進めるとともに、社会貢献としてマスク生産や医療施設支援など多岐にわたる活動を実施します。

その上で、事業環境悪化を踏まえた、事業損失の最小化に取り組んでいます。キャッシュオリエンテッドな視点で当社の強みであるキャッシュフローをさらに強化していくとともに、費用・投資計画の見直しを行なっています。

最後に、中長期の視点に立った本質課題への対応および抜本的改革による経営体質の強化として、製造や販売における基盤競争力の強化、働き方改革など、新しい観点での生産性向上、そして社会・経済環境の激変をしっかり捉えた上で、新経営体制での中長期戦略の策定と、その実行加速に向けリソース配分優先順位を徹底的に見直していきます。

新型コロナウイルス感染症に関わる社会貢献活動

6ページ目です。このページは新型コロナウイルス感染症に関わる社会貢献活動の例です。先ほどお伝えしたとおり、「お客さま・従業員・関係者の生命と安全を最優先とした危機対応」の方針の下、世界各国にて、率先してさまざまな社会貢献活動を実施しています。

国内においては、過去に業務用マスクを製造していたノウハウを生かして、簡易マスクを自社生産し、工場所在地域のみなさまに約30万枚を提供させていただくことを決定しました。

海外においても、各地域において医療現場施設支援を中心としたさまざまな活動を行なっています。

新型コロナウイルス感染症影響の長期化リスクを踏まえた資金政策

7ページ目です。新型コロナウイルス影響の長期化リスクを踏まえた資金政策についてご説明します。従来より当社は強固な財務体質、キャッシュフローを重視して経営を行なってきましたが、この度事業環境の悪化を踏まえ費用投資計画を見直し、さらなるキャッシュフロー強化に努めます。

新型コロナウイルスの影響がどこまで続くかは、まだ見通せないところですので、当社はさまざまなシナリオを想定しながら、長期化ワーストケースが起こった場合でも、事業用資金を確実に確保できるようさらなる資金需要の備えとして、ご覧のような資金政策をすでに実施しています。

2020年第1四半期 事業環境

続いて、2020年12月期第1四半期業績に関してご説明します。9ページ目です。第1四半期の事業環境について、為替、原材料価格、タイヤ需要についてご説明します。為替はUSD、EURともに対前年円高で推移しました。

原材料価格は、天然ゴム、原油価格ともに前年を大きく下回りました。またタイヤ需要については、年初より昨年末対比で低調に推移した中で、3月の新型コロナウイルスの影響が加わり、ご覧のとおりグローバルで大幅に減少しました。

2020年第1四半期 タイヤ販売(対前年販売本数比)

10ページ目です。タイヤ販売について、販売本数対前年比をお示ししています。第1四半期PSR対前年85パーセント、TBRは87パーセントとなりました。各地域での需要減少を受け、新車用補修用ともに販売は低調に推移しました。

また超大型ORRタイヤは限定的な販売減にとどまった一方で、大型ORRタイヤではOEMの稼働停止などを受け、大幅ダウンとなりました。

18インチ以上の高インチ領域においては、欧米を中心にPSR需要が減少する中で、相対的な強さを保っており、トータルで92パーセント、補修用に限れば前年並みの水準となりました。

2020年第1四半期 連結業績

11ページ目です。当第1四半期連結業績概要についてご説明します。ご覧のとおり、当社は本年よりIFRSを適用しています。売上収益は7,522億円、調整後営業利益は498億円、親会社の所有者に帰属する当期純利益は195億円と、いずれも対前年減収減益となりました。

2020年度第1四半期 調整後営業利益増減要因(前年差)

調整後営業利益の増減要因は12ページ目にてご説明します。調整後営業利益の対前年の増減要因をご説明します。当期は厳しいビジネス環境下で売値価格の費用抑制に努め、原材料価格も対前年比で良化した一方、需要減にともなう販売数量の大幅な減少と、その他の項目に含まれています販売数量減にともなう加工費の悪化が大きな減益要因となり、連結全体で対前年322億円の減益となりました。

2020年度第1四半期 セグメント別業績

13ページ目です。セグメント別業績についてご説明します。各地域におきまして販売数量減および数量減にともなう加工費の減少影響が大きく、減収減益となっています。

2020年度第1四半期貸借対照表及びキャッシュフローハイライト

14ページ目です。貸借対照表及びキャッシュフローハイライトについてご説明します。総資産は主に為替円高等の影響を受けまして、対前年末対比2,724億円減少し、4兆47億円となりました。

自己資金比率は前年比0.4ポイント上がり、55.4パーセント、ネット有利子負債は3月に配当をお支払いした関係もありますので、4,858億円と前年末対比増加しました。

また、フリーキャッシュフローは、厳しい事業環境においてもプラスで着地しています。

2020年通期業績予想について

2020年通期業績予想についてご説明します。16ページ目です。当社グループの事業環境ですが、当第1四半期までにタイヤ需要は大きく減少しており、この傾向は第2四半期も継続する見込みです。

PSRについては、重要なHRDは比較的に堅調ですが、新車用補修用ともに厳しい状況となっています。TBRはトラック・バス稼働率が低下し、これも厳しい状況ですが、一方でeコマースや宅配用の新規需要も出ており、補修用需要の減少は相対的には緩やかな状況となっています。

ORRは鉱山ごとに稼働調整が異なりますが、一部鉱山に稼働縮小・停止が出てきており、前年対比で需要下振れが見込まれます。ACはグローバルでの「人の移動制限」に伴う大幅減便により需要が減少しています。

今後、各地域における経済活動再開に伴い、徐々にタイヤ需要が回復していくことを見込んでいますが、現時点ではその時期や回復速度が見通せない状況です。

こうした状況を鑑みまして、2月に公表した2020年通期業績予想を修正しています。また、現時点では合理的な業績予想数値の算出が困難であることから、修正数値については算出が可能になり次第、速やかに発表します。

今後の展望について

17ページ目です。最後に今後の展望についてご説明します。当社はこれまで幾多の苦難を乗り越えてきた経験を生かし、あらゆるリスクを想定したフレキシブルな経営体制を敷き、足下の事業ダメージを最小化するために重点的に取り組んでいます。

先ほどもご説明した通り、ファーストケースも含めたさまざまなシナリオを想定し、キャッシュオリエンテッ ドな事業経営に軸足を置くとともに、投資や費用をあらゆる方向から見直しています。

こうした取り組みは、足元の短期対策ではなく、当社の中長期戦略を見据えたものになります。当社は今回の危機は、中長期視野では当社経営にとっての「抜本的改革の機会」でもあると捉えています。

短期的な視野でこの危機を乗り越えるだけではなく、今後来るべき回復期、さらにその先に 備えた本質的な基盤競争力・戦略的優位性を確立していきます。

最後に、タイヤ・ゴム事業の強みを活かしたソリューションカンパニーを目指す当社の中長期事業戦略については、まさに今グローバル一体となった綿密な議論を重ねているところです。

今期通期業績予想の算出が可能になり次第速やかに修正数値を発表させていただく予定ですが、その際中長期事業戦略についてもご説明させていただきたいと考えています。

以上、ご清聴ありがとうございました。

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